　体温34.8度

　ジュダムーアの体温が、低体温の域にまで低下している。

　昨日の魔力の消費がかなり影響してしまったらしい。

　シエラちゃんは、服従させようとするジュダムーアの魔力を跳ね返すどころか、逆に侵食した。ジュダムーアがかんしゃくを起こした理由はこれだろう。

　残骸から察するに、木の精霊の力かもしれない。　

　このままだと、エネルギーの産生が少ないせいで、内臓が上手く機能しなくなってくるだろう。正直、わずかな計画のズレも許されない状況に追い詰められた。

　運命は次々にシエラちゃんの味方をしていくようだ。

　でも、僕の方もあと一つでパズルのピースがそろう。

　崖っぷちの僕とジュダムーアにも、運が味方をすることを願うよ。

　あと二日、生きのびるだけの運を。

　……ゲームはこうでなくちゃね。

　あははははははは！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい