第17話

「ん!」


マヒロはベッドに腰掛け、

ハグを要求してきた。


だから、俺は。

カバンを床に置き、

ぎゅっとマヒロを抱きしめた。


「これで、正式な彼女になれたかな?

あ、キスもしなきゃ、か?」


「あ、もっとその先もやんなきゃ

ダメかな...?なんか、林ユーコさんにとられそうな気がしてこわい」


「今日は、ダメだろ...!」


「下に、マヒロのお母さんいるし...!」


「んー、声出さなければ、いけるかも

だけど?どうする?」


「だめ!また、日を改めて...」


何度もキスした。


「俺が林ユーコに傾くことは絶対ねぇよ...」


俺は力強くそう宣言し、

マヒロをベッドに押し倒した。


あ、でもな。


あくまで寸止めだ。


マヒロが声を出さない程度の、な。

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