転校生②
「それじゃあ自己紹介できる?」
「おまかせあれ!」
「じゃあ黒板に名前を書いてね、はい、チョーク」
先生が金髪の子にチョークを渡すと黒板に自分の名前を書いていく。しかも結構……いや、すごい綺麗な字で、日本人なのかな?でも染めてるって感じじゃなさそうなんだよね……でもな〜んか嫌な予感がする。私のお兄ちゃん護衛センサーが反応してる!あの子は何かあると!でもお兄ちゃんが留学とかしてなかったし外国人の友達がいるなんて話も聞いたことないから気のせいかな?昨日の話で
「え〜
「星輝さんは海外からの転入ってことで1つ年上だけどこの学年に入ってきたの」
それにしてもすごい綺麗な子だな〜クラスの男子もすごいザワザワしてるし、でもお父さんがロシア人だからすごい肌白いな〜目の色もすごい綺麗な青色だし、首元まである少し長め金色の髪もサラサラしててすごい手入れされてるし、戻ってきたってことは元々日本に住んでたのかな?日本語上手だし
それになりより……身長が私より少し高いくらい!これは仲良くするしかない!……1つ年上でその可愛さは犯罪じゃない!?
「今付き合ってる人はいますか!」
クラスのどこからからそんな事を大きな声で質問してる。確かに声をかけたい気持ちはわかるけどそれは失礼すぎるんじゃない?この声は多分やたら自分の事がかっこよくて人気者だと思ってる池谷くんだと思うけど、ちゃんと自分のことが見れてないのかな?
前だって私に
告白するなら人生捧げるくらいの気持ちで来て欲しいし、私はお兄ちゃんに全てを捧げる覚悟は小さい頃から出来てたし!それが出来ないのに告白とかふざけてるから!そんな甘い告白が許されるのはお兄ちゃんだけだから!まぁ、お兄ちゃんにならどんな告白されても絶対OKしちゃうけど……お兄ちゃんに告白されたら土下座してでも付き合ってもらうから!お兄ちゃんと付き合えるなら何でもする覚悟は私にはあるからね、はぁお兄ちゃんも私の事好きなってくれないかな〜
「いないですけど、師匠がいるです!」
「師匠?なにか教えて貰ってたの?」
「はいはい、時間だから質問はまた後でね、え〜っと星輝さんの席は……兎佐美さんの横でいいかな?」
手をパンパンと叩いて会話を終わらせると私の横の席を指さして星輝さんに教えている。ちょっと前に転校しちゃった私の隣の人の机をなんでずっとどけないんだろうと思ってたけどなんでこういうことだったんだ。私の隣に来るならすぐ仲良くできるかも!でも師匠って言ってたけどなんか習ってたのかな?字すごい綺麗だったしやっぱ習字とかかな?
……今日の休み時間はすごい人が集まりそうだな〜
「面白い子が来たね〜金髪ですごい可愛いしこれはつくといい勝負なんじゃない?」
「いい勝負って……私はお兄ちゃんにだけ可愛いって言って貰えるだけでいいから!他の人に言われたところでどうでもいいしね、でも確かに星輝さん可愛いよね〜友達になれるかな?」
ほんとに可愛いって言って欲しいのはお兄ちゃんなのになんで言ってくれないの!?他の人に言われてもなんの意味もないからね?別に言われても嫌な気持ちになるわけじゃないんだけどそんな事言われても好きにならないし!
「つくはほんとに昔からお兄さん以外の男の人には厳しいね〜でもこれからはつくと星輝さんの美少女コンビになるかな〜席隣だし男子にとっては嬉しいんじゃない?」
「そうかな?あんまり気にしないんじゃない?まぁ私はすごいラッキーなんだけどね!」
「え〜っとこれからよろしくです!仲良くしてほしいです!」
「ひゃっ!」
しろとそんな話をしてるのに夢中で隣に星輝さんが来てるの全然気づかなかった、なんか変な声出ちゃったし……星輝さんが笑顔で私に握手を求めるように手を出しているのを
「
そう言って星輝さんの手をギュッと握った。いや、やわらかすぎでしょ!肌スベスベだしずっと握ってたい……近くで見るとほんとに綺麗だし可愛すぎるんだけど!?肌白すぎでしょ!顔もすごい小さいし、これで私より年上のかほんとに信じられない……
「……兎佐美」
「朝霧しろです、私もよろしくね〜」
しろも後ろの席から机に上半身をつけるようにベタ〜っとしながら挨拶してる。初対面の相手にもいつも通りだな〜しろは、なんでだらけてるのに色々できるんだろう……
「2人ともよろしくです!」
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