つれづれグサッ

犬物語

自己紹介と、レトリーバーという犬種について

自己紹介はまず基本だよね。これからイロイロとお送りする予定のこの『つれづれグサッ』では、わたしが読み進めた様々な本に記された知識を、わたしなりの解釈や独自の視線、他の本と併せた知識を介して紹介していくコーナーとなります。これまでに『ノベルアップ+』さんと『小説家になろう』さん。そして『マグネットマクロリンク』さんと『ノベリズム』さんにも同じ『犬物語』の名前で『つれづれグサッ』のコーナーを投稿していました。現在は『ノベルアップ+』さんとこちら『カクヨム』さんのほうで活動していく予定ですので、どうぞ今後ともよろしくお願いします。


 『つれづれグサッ』の内容は主に、私が読書をして得た知識の内容となっております。ジャンルは幅広く、心理学に脳科学、科学、犬、宇宙、音楽、英語、野球、哲学、人類史、健康、睡眠、食事、筋トレほかもろもろと雑食系です。様々な知識やトリビアに興味をもつかたには非常に役に立つのではと勝手ながら思っていますので、ぜひ目を通していただけると幸い。あ、そこから好奇心が芽生えて自らググってみたり本を購入してもいいのよ? 人間知識欲をもつと年をとった後もボケにくくなりますからね。


 あと、地元が日光市ということもありまして、もしかしたら日光市についてもちょくちょく書くかもしれません。たとえばわたしが住んでる家が家事にでもなったら隔日に近所の『日光杉並木』に燃え移って管理者である日光東照宮さんから多額のマネーを請求されちゃうよな、みたいな――ついでに日光市でイロイロなお仕事をしてきたのでそういった話もするかもしれませんね。


 私的な話が続くけど、個人的な趣味として『ラングリッサー』というゲームのシリーズが好きです。『ニコニコ動画』さんや『Youtube』さんに動画をアップするくらいには……あ、いま流行ってるラングリッサーモバイルじゃなくて、むかぁしに発売されていたメガドライブ(知ってるかい?)やらセガサターンやらの時代のラングリッサーです。ランモバもそのうちプレイする予定なのであまりネタバレを見るつもりはないんだけど、なんか同じ世界感できちんとストーリーがつながってるらしいから楽しみ。


 さて、個人的な事柄はこのへんにしておいて、記念すべき知識系のお話第一弾は、我が家に家族として暮らしているわんこについて書いていきましょうか。




 我が家で飼っている犬は『ラブラドール・レトリーバー』です。まっくろけな毛並みだもんで、シャンプー後のツヤツヤ毛並みは太陽によく映えます。5歳を超えたのですっかり中年ですが、まだまだ元気にわたしの手を引っ張って散歩にかりだしてくれます。


 この『レトリーバー』というのは『Retriever』。すなわち『取り戻す・救い出す・回収する』といった意味があります。正しい訳としては『回収』が適当ですかね。水辺にいる鳥たちを人間が銃ぶっぱなして仕留めた後、その鳥をくわえて回収してくる役割を担っていました。


 そういった役割を達成するには人間との"密"な意思疎通能力が必要です。ですから、レトリーバーと名のつく犬種は総じて賢いあたまをもっています。ただし、猟のお供としてあちこち走り回る上、道なき道を探索して獲物を咥え持ってくる役割を担っていた経緯もあり、非常に好奇心が旺盛でなにかを咥えたがるクセのようなものがあります。


 飼い主が「だめ」と言ってもめげずに気になる場所へ突っ込み、いつもブンブン振り回しているしっぽはテーブルの上にある備品をすべてふっとばし、エサが目の前にあればスンッとおすわりして視界にはたべものしか映さない――まあ、なかなかに正直なわんこだね。


 この犬種は"ケンカが苦手"なわんこでもあります。闘犬として作出された『土佐犬』などは、警戒されている時に近づくのは危険ですが、レトリーバーは相手に牙を突き立てたりとか、ひたすら拒絶して吠えまくるということはあまりしません。そもそもケンカに発展することがなく、相手が吠えると遊びと思ってしっぽを振り、攻撃されるとしっぽをおろして「なんで?」って顔をする。


 かわいいだろ?


 さて、ここでひとつ重要な話をしなくてはなりません。みなさんが想像するレトリーバーはおそらく『盲導犬』や『警察犬』など、おとなしく飼い主に忠実で黙って仕事をこなす賢い犬という感じでしょうが、じつは子どものころのレトリーバーはそりゃあもう『大怪獣』です。好奇心のままにあちこち嗅ぎ周りハナを突っ込み足を突っ込み体を突っ込み、障害物をすべてなぎ倒して階段や柱をカジカジすりゃ満足せず飼い主に体当たり。そりゃあもう『大怪獣』です。なので、テレビとかお話とかである『レトリーバー』の想像図のままにレトリーバーを飼うととんでもないイベントが待ち構えていますのでご注意ください。まあ、これは犬を飼う方すべてに言えることなのですがね。


 と、まあレトリーバーの説明は総じてこんな感じでしょうか。まだまだたくさん魅力はあるのですがそれを語るのはまた次の機会に……しかしここで終わるのもアレですね。ということで今回は『レトリーバーの種類』という題材で書いていこうかなと思います。




 ラブラドール・レトリーバー(Labrador Retriever)


 もはや知らない人はいないでしょう。その優秀さから盲導犬や警察犬など様々な分野で活躍するわんこです。説はたくさんありますが、現状では16世紀頃に北欧やイギリスの漁船に同乗しカナダへ渡った犬が祖先だという説が支持されているようです。水辺の回収犬として活躍したらしいので、『ニューファンドランド』や『セント・ジョーンズ・ウォーター・ドッグ』の関係が考えられているようです。


 イギリス原産の大型犬で、色は白、黒、茶色系、いずれも単色になります。体高(人間でいう身長。4つ足で立った場合の縦の長さ)は50~60センチメートルほどで、体重は30キロ前後。大型犬としては小型の分類なので、国によっては『中型犬』として登録される場合もあります。ダブルコートという2層構造の毛並みですので毛はよく抜けますが、まっすぐな固くツヤツヤした毛並みは美しく光を反射します。


 上記のように子犬の頃は手のつけられない暴れん坊ですが、早ければ2歳ごろから、急に賢者のような落ち着きを示し始めます。ウチは5歳なんだけどまだなんだよなぁ……。まあ閑話休題として、こうなると名実ともにみなさんご存知の『ラブラドール・レトリーバー』のイメージぴったりのわんこに早変わりし、飼い主の言うことをちゃんと聞いて、飼い主以外のほかの『動物すべて』にフレンドリーです。温和な性格で気遣いもできる優秀さですが大型犬は大型犬です。本人(犬)にとっては軽く小突いた程度でも、チワワやパピヨンにとってはクリティカルヒットの大ダメージなので注意しましょう。


 毎日遊んであげられる体力と膨大な散歩時間が必要です。水辺で活躍した犬種なので、水が大好きという情報もあるのですがウチの子はあまりそうでもないから自信をもって言えないのが辛いところ。しかし水が大好きな場合はいっぱい水遊びさせてあげてね。


 季節変わらず毛が抜けるのでブラッシングはこまめにやりましょう。シャンプーは月1くらいで良し。たれ耳なので蒸れてしまわないよう定期的にお掃除しましょう。エサは与えられて分だけ食べてしまうので肥満に注意。あいつの胃は宇宙だ。


 初心者におすすめできると多くの本やサイトに書いてあるけど、経験者からすると『幼少期の暴君っぷりを制御できるのなら』という条件付きでおすすめしておきます。まあ、やんちゃな子どもがひとり増えたとでも思ってくださいな。




 ゴールデン・レトリーバー(Golden Retriever)


 この子も優秀で、盲導犬でもなんでもこなしてくれる仕事人です。実はラブラドール・レトリーバーとはまったくの無関係な血脈でありまして、説が定かではありませんが、こちらにも『ニューファンドランド』が一枚噛んでいるという話があるようです。ニューファンおまえナニモンや? ――ゴールデンは、イギリスのスコットランド出身の大型犬でございます。主に鳥猟犬として活躍し水陸両用の優秀なわんことして長らく活躍していました。


 ラブラドールと似通った体型ですが、こちらの見た目はウェーブがかりふわっとしたやわらかい印象です。そのためお手入れはラブラドールより大変で、抜け毛やシャンプーの頻度もかなり多くなります。水遊びが大好きで、ボールやロープをつかった遊びも狂喜乱舞してくれますので遊び相手にはことかかないでしょう。アナタの体力がもてばの話ですが……。


 さて、おそらくはこの2種を知っている方がほとんどだと思います。次はちょっとマイナー。知ってたらわりと犬に詳しいぜって言えるかもしれない2種類をご紹介します。




 フラット・コーテッド・レトリバー(Flat-coated Retriever)


 イギリスの大型犬をミックスして、さらに『プードル』の毛並みを考慮されミックスされたイングランド原産の大型犬。生まれは19世紀になり、外見的な特徴は『ゴールデン』と『ラブラドール』の中間的な感じ。毛並みは水を弾き水中でよく活躍できるようになっており、色は黒や茶色系統で光沢がある。体高は高ければ60センチ台になるが体重は30キロ前後とスタイリッシュな体格。なかなかに素早い動きができるのも特徴だ。


 レトリーバーのなかではより飼い主の意志や『空気』を察するらしく、穏やかで頭がよく協調性に富む。元々のフレンドリーさもあいまって、もしかするとゴルやラブよか飼いやすい犬種かもしれない。警戒心もあるので番犬としても最適。猟犬としての能力も高いので、たとえばドッグスポーツなどをやらせて身体能力を発揮しても良いでしょう。もちろん、信頼と実績のレトリーバー種ですから物覚えもよくしつけしやすいです。


 フラットな毛並みはお手入れが必要です。換毛期はゴミ袋とか言ってられないほどにごっそり抜けるので覚悟するように。レトリーバーは垂れ耳なのでそのお手入れも必須。そして人の考えを察する能力があるように、この犬種はとても繊細で神経質でもあります。ひとりぼっちにされるのを嫌い常に家族といっしょにいたがるわんこなのでおもいっきり甘やかせてあげてください。例によって子犬の時期は暴れん坊なのでしっかりと躾けることが必要。それもこれも賢者になる大人への道だ。




 カーリー・コーテッド・レトリーバー(Curly-Coated Retriever)


 フラットがいればカーリーもいるでしょ、みたいな? ――はい、います。例によってイギリス原産の大型犬で、フラットコーデットの毛並みがよりプードルレベルにカールしたような外見ですが、こちらはより大きく、体高は70センチ近くに及び体重も35キロほどになります。被毛がより水をはじくようになり、まさに水中で活躍するために生み出されたかの如くお水に飛び込みます。カールした毛並みは水中での体温低下を防ぎより活動時間を増やしてくれるんだって。フラットと同じような時期、目的で作られました。


 おおまかなお世話はほかの『レトリーバー』と同様ですが、こちらはより運動に飢えているようで、走ることも泳ぐことも意欲的に取り組みます。広い敷地や散歩時間の確保、ドッグスポーツに挑戦などイロイロと工夫してみましょう。しつけはレトなんで難しくないはず。


 毛並みの手入れが大変そうだなぁと思うのですが、実はカーリー・コーテッド・レトリーバーはシングルコートなのでほかのレトと比べればわりと気楽なものです。換毛期のごっそり抜け毛に注意しつつ、普段は様子を見ながらブラッシングしてあげましょう。カーリーのヘアスタイルを維持したいのであればシャンプー選びに注意すること。カールが伸びて「フラットじゃねーか!」みたいな風になることもあるようです。


 こちらにはもうひとつ『マレーリバーCCR』とう親戚がオーストラリアにいらっしゃるようですがこちらはあまりよくわからないですスミマセン。


 で、例によってこの2種類も『ニューファンドランド』が絡んでいると、気になる方は当該の犬種もググってみましょう。




 さて、すこしダッシュ気味になってしまったような気がしますが、ここまで4種のレトリーバーを紹介してきました。では次に紹介するのはメチャクチャ希少種のおふたりです。日本で出会えたらまず奇跡なわんこをご紹介しましょう。




 チェサピーク・ベイ・レトリーバー(Chesapeake-Bay Retriever)


 アメリカ原産の大型犬で、19世紀初頭、チェサピーク湾近海で難破した船から助け出された2匹の犬をルーツとしています。こちらは、主に鳥猟犬をするレトリーバーと違い銃猟犬として活躍したようです。銃猟犬は獲物を見つけたら飼い主に伝えたり、時には戦ったりする犬のことですね。サイズは通常のレトリーバーと大差ありません。毛並みは主に茶色系統で、ところにより白い斑点があります。短くカールした毛が例によって水を弾いてくれます。


 上記の運用のされ方から、チェサピークは最も好戦的なレトリーバーです。がっちりとしたたくましい筋肉と骨格を内部に宿し、猟犬としての力に最も優れています。明るく陽気な性格は勇気も備え、家族や小さい子どもを守ろうとする姿勢を併せ持つマジでたくましいレトリーバー。


 こちらは例によってレトリーバーの父『ニューファンドランド』と、さらに『フラット・コーテッド・レトリバー』の血も混じっているようです。数多くの血を受け継いだチェサピークは非常に体力ある大型犬に成長し、言うまでもなく多量の運動を必要とします。なんかもうレトリーバー自体が運動に飢えているって感じよね。


 飼育する上でいちばん注意が必要なのは、この犬種は年を追うごとに『飼い主を見る』ということ。ほかの犬にも同じことは言えるけど、賢いタイプの犬は、舐められたら言うことを聞いてくれなくなったり頑固になったりするので、アナタがリーダーとしてふさわしい振る舞いを見せておきましょう。その他の手入れはおおまかにレトリーバーに通じる方法で良いようです。興味をもってこいつを飼おうってなった方は、とにかく『より猟犬っぽくなった』と肝に銘じておいてね。




 ノヴァスコシア・ダック・トーリング・レトリーバー(Nova-Scotia Duck-Toling Retriever)


 なまえなっが! ――と思ったアナタは大正解。日本で公認されている犬種では2番めに長いワンコの名前がこのノヴァ(略。カナダ原産の『中型犬』です。見た目はゴールデンの『モフみ』をほんの少し抑えたそれが、そのまま『小さく』なったような感じで、体高はおよそ40~50センチほど、体重も17~30キロとレトリーバー種では唯一中型犬に属します。生まれは19世紀初頭。カナダのノヴァスコシア半島にて誕生しました。


 このレトリーバーは他と違いトリッキーな猟をしてみせる。トーリング(Tolling)の名前の通り『おとり猟』をするのだ。水辺にいる鳥の近くで遊びまわり、それを見たカモたちは「なんだこいつ?」と好奇心を発揮させてスイスイ~っとわんこに近づいてしまう。そこで遠くから待ち構えていた人間が猟銃でバキューン! 倒れたカモをそのまま咥えてノヴァスコシアが飼い主のもとへ返ってくるという寸法。なんという頭脳プレイ。


 体格がすこし牧羊犬っぽいが顔はしっかりレトのもの。性格も典型的なレトリーバー気質でよく動き、好奇心たっぷりではしゃぎまわる。色は茶色系統が多いが赤みがかっていたり白っぽかったりとバリエーションがあるようだ。上記のお仕事をしていたせいか、今でも人をおどろかすような突飛な行動をするらしい。とはいえ安心と信頼のレトリーバーなので、わざと無視したりなんだったりしなければグレることはないだろう。大きなレトリーバーを飼うのはちょっと……という方にはぜひともおすすめ。小さいレトリーバーとか最高じゃん?




 ということで、日本で犬種認定されている『レトリーバー』6種を紹介しました。親戚や未公認犬種も混ぜればもっといるでしょうがそれは割愛。


 犬は人間の長い歴史を歩む上で得た最高のパートナーです。もし、アナタが新しい家族として犬を迎え入れたい意志があるのでしたら、ぜひともここに紹介したレトたちを選択肢に入れてあげてください。


 最期まで飼い続ける覚悟でかわいがってあげてください。犬にとっては、家族であるアナタ方がすべてなのですから。

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