第495話 最強の美女転生者の挑戦状Ⅴ
「ユニークスキルは使わないのかしら?」
デアからそう問いかけられたので俺は首を左右に振った。
「使ったらコピーされるんだろ?」
「どうかしら?」
そうデアは白を切った。デアからすれば俺の
「お望み通りいくわよ」
デアはそう言って俺に
俺はふうと深呼吸をして飛んでくる斬撃を、
「またっ――! それに
デアはそう言って六芒星の黒い魔法陣を出現させ、禍々しい結界を展開させた。
「残念でした」
俺はデアの頭に向けて
「どうだい?
俺がそう問いかけると上半身を瞬時に再生させて、ぜえぜえと息を切らしたデアの姿があった。
「やるわね。
「それは残念だったな」
俺がそう不敵な笑みを浮かべると、ミクちゃん、ランベリオン、アリシアは大いに盛り上がっていた。
「ナリユキ君凄い!」
「凄いぞナリユキ殿!」
「流石です! 完全無欠だと思っていた
「アリシアの言う通りだけど、ナリユキ君の戦闘センスもかなり凄いよ。普通、そんな簡単に未来を欺く事なんてできない。分かっていてもできないよ普通」
「その通りだな。流石マーズベルの主だ。我が会って来た転生者のなかでも頂点に立つ、強さと戦闘センス」
戦闘センス。そんなもんはカルベリアツリーのダンジョンで直ぐに磨き上げることができる。別に連続で成功したのはマグレだ。デアがいつ
「やっぱりこの勝負あれを使用するしかないか」
「そのアレってのは貴方の必殺技?」
「まあそんなところだ。俺が
と、大口を叩いた割には俺の固有剣技スキル、
「今度は俺からいくぞ」
俺がそう言ってデアに斬りかかった時だった。俺は右薙ぎを繰り出そうとしたのに、左手に持つ
「
デアはそう言って口から黒い稲妻を帯びた怪光線を放ってきた。当然俺は身動きが取れず直撃する事になる。
体は1秒も経たずに再生するのだが――。
「
「ナリユキ君。恐らくだけどデアちゃんはナリユキ君に対して
ミクちゃんがそう俺に助言すると、デアの表情は歪んでいた。どうやらビンゴらしい。
「成程な。邪気を扱えるのか。
「ええ。そうよ。気付かれたからには早めに決着をつけないとね。ウカウカしていられないわ」
デアはそう言って元の自分の姿に戻った。冥眼のスキルを全然使っていないのに本当にそれで良かったのだろうか?
「本気か。俺はもう十分なんだけど」
「私をこの姿にさせるのは貴方が最初で最後かもしれないわね」
「我、魔族における最大の力を発揮せん。我が道を阻む者総て破壊の対象となる
今回このダンジョンに入り、
あらゆる生物のエネルギー? それってもしかして――。
「なっ!? 我のMP吸い取られたぞ!?」
「私のMPも吸い取られています!」
「私は大丈夫だけど――あれ? 何で大丈夫なの?」
「いや、何だその悪い冗談」
俺は思わず苦笑した。ランベリオンとアリシアのMPだけでなく、ダンジョンにいる魔物からもMPを少しずつもらっていやがる。色々な魔物のDNAが混ざった転生者らしい
圧倒的なパワーを得た白銀の髪をした深紅の瞳を持つデアの姿が――。そして禍々しい邪気を放ちながら悠然と立っているその姿はまさに魔王そのもの。
「戦闘値13,000――。流石に強すぎるだろ」
「ここでさらに使うわ。龍族の強化スキル忘れてないかしら?」
「――まさか!?」
「そのまさかよ」
デアはニッと口角を吊り上げた。デアが発動しようとしているスキル――。それは龍族のみ扱える強化スキル。
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