第421話 黒龍復活Ⅱ
「そろそろだな」
「ナリユキ閣下も使えるのだろう?」
「勿論。本当に便利なスキルですよ。気になった場所や人を思い浮かべたら様子を見ることができるので」
「妾がピンチな時は駆けつけてくれのかの?」
そう言って指をツンツンさせているアスモデウスさん。いや――乙女か!
「まあ。それは勿論!」
俺がそう言うとアスモデウスさんはめちゃくちゃ喜んでいるのだが、そもそも俺がアスモデウスさんを心配することなんて無いから、
「いや、何でもないよ」
「そっか」
と、知らないフリをしているのに、ミクちゃんの表情は凄く柔らかくなっていた。戦う前の表情では無いことは確かだ。
「皆をここに集めよう」
勢力に関しては大きく分けて3つ。俺達マーズベルと
マーズベルの戦力はミクちゃん、ランベリオン、ノア、ベリト、アリシア、ベルゾーグ、アリス、フィオナ、フーちゃん、メシア、
この場において最前線に立つのは、俺、
「皆の者! ここに集ってくれた事を感謝致す」
「時期に黒龍、ニゲル・クティオストルーデは復活する。厳しい戦いになり、失うものも大きいかもしれない。しかし、我々が立ち上がらなければ黒龍を倒す術はない! 強き皆の力で一致団結を行い、必ず勝利を掴みとるのだ! 負けることは許されない!」
「うおおおお!」
そう気合いが入った声が周りから聞こえた。そう考えるとうちの戦力は割と静かだ。各々気合いを入れるというより、意気込みを呟いているようだった。
「なかなかの盛り上がりじゃの。ナリユキ閣下のところは静かな闘志といった感じかの?」
俺にそう訊いてきたアスモデウスさん。
「確かにそうですね」
「そうかそうか。全くもって良い緊張感じゃ」
そうしている間、
「復活するぞ! 臨戦態勢に入れ!」
ほとばしる緊張感――。
そしてついに――。
水晶が割れて現れ出て来た氷のように冷たい青い瞳を持ち、左頬に三本の傷がある黒髪の褐色肌の男だ。金色の六芒星の首飾りに、胸元が大きく開いた黒の和服に身を包んでいる。身長は220cm程――と言ってもこれはあくまで
「復活したぞ! 準備はいいな!」
何度やってもこっちに来ない。それどころか、
「マズいな。早く
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