第378話 アルボス城での激闘Ⅱ
「ちょこまかと――!」
俺はカリブデウスの背中から降りて、黒翼を使って
「お前何者だ? 魔石が体内に埋め込まれているとは言え俺達の攻撃をこうも簡単に避けやがるとは」
「だから言っているじゃないか。僕の名前は
「ほう。見せてみろよ」
「本当にいいの?」
「ああ――」
俺がそう言った途端、俺の背筋に寒気が走った。仮面の特殊な効果で生憎俺の魔眼の
「カリブデウス! スカー!」
俺がそう叫んで後ろに振り返った時にはすでに遅かった。
「クソオオオ!」
そう言って落下していくカリブデウスとスカー。
「チッ……」
俺が動こうとしたきだった。
「自分の心配しないと」
後ろからそう声がしたので俺は一度
ズドーン!
そう衝撃音が聞こえた。上空110m程から落下したカリブデウスとスカー。2人を見る限り無事は無事だが
「気付いたようだね。この城にいる
「まあいい。俺が貴様をさっさと始末すればいいだけの話だからな」
「そう簡単にはいかないよ。
「ほざけ。お前の心臓を喰らって全ての情報を吐いてもらうぞ」
「確か
「俺達の事――どこまで知っていやがる?」
「さあ?」
「遅い」
そう言い残した時には俺の眼前から
右頬に生温かいものが付着した。そう思うと次には右肩に激痛が走る。一方、
自分でも信じられない量の血が流れていたのだ。誰がどう見ても致命傷。それに激痛が俺の全身を駆け巡った。
「いつの間に――」
俺はそう呟きながらも自分の右肩に視線を向けながら魔眼の
「一体どんなカラクリだ? 俺が目で追えない程のスピードとは」
「ただ、速いだけだよ」
今のは魔石の力なのか? それとも
現状――
「今、そうやってゆっくりと考えることができるのも僕が攻撃を仕掛けていないからだ。でもそんな暇――これから与えないよ」
そう思っていたら次の瞬間には――。
「一体何をした――!」
俺の体は血まみれになっていた。訳も分からず俺の体は傷だらけになっていたのだ。全身に激痛が走る――。
「さあね」
そう言って
「へえ――避けるんだね」
「お前の手の動きに注意をしておけば問題無いだろう」
俺は
「何っ――?」
俺が
器用に宙に浮きながらも息を切らす
すると奴は後ろに吹き飛んだ。
数秒すると俺は目を疑った。
「空の上を歩いているのか? 飛んでいるのではなく――」
そう思って
「と――いう事は叩き落して大ダメージを与えることができないのか? それは何かのパッシブスキルか? 俺は聞いたことが無いが」
「僕に一撃を入れた事を称賛し、1つ教えてあげよう。僕は空を歩くことができる。地上も空も僕の
「成程な。じゃあさっき消えたのは何だ?」
「そこまで教えることできないよ。自分で見極めてもらうしかない」
「そうか。吐かせてやる」
確かに
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