第90話 いざアジトへⅡ
名前:ニキータ・クリンコフ
性別:♂
種族:人族
称号:巨人の暗殺者
勲章:なし
MP:7,000,000
強さ又は危険度:S
パッシブスキル:物理攻撃無効Ⅴ、熱無効Ⅴ、熱変動耐性無効Ⅴ、狙撃手Ⅴ、忍ぶ者、鑑定士Ⅴ
アクティブスキル:
ユニークスキル:
アルティメットスキル:
土系統のスキルが多いんかこの人。
「はじめまして。暗殺部隊の兵長ニキータ・クリンコフだ」
「俺はレン・フジワラ宜しくな」
「アズサ・スギモトです」
「俺はノーディルスだ」
「私はネオンです」
「宜しく! それにしてもレン・フジワラ? アズサ・スギモト? 成程日本人か。俺はロシア人の転生者なんだ。転生者同士仲良くやろう」
そう言って、クリンコフは握手を求めてきたので、俺も手を差し出してがっちり握手した。けどめちゃくちゃ痛い。握力どんだけ強いねん。
鎧を着とるから分かりづらいけど、コイツ絶対体格ええわ。スキルも近接攻撃多いしな。つかナリユキさんのユニークスキルも驚いたけど、この人は何を思ったらこんなユニークスキル入手できたんや。
「そのユニークスキル。何を思ったら入手できたんや? 効果は分からんけど単純に巨人化になるんやろ?」
「ああ。これは、体がもっと大きければ、多くの人を守れたのになと思ったら、このユニークスキルになっていた」
「成程。まあ死ぬ前に思ったことでなんとでもなるんやな」
「逆にレンのユニークスキルは何なんだい? 今視えている名前は、ライアーって名前で全然違うけど」
「まあこれは俺のスキルで、ここにいる4人のスキルも顔も少し変えているねん。どんなスキルかは秘密やで」
「成程。結構秘密主義なんだな」
クリンコフはそう言って特に俺達を咎めることはなかった。正直めちゃ雰囲気がいいロシア人って印象や。身長デカいのに別に威圧感もあれへんし何なやろ。ちょっと不思議やわ。
「他の兵長も紹介したいですが、出払っているようですね」
ティラトンさんはそう言いながら、辺りを見渡していると。
「いないぞ。他の奴は本職やらで出払っている」
「そうでしたか。とりあえず皆さんが彼等にどういう状況かを教えていてくれませんか? 私はそろそろ仕事に戻ります」
「ああ」
クラッツさんがそう言うと、ティラトンさんは「また後で」と言ってこの地下から出て行った。
「じゃあちょっと部屋に行こうか」
クラッツさんはそう言っていたけど、このほぼ無機質な空間に部屋なんかあるんか? って疑問思ってたけど、しばらく歩いてたら鉄製の扉がある部屋の前に連れてこられた。
「ここだ」
俺達4人と、クラッツさん、イーナさん、そしてクリンコフさんの計7人でこの部屋の中に入ることになった。
「改めて、我々反乱軍に加わってくれてありがとう。副団長がレンさんの事を自分と同等レベルの実力者がいたよ! と心底喜んでいたからな。非常に頼もしい。他の3人も相当なレベルだ。確か冒険者パーティーだったよな?」
「よく副団長と会う機会があったな」
「昨日、飲み屋さんで、女性に怠絡みしている王国兵おったからちょっとな」
「うちらは見て見ぬふりできへん性格しとるからな」
「それに、女性も凄く嫌がっていたんですよ」
「まさか王国兵に攻撃したのか!?」
と、食い気味にクラッツさんが言ってきたので左右に
「ちゃうちゃう。ノーディルスのスキルでアンデッド召喚したんや」
「……おい、今アンデッドって言ったか?」
クラッツさんが凄い形相したから、あれ? アカンかったかな? と思っていたら――。
「凄いぞ! アンデッドを召喚できるアンデッドなんて相当上位だぞ」
「俺一応
「人間しかいないこの国ではアンデッドなんか出たら大騒ぎだからな。そこでたまたま来たのが副団長だったわけだ」
「そういう事やな。で、こっちから質問やねんけど、具体的な活動内容ってどんなんなん?」
「まあ王国兵を陥れるために戦闘訓練などを行うのがメインだ。副団長が王国兵ということもあって、反乱軍には王国兵も混ざっている。だから、その王国兵には皇帝の領地内に色々な仕組みを仕掛けてもらっている」
「結構危険な事してるんやな。そんなんしてたら、見つかった時ヤバいんちゃうの?」
そう言うとクラッツさんは渋い表情をし始めた。
「その通りなんだ。実は最近反乱軍の王国兵が捕まってしまってな。その兵士は獄内で舌を噛んで自決したよ」
「アジトの場所はバレてへんのか?」
「それは大丈夫だ」
そりゃ潜入してたら1人や2人は見つかるわな。
「うかうかしていると、攻撃を仕掛ける前にこっちがやられてしまうな」
ノーディルスの意見にクリンコフが「そうだ」と頷く。
「実は王国兵側の反乱軍がここ2週間で3人捕まっていて、二重スパイがいるのでは? という話が出ているんだ」
「今まで捕まったことはあるんですか?」
ネオンちゃんの質問にクラッツさんは首を横に振った。
「無い。だから急になんだ。俺達の推測では最近反乱軍に加入した人間が怪しいと踏んでいるが、悟られないよう皆には平等に接しているつもりだ」
嘘を見抜くことができるスキルあればいいねんけどな――。切実にそう思った。
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