【3月20日Kindleにて電子販売! 好評発売中!】創造神の継承者~無双国主の異世界統治~

天樹 一翔

第1話 ようこそ異世界

 対向車線からトラックが飛び出してきた。


 あまりにも一瞬の出来事だった。そのため恐怖は無い。薄れゆく意識の中でああ死んだなと。ただそれだけだ。


 この事故と同じように、俺の人生は理不尽だった。最大のパフォーマンスを仕事で発揮したいから、定時過ぎに帰っても怒られる。ずっと一緒にやっていた女性のゲーマー達は、俺を置いてネットで彼氏を作っていた。


周りには彼女が出来ているのに、俺だけ出来ないって可笑しくないか!? お陰で29歳なのに童貞だわ! だから俺は女性関係をほぼ諦めていた。


 けれども自分磨きをしないと、やはりスタートラインに立っていない。あれこれ努力をしてみた。脱毛、視力矯正、自己啓発……。 そうやって新たな一歩を踏み出そうとした。


しかし――そのタイミングで事故って不遇すぎないか!?


 あれやこれやと考えていると、今世界で起きている戦争や、飢餓に苦しむ人々の映像が映し出された。


死にかけている俺に、神様は何でこんなものを見せるんだ? 疑問に思ったが、改めて考えた。なぜ世の中は平和にならないのか? という議題だ。人間は無いものねだり。あらゆる欲を追求するあまり争いを続けてしまう。だからこそ、あらゆるものを創造して具現化できたら、この世界の生産性は飛躍的に上がる。それどころか、最先端の技術だけでなく、食べ物とか水とかもっと根本的なものを解決さえすれば、世の中もっと平和になるのに――。


 ――しばらく待っていたのだが、あれ? 死んだんじゃないの? 頭を強く打ったんじゃないの?


 と、思っていると、どうやら目を開くことができた。車の中にいたはずが、見える景色は青い空。


 あれ? トラックが突っ込んできて死んだじゃなかったっけ? どこだここ?


「何なんだここは」 


 何も無い大草原。のどかなのは嫌いじゃないが、スイスのような景色で正直驚いている。こんな場所、東京には無い。都会の空気と違い美味しい。目一杯堪能しよう。


 と、思った時だった。突如空から巨大な怪鳥が降ってきたのだ。ぐえ~と涎を垂らしながら、目をギョロギョロさせた後、俺の方を見るなりニヤァと笑っていやがる。


 鋼の精神で落ち着こうと思ったが――。


『ギイイイアアアアアア』


 無理! 怖すぎ! 死ぬ! え、また死ぬの? 趣味は死ぬこと? いや、もうこの際どうでもいい。足止めできる銃みたいな武器を――。


「は?」


 手にいきなり感触が出来たと思えば、驚いたことに銃が――学生時代はFPSをやっていたからこのデザインは知っている。デザートイーグルだ! でも俺は銃なんか撃ったことが無い――。そうかこれは夢だ。あの世を堪能しているのだ。でなければこんなスイスみたいな草原に来たり、白亜紀のような訳分からん怪鳥に襲われるわけがない。ビル・ゲイツも言っているじゃないか。そして体感しているじゃないか。切羽詰まった時こそ最大の能力が発揮できると。


「喰らえ!」


 振り返って撃ってみたが何も起きない。ヤバい――ヤバい――そう言えば銃にはセーフティーモードがあるんだったら、どうやったらできるんだ! そう言えば銃の扱い方の本は流石に読んだことがない。とりあえず動かすしかない。


 ガチャ


 あれ。何か音がしたぞ――。今度こそ喰らえ!


『グエエエエエエ』


 目にクリーンヒット! それにしても、すげーバタバタしてるじゃん。初めて撃ったのに、手が全然痛くも無いが、とりあえず両手でもう一度だ。次は頭を狙おう! モンスターを討伐する某ゲームのボウガンの如く、連射してやる。


「喰らえ!」


『グガガガガガ』


 いいセンスだ。おっと、つい一人だからゲームのキャラとかの台詞をパクッてしまう。とりあえず動かくなったし必要なさそうだな。


 と念じると、銃は勝手に消えた。どうやら必要ないと念じると勝手に消える仕組みになっているらしい。めちゃくちゃ便利なチート能力を貰ったかもしれない。よし、確認するか。


 どれどれ? お、ちゃんと壊れているな――この怪鳥ってもしかして食べれるんじゃないか? よくよく見たら鶏肉みたいでヘルシーな脂質を摂ることができるんじゃ――。


 で、さっきの要領でいくと銃みたいに出せるはずだ。イメージしたモノを。てことでナイフ。


「おお――これは使えるな」


 さっきと同じだな。手からなら何でも出てくる。よし、大きめのボウルにでも入れていくか。


 そこからは俺はおもむろに剥いだ肉をボウルに入れていった。ある程度、溜まっていくと次は調理法を考えるとことにした。生肉というところで、みりんや料理酒が欲しいところ。


 と、イメージしたのだが出てこない――何故だ。仕方ない。とりあえず焼き料理にしたほうがいいよな――焼き鳥にでもするか。


 大きめの石と枯葉を用意し、マッチで火を起こす。そして金網を置いてBBQ感覚で焼き鳥だ。出来上がりも完璧だ。よし、食べよう――。


 そうやって謎の怪鳥の焼き鳥を堪能しているが――そう、塩味が欲しい。


 ですよね。みりんと料理酒が出ないなら塩も出ないわな。


「お兄さん。お取込み中いいですかな?」


「ん? 何ですか?」


 おお――外人だな。いかにもって感じのお爺さん出てきた。


「そこのグァイアスは一人で倒されたのですか?」


 グァイアス? この馬鹿デカ怪鳥のことか? てか、それしかいないよな。


「ええ。そうです。私が倒しました」


「何と素晴らしい! この辺りの食糧を荒らされていて困っていたのですよ。本当にありがとうございます!」


 なんだ。この展開。最近よく観る異世界系みたいな展開になっているぞ。て――ことは。


「変わった服を着た勇者様ですね――もしよろしければ、私の村へお越しになりませんか?」


 ほら来た。そうか――スーツは異世界には無いもんな。で、お決まりの勇者と。妙にこだわった夢だな。いや、夢なのか? このパターンでいくと異世界転生になっているんじゃないか?


「つかぬことをお伺いしますが、ここはどこですか? 迷い込んでしまって」


「おお。そうでしたか。この辺りはモトリーナという場所です」


「そうでしたか。この怪鳥を倒すことはできなかったのですか?」


「ええ――如何せん手強い敵でして」


 これが手強いのか? 村人が弱すぎるだけなのか?


「そうですね。村の案内お願いします」



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規定により非公開。続きはkindleストアにて

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