第34話 千変万化
ラックのスナイパーライフルから放たれた鉛玉が魔力を孕み空中を切り裂く閃光の如く『
先程の自由落下をしている時とは違い『
『
しかし『
明らかに先程より魔力で強化された鉛玉は盾を間に仲介させようとも盾事身体にダメージを与える気がしてならないのである。
それ故に『
────どうする……
────最善の手は何だ?
────先程と同じ手では防げないぞ。
────どうする……
────目の前の敵の能力を探らなければ窮地を打開する術はない。
────どうする……
────先程何故動けた……?
そしてコンマ数秒の間、恐らく『
「女神よ!先程の魔術を辺りにもう一度展開しろ!」
「えっ?あっ、はい!」
唐突な振りに女神は狼狽の表情を浮かべるもすぐさま何か考えがあるのだろうと察し同時に魔術を展開する。
「もう気付くのかよ……」
ラーゼは『
「────風花散……あれ?動ける!?」
「やはりか」
『
撃ち始めてから六秒が経過しようとした瞬間、盾に強い衝撃が走りそれと同時に『
その場で鉛玉を受けた盾には鉛玉が貫通した跡が残っており『
「クソッ!どんだけスナイパー泣かせなんだあいつ?」
崖の上にてラックは再度仕留め切れなかった『
するとそんなラックに再び李仁がどこからともなくフォローを入れる。
「惜しかったですね。今のは相手を称賛しましょう」
「まあ……確かに。にしてもあの敵は何者なんだ?強い奴とは聞いてたけど予想以上だよほんと」
「得体が知れないとはまさにこの事ですね。僕がリューアさんから聞いた時はあんなに武器を展開するなんて聞いてもいなかったですしとにかく慎重に行きましょう」
「そうだな」
ラーゼは崖を降りながら再び森の中に入り込み仄暗い木々の中にその身を隠して好機を待ち始めた。
「所であと何分で上書きとやらは終わるんだ?」
「予定通り三分で終わらせます。なので後一分欲しいです」
李仁がいる部屋では絶えることなくタイピングの音が響き渡り一音が響く度に李仁の眼鏡のレンズに映る光景は目まぐるしく変わっていく。
そんな事をしているにも関わらずため息ひとつ付かず更には会話をしている李仁に対して最低限ラックはその努力には答えなければと考え再びスナイパーライフル越しに戦場を覗き見る。
しかし移動中戦場では怒涛の展開が繰り広げられており────
「この間に何が起きたんだ……?」
時はラックが移動を始めた直後に遡る────
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます