第53話 女友達は撮影もヤらせてくれる

「い、一回だけヤらせてくれって……マジで言ってんのぉ?」

「ああ、いや」


 湊は首を軽く振った。


「別に二回でも三回でも、なんなら五回でも、多い分にはかまわない」

「そりゃ、みなっちはかまわないだろうねぇ!」


 穂波は、スカートの裾をめくり上げていた手を離してしまっている。

 せっかくパンツが見えかけていたのに、惜しい。


「つーか、五回もできるわけないじゃん……」

「え?」


 特に葉月とは、朝と放課後、夜も合わせれば五回どころではない日も多かった。


 それが普通ではないことを湊も知っていたが――

 日常になりすぎていて、つい異常だということを忘れてしまう。


「ああ、でも俺はそれくらいなら……とりあえず、約束もしたことだし、まずはパンツをお願いできるか?」

「は、話を進める気だよ、みなっち……」


 穂波は防音材が貼られた部屋の壁にもたれる。


「みなっち、けっこう陰キャだと思ってたけど、グイグイ来んねぇ……」

「陰キャなのは間違いないけどな。あ、パンツも撮影したほうがいいか?」


「そ、そりゃ、今後のためにも撮影してほしいけどさぁ……」

「この一眼か……ちょっと苦手なんで、テストなんだし、スマホでもいいか?」

「今はスマホで撮ってるU Cuberも多いから、いいんだけどぉ……」


 湊はカバンからスマホを取り出し、カメラアプリを起動させて穂波に向ける。


「俺、あんま動画は撮らないけど、なんか設定とかいじったほうがいいか?」

「と、とりあえずデフォで。撮ったもの見ながら、あとで調整とかかなぁ……?」

「オッケー」


 いじりたいのは他のものなので、湊は安心する。


「ど、どうすんの? 麦がスカートめくるのぉ……?」

「いや、自分でめくって見てみたいな。どんなパンツはいてるんだ?」

「変態みたいな質問だなぁ!」

「自分でもそう思った……すまん、興奮してちょっと変になってるな」


 実際、湊はここまで興奮するのは久しぶりだった。

 葉月や瀬里奈のおっぱいを吸い、スカートの中をいじり回すときも、もちろん興奮しまくっているが――


 初めての相手のパンツを見るときの興奮は、やはり別物だ。


「なにしろ、穂波のパンツはまだ見たことなかったからなあ」

「そ、そうなんだ? ふ、ふふーん、みなっち、葵以外のパンツ見るのなんて初めてなんじゃない? どうせ、瀬里奈ちゃんのパンツも見てないでしょぉ?」


 穂波は、ニヤニヤしながら言った。


 いや、その気になれば美少女たちのパンツを一日に五枚は見られる。

 ――などと言うわけにもいかない。


「まあ、その辺は想像にお任せする。でも、穂波は人にパンツ見られたことあんのか?」

「麦、見せパンはかない派だから、たまに見られちゃうんだよねぇ……」

「そんな派閥があるのか」


 葉月ですら、湊の前以外では基本的に見せパンをはいている。


「見せパン、やっぱダサいから……あんなもんはくくらいなら、見られるほうがまだマシかなって」

「ふぅん……」


 できれば、パンツを見るのは自分だけでありたいが、穂波に強制はできない。

 湊以外にパンツを見せる気はない葉月たちが特別なのだ。


「じゃあ、ちょっとめくるぞ」

「お、おぉ……マジでぇ……」


 湊は壁際に立ったままの穂波のミニスカートの裾を掴み、ゆっくり持ち上げていく。

 綺麗な褐色の太ももが、少しずつあらわになって――


「穂波、日サロとかで焼いてんのか?」

「い、一応ね。黒いのは苦手とかぁ……?」

「いや、別に。そんな真っ黒ってわけじゃないし、綺麗な色だよな」

「そ、そうなんだぁ……うわっ」


 湊は我慢できなくなって、最後は一気に大きくスカートをめくり上げた。


 黒いレースの可愛いパンツがあらわになる。


「おお……やっぱ、すげーパンツはいてんなあ」

「そ、そんなことないっしょ……ふ、普通だってばぁ……」


 湊はまじまじとパンツを観察しつつ、スマホでの撮影も続けている。

 ギャルらしい外見を裏切らないパンツは、素晴らしい。


 白やピンクも悪くないが、穂波には黒がよく似合っている。

 太ももの付け根から、あらためてパンツをじろじろと見つめる。


「いいなあ……今日までまともに話したこともなかった女友達のパンツ、見せてもらえるの最高だなあ……」

「な、なにその感想はぁ……? も、もういい? たっぷり撮ったでしょぉ?」


「あ、そうだな」

 スマホの画面を観ると、既に録画時間は5分を過ぎていた。


「あと1時間くらいは飽きずに見られるけど、さすがにパンツばかりじゃ撮れ高ないよな」

「1時間もパンツだけ!? す、すっげーね、みなっち……きゃんっ♡」


 湊は、思わず穂波の太ももにキスしてしまった。


「ちょ、ちょっとぉ、パンツどころじゃないんだけど!?」

「わ、悪い。つい、美味しそうだったから……ダメか?」


「い、いいけどぉ……みなっち、友達にこんなことまですんのぉ?」

「俺はする」

「断言だぁ!」


 とりあえず、湊は穂波のミニスカから手を離し、立ち上がる。


「えーと……キスはしていいのか?」

「キ、キスまでする気なんだ……?」

「そういや、まだ確認してなかったけど……五回ヤらせてもらっていいのか?」

「五回で確定してる!?」


 穂波は、褐色の肌を真っ赤にして照れている。

 ギャルっぽく見えても、意外に経験は少ないのかもしれない。


 葉月葵など、友人の湊に頼み込まれてヤらせた一回が初体験だった。

 あまり人を見た目で判断してはいけない。


「そ、そりゃ……本当にヤるんなら先にちゅーくらいはぁ……」

「じゃあ、しておくか」

「んんっ!?」


 湊は穂波の肩を軽く抱いて、唇を合わせる。


「んっ、んむむ……んっ、んーっ、んむむむ……んっ♡」


 唇を激しくむさぼり、舌を差し込んで口内をかき回すと――

 穂波は立ったまま、びくんと身体をのけぞらせた。


「はっ、はぁっ……み、みなっち、キス上手すぎない!? キスだけでイっ――ヤバかったんだけどぉ!?」

「い、いや、別に上手くはないだろ」


 湊は葉月に初めてヤらせてもらって以来、一日あたりの回数だけは充分だ。

 だが、テクニックに自信があるかと言われると怪しい。


 葉月たちは全員処女だったので、他の男との比較もできない。

 比較をさせるつもりは、1ミリもないが。


「全然上手いって! キ、キスってこんな気持ちいいもんだったんだ……」

「そうかな……あ、おっぱいもいいか?」

「着々と事を進めようとしてるぅ……い、いいけど、今度は麦が自分で……なんか、脱がされるのめっちゃ恥ずい……♡」


 穂波は、白いブラウスのボタンを外し始めた。

 既にいくつか外してあったので、褐色の素肌がすぐに見えてくる。


 湊は手持ち無沙汰なので、スマホのカメラを丁寧に動かして穂波の胸があらわになっていく様子を撮影していく。


「こ、これでいいかなぁ……?」

「おお……」


 白いブラウスの下も、当然ながら黒いレースのブラジャーだった。

 胸の谷間がくっきりとできている。


「これ、Eカップってところか?」

「そ、そうだけどぉ……なんでわかんのぉ……」


 Dカップの瀬里奈より少し大きく、最初にヤらせてもらった頃の葉月のFカップよりやや小さいからだ。

 ――とは言えない。


「あ、葵よりは小さいけど……これだって充分巨乳なんだからねぇ?」

「ああ、すげーいいな」

「きゃうっ♡」


 湊は、さっそく黒のブラジャーを下に引っ張り、乳首をオープンさせる。


「おおおっ……」

「ぐわぁぁぁ、めっちゃ恥ずすぎぃ……」


 褐色のおっぱいの頂点は、やや茶色がかっているもののピンクに近い。

 乳輪はやや大きめだが、これも悪くない。


「んんっ♡ ちょ、ちょっとぉ、いきなり揉むのぉ!?」

「そりゃ揉むだろ。あ、そうだな……六回ヤる前に、おっぱいもたっぷり揉んで、吸わせてくれ!」

「一回増えてるぅ!」


「いや、こんなすげーおっぱいの身体、五回じゃ済まないって……」

「そ、そんなにいいんだぁ、麦のおっぱい……」


「あ、ああ……揉み心地も最高……乳輪もちょっとでかいけど、可愛いな」

「にゅ、乳輪って……む、麦の乳輪、やっぱちょっと大きい?」

「いやあ、これはこれで最高にいいな」


「んんっ♡ も、もうっ、こっちも上手すぎだってばぁ……!」

「まあ、穂波も気持ちいいなら嬉しいけど」


「き、気持ちよすぎるのがやべぇーって……んっ♡」

「味も見ておかないと」

「あ、味って……ひゃぁんっ♡」


 穂波の乳首は葉月たち五人とはやはり味も違うが、最高に美味い。

 これなら、いつまででも味わっていられそうだ。


「ふぅ……」

「ひゃあんっ♡」


 湊は、穂波の胸から離れて――


 一応片手に持っていたスマホを見ると、20分ほども経っている。

 そんなに長い時間、ひたすらおっぱいを味わっていたらしい。


「こ、こんなに凄いもんなんだぁ……あ、葵ってみなっちとこんなすげーことやってなんて……そ、そりゃ、ぽろっと言っちゃうよねぇ……♡」

「穂波も喜んでくれたなら、俺も嬉しい」


 湊は、ちゅっと穂波にキスする。


「じゃあ……いいのか? 好きなだけ何回でもヤらせてもらって……?」

「い、いよいよ回数無制限になってるよぉ……で、でも……いいよ……」


 穂波はこくりと頷き、彼女のほうからもちゅっ、ちゅっと続けてキスしてきた。


「それじゃあ……って、この部屋、ベッドないんだな」

「撮影用に使ってるからねぇ……普段はリビングのソファで寝てる。あれ、ベッドにもなるから」

「へぇ……」


 湊が思っていた以上に、穂波は動画配信に入れ込んでいるらしい。


「こ、ここで、このままでも……いいよぉ?」

「マジか」


 もちろん、ベッドなどなくてもヤらせてもらうことは簡単だ。

 ただ――


 湊は充分に興奮しきっている。

 心情的には初対面に近い女友達にパンツを見せてもらい、キスして、おっぱいをたっぷり味わわせてもらったのだ。

 これで興奮しないはずがない――のだが。


 大丈夫かな、俺?


 湊はそれでもまだ不安を消しきれない。

 どんなに興奮していても、葉月たちとはまったくヤれなかった。


 穂波麦は葉月、瀬里奈、茜、朝日奈姉妹とはまるで違う相手だ。

 だからこそ希望を見出したいが――


 焦りと興奮を同時に覚えつつ、湊は穂波のスカートの裾に手をかけた。

 どうなるにしても、ここで止めるという選択肢はない。


「じゃあ……ヤらせてくれ! 好きなだけ何回も!」

「い、いいよぉ……みなっち、麦に何回でも――ヤっていいよぉ……♡」


 穂波は、またちゅっと一回だけキスして。


「でもさぁ……じ、実は麦、……ゆっくりね?」

「…………」


 最後の最後で、とんでもない爆弾が放り込まれた。


 湊は思う。

 やはり、人を――特に女子を見た目で判断してはいけない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る