SEASON2 寂しがりな女友達と三人目(改)

第17話 女友達の頼みは断れない

「あのさ、みなと。実は、お願いがあるんだけど」

「わかった」

「まだ内容言ってないけど!?」


 ある日の放課後――

 湊は、いつものように葉月はづきあおいのおっぱいを揉んでいるところだった。

 黒の色っぽいブラジャーをはだけて、ぷるるんっと柔らかいおっぱいは丸見えだ。


 これまでたっぷり味わってきたのに、綺麗なピンク色のままの乳首も好きなだけ観賞できる。


 正確には、葉月家の玄関で彼女の制服をはだけず、パンツだけ脱がして慌ただしく1ラウンド。

 そのあとは、葉月の部屋に移動してもう1ラウンド。


 制服のブレザーとカーディガン、白ブラウスはきちんと脱がして、Fカップおっぱいをたっぷり堪能しつつ、1個消費してじっくりと楽しんだ。


 スカートははいたまま、というのがエロくてたまらない。

 そのあと、二人でベッドの上でゴロゴロしながら、葉月のおっぱいを楽しませてもらっていたのだ。


 今日は瀬里奈が家の用事で来られない。

 だが、もちろん湊は葉月一人と楽しむだけでも充分に満足できる。


「こんなに葉月にいろんなこと頼んでヤっといて、おまえからのお願いを断るわけねぇだろ」

「そりゃそうだ」


「つーか、それはおっぱいより大事なことなのか?」

「ば、馬鹿。大事と言えば、大事だよ」

「そうか。じゃあ、ちょっとやめとくか」

「ふぁんっ♡ べ、別にイジられながらでも話はできるのに……」


 湊が葉月のたわわなおっぱいから手を放すと、彼女は少し残念そうだった。

 もちろん、湊は話が終わったらまた楽しませてもらうつもりだが。


「それで、お願いっていうのは?」

「実はさ……ウチの合鍵、受け取ってほしいんだよね」

「ダメだ」


「言ってること違う! あたしからのお願い、断ってるじゃん!」

「ああ、別に漫才をやるつもりじゃなくてな」


 湊は、葉月の太ももに手を置きながら説明する。

 特に手の動きに理由はない。

 おっぱいを揉むと気が散るが、葉月のすべすべした肌を触っていると落ち着くというだけだ。


「前にも言っただろ? ウチなんておっさんと男子高校生が暮らしてる家だから、葉月が合鍵で入ってきたってなにも問題ねぇけど」

「それも、ちょっとおかしな話ではあるけどね……」


 そう言いつつも、葉月は遠慮せずに合鍵を使って湊家に入ってくる。

 一応、湊の父が絶対にいない時間帯のみに限られてはいるが。


「葉月んトコは母と娘の二人暮らしだろ。まあ、今さら葉月に気を遣うことはねぇけど、女性二人の家にずかずか上がり込むほど無神経にもなりたくない」

「湊の神経にはだいぶ疑問があるけど……うん、その気持ちはありがたいよ」


 ははは、と葉月は苦笑している。

 本当に、葉月自身は湊が合鍵で入ってきても気にしないのだろう。

 今日も、玄関で1ラウンド激しくヤったくらいだから、湊の遠慮もだいぶ怪しい。


「あー、でもこの話は前にも何度かしたよな。それでも、どうしても合鍵をもらってほしい理由があるってことか」

「うんうん、お察しのとおりで」

 葉月は、こくこくと頷く。


「実はウチのお母さん、長期出張するんだって」

「長期出張? どんくらいだ?」


「とりあえず、年内いっぱいだって」

「“とりあえず”って言い方が信用ならねぇ感じが出てんな」

「ねー」


 葉月が、また苦笑している。

 今は11月に入ったばかりなので、ほぼ2ヶ月近くということになる。

 しかも、葉月母の言い方を聞く限りでは、“最短で2ヶ月”というニュアンスだ。


「なんか、お母さんが勤めてる会社がヨソの会社と合併するとかで、その合併先が大阪なんだって」

「大阪か……」

 確かに、通いで行ける距離ではない。


「お母さん、その合併先に乗り込まなきゃいけないらしいよ」

「乗り込むって。合併じゃなくて吸収のような雰囲気まであるな……つーか、葉月んトコのおばさん、けっこう偉いんじゃないか?」


 湊は前々から思っていた。

 この12階の部屋は決して安くはないはず。


 葉月はバイトをしていないが、小遣いに不自由しているようには見えない。

 おそらく、葉月家は裕福なほうだろうと。


「さあ、よく知らない。経理の鬼って恐れられてるんだって」

「経理の人なのか。なぜ、その娘がこんな数字が弱いんだろうな……」

「うっさいよ。母は母、娘は娘なんだよ」


 葉月が、ぶーっと唇を尖らせる。

 派手な美少女の葉月だが、たまに幼い表情を見せるのが可愛い。


「しかし、年内で終わるとしても、けっこう長いな」

「中学んときにも一度あったんだよね、長い出張。そんときは3ヶ月だったな」

「それも長ぇなー」


「その出張が終わるのに合わせて、このマンションに越してきたんだよ」

「へぇ……」


 葉月家は湊家より一年前に、このマンションに引っ越してきたと聞いている。

 ただ、中学で転校はしていないらしいので、葉月たちはこの近辺に住んでいたのだろう。


「あのさー、湊……笑わない?」

「ん? 話の内容によるな」

「くっそ、優しさの足りない友達だよ」


 葉月は、じろっと湊を睨んでから、小さくため息をついた。

 湊も相手がカノジョならばそれなりに気を遣うだろうが、葉月は友達だ。

 雑に付き合えるのが友達のいいところだが――


「わかった、わかった。笑わないから言ってくれ」

「最初からそう言えやー。なんというかね、あのね、その3ヶ月の話なんだけどねー」

 なんだか葉月は幼児退行しているかのようだ。


「お母さんいなかった頃はマジでメンタルやばかったー。夜に自分の部屋だとなんか落ち着かなくて、毎日リビングで寝てたよ」

「なんとなく、わからんでもないが……」


 湊も幼い頃から鍵っ子だったので、家に誰もいない不安はよく知っている。

 他の部屋に誰かいそうな気がしてしまう、というのも理解できる。


 リビングだと、他の部屋や廊下の様子がわかりやすい間取りだったのだろう。

 湊の頭に、リビングの床に転がって毛布をかぶっている中学生の葉月の姿が浮かぶ。


「それで、お母さんが一度様子見に来たときに、モモを飼うことになったんだよね」

「あいつ、そういう経緯で葉月家に来たのか」


 葉月の飼い猫のモモは、今はこの部屋にいない。

 普段は周りのことを1ミリも気にしない猫だが、葉月が甲高いあえぎを上げると驚くので、部屋の外に出しているのだ。


「まあ、モモは可愛いし、お母さんの帰りが遅い日もだいぶ楽になったんだけどね」

「でも、2ヶ月も留守にされるとなると、話は違うと」

「そうそう、そうなんだよ」


 ぐいっと葉月が身を乗り出してくる。

 その弾みで、おっぱいがたゆんと揺れた。


「だからさ、あたしになんかあったときのために、湊に合鍵渡しておきたいんだよ」

「そんな、縁起でもねぇことを」


 もちろん、湊は葉月に危険があればなにを置いても駆けつける。

 湊家から葉月家は、急げば1分もかからない距離だ。


「ドアをぶっ叩いてもいいし、管理人さんに連絡してもいいだろ? 確か、ウチのマンションは24時間常駐じゃなかったか?」

 コンシェルジュがいるような、高級マンションでもない。

 だが、トラブルへの対処はきめ細かかったと、湊は記憶している。


「でも、これから寒くなるし、風邪で倒れるかもしれないし」

「まあ、そのくらいのことじゃ管理人さんは呼べねぇけど……」


 葉月の様子がおかしい、と思ったらいつでも駆けつけるためには合鍵がベスト、ということらしい。


 風邪以外でも、湊に連絡も取れないトラブルが起きないとは限らない。

 葉月はそんな可能性があるだけでも不安だろう。


「モモと二人きりでも、なんかあったら湊が来てくれると思ったら、安心できると思うんだよね」

「別に、俺はたいしたことはできないが……」


「ねっ、お願い! 合鍵、もらって! お母さんがいない2ヶ月だけでいいから!」

「うーん……」


 そう言われると、湊もだんだん不安になってきた。

 普通に行って2分、急げば1分。


 いつでも駆けつけられて、合鍵で中に入れると思えば、湊の不安も消えるかもしれない。

 妙なこだわりは捨てて、友人のために合鍵くらいは預かるべきなのだろう。


 いや、なによりも。

 この派手で明るいけれど、実は寂しがり屋な友達のために――


「……なんなら、俺が葉月の家に住み込んでやろうか。すぐそこだから、引っ越しも楽だしな」


「ホントぉ!? ホントにそうしてくれんのっ!?」


「お、おい」

 葉月が目を輝かせて、さらに身を乗り出してきている。


「よ、よかったあ~」

 かと思ったら、ベッドの上でがっくりと倒れ込むようにして、湊に抱きついてきた。


「ホントはそれお願いしようかとも思ったんだけど、さすがに引っ越してこいなんて図々しいかなって言えなかったんだよね。ああ~、マジ助かる~」

「…………」


 ここまで、葉月のふにゃふにゃした、心から安堵した笑顔を初めて見たかもしれない。


 今さら、「冗談だ」とは言えない雰囲気だ。

 ここまで喜ばれたら、湊からは撤回できない。


「あ、ウチの母への言い訳は適当にしとくから。友達、いくらでも泊まらせてもいいって話だったし。2ヶ月ほど連泊させるだけだから」

「……ウチの親父には、二つ上の葉月さん家に泊まり込むって正直に言っておくよ。もう葉月と遊んでるの、バレてるみたいだし、気にしないだろ……」


「へぇー、理解のあるお父さんだね。これでオールクリアだ」

 葉月は、ぱっと身体を起こしてキラキラしている目を向けてきた。


「でもよかった~、マジよかった~、まさか瑠伽るかを引っ越させるわけにもいかないしさぁ」

「そりゃ無理だよな……」


 湊と葉月の家が例外で、家庭内が特に荒れてもいない上で、ここまで子供が自由にやれる環境もそうはないだろう。


「あ、基本的に夜にウチにいてくれればいいから、ちょいちょい自分ちに戻ってもいいからね。ベッドは折りたたみでも買う? あたしのベッドに二人で毎日だとキツいよね。けど、折りたたみは意外と邪魔かも。お布団でもいい? 確かウチに一組あったはず」

「そ、そんな畳みかけてくんなよ。まあ、寝袋でもリビングのソファでもいいが」


「同じ部屋で寝ないと意味がないでしょっ!」

「おまえ、母親と別の部屋で寝てるだろ!」

「そ、そうだけどさぁ……」


「さすがに毎日人と同じ部屋じゃ絶対に息が詰まるぞ。人間には、一人になれる時間が必要なんだよ」

「ふーん……ま、湊はおじさんがいない日は家に戻って瑠伽とヤりたいもんね」


「そうそう、やっぱ自分のベッドで瀬里奈のほっそい身体を好き放題に――って、そうじゃねぇよ。だから、葉月の部屋もそこまで広くねぇし、二人でずっと一緒はやめといたほうがいいって」


「そういうもんかな。でも、お母さんの部屋はさすがに使えないし。ウチ、2LDKだよ?」

「ウチもそうだよ。俺の部屋を用意しろって言ってんじゃねぇよ」

 湊は、ぽんと葉月の頭に手を置いた。


「布団があるなら、それをリビングに敷いて寝させてもらう」

「……一緒に寝なくていいの? ホントに?」


「毎日じゃなくて、たまには別々で寝るって話だよ」

「ふ、ふーん……」


 葉月は、かぁーっと赤くなる。

 もう何度となくお願いしてヤらせてもらっているのに、まだ恥ずかしがるところが葉月らしい。


「み、湊がそれでいいなら。リビングに湊がいたら安心できるしね」

「ああ、それでいこう」


 もちろん、湊としては葉月を抱いて一緒に寝たいが、毎日それではお互いに息が詰まるだろう。


「じゃ、決まりね」

「あ、それでおばさんの出張っていつからなんだ?」


「……えーと、もう行っちゃったっていうか、今日行ったというか?」

「おおいっ、もっと早く言えよ!」


 今日から泊まり込め、という話だったらしい。


「だ、だって、最初は合鍵を渡すだけのつもりだったし。こんなあたしに都合のいい展開になるなんて」

「都合がいいって」


 葉月ほどの美少女の家に泊まり込みたい男が、この世にどれほど溢れていることか。

 どちらかというと、湊に都合のいい展開だ。またもや。


「つーかさ、合鍵もらってって言うのも勇気がいったんだよ! あんた、何回も断るから、またかって思われるかと!」

「意外とネガティブなトコあるよな、葉月。陽キャのくせに」


「うっさいな。陽だろうが陰だろうが、少女は繊細なんだよ。それで……今日から、いい?」


 上目遣いで見つめてくる葉月。

 しかも、たわわなおっぱいと可愛いピンク乳首も見えている。

 この上目遣いとおっぱいの合わせ技に逆らえる男はいないだろう。

 少なくとも、湊は全面降伏以外にあり得ない。


「ああ、とりあえず着替えとか最低限必要なものだけ持って、もっかい来るよ」

「うん、そうしてそうして」

 さっきから葉月は情緒不安定だが、湊の同居は心から嬉しいらしい。


「ん? これって同居……になんのか?」

「同棲?」


「付き合ってるわけじゃねぇんだから」

「そっか」


 湊と葉月は、今でもあくまで友人同士だ。

 裸でベッドの上にいても、これは友達同士の遊びで、湊がお願いしてヤらせてもらっている。

 湊はそこの認識を変えたことは、一度もない。


「ルームシェアか? いや、“居候”っていうのが一番ピンと来るな」

「呼び方はなんでもいいよ。はー、湊が一緒に住んでくれるなら安心だ~」


 ぽてっ、と葉月はベッドに横になった。

 安心しすぎて力が抜けたらしい。


 上はFカップのおっぱいもあらわなまま、はいたままだったスカートが軽くめくれている。

 スカートから伸びる白い太ももを見て――湊は、ごくりと唾を呑み込む。


「あのさ、葉月……」

「えっ、ま、またぁ?」


「終わったら、一度家に戻るから」

「そ、そっか……しょうがないなあ。お願い、聞いてもらっちゃったし、今度はあたしが聞く番か。じゃあ……あと二回くらい、いいよ」


「えーと……アレは残り1個だったか」

「……そうだけど」

 葉月は、ちらりと枕元にある薄い小さな箱に目を向ける。


「新しいのも1箱あるよ。でも」

 葉月は身体を起こして、湊にちゅっとキスしてくる。


「ひ、1箱使い切ったら……まだ新しいのは開けなくてもいいよ」

「そ、そうか……」

 つまり一回はそのままでもいいらしい。

「胸でも口でも、好きなほうに……いいよ♡ 新しいのを開けるのは、また夜……かな」

「そうなる……だろうな」


 湊は頷きながら、考える。

 今夜から、この家で二人きり。

 アレのストックは多めに用意しておいたほうがよさそうだ。


「まあ……今日からよろしく、湊」

「……お世話になります?」


「あは、あたしがお願いしてるんだから。お世話になるのはこっちだよ」

「ま、お互い気楽にいこう」

「そうだね。友達だもんね……」


 葉月はぎゅっと湊に抱きついてくる。

 湊も葉月の柔らかい身体を抱きしめながら、予感がしていた。


 二人の関係に、瀬里奈瑠伽が加わったように。

 この女友達との楽しい日々が、また少し変わっていくのだろうと。

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