第8回カクヨムWeb小説コンテストの内容について思ったこと

 2022年12月1日より、第8回カクヨムWebコンテストの応募受付が開始されますね。“【賞金総額700万円】『受賞作は書籍化・コミカライズ・映像化!』”ということで。なんともワクワクするキャッチコピーです。

 私の作品も参加条件を満たしているかな~と、コンテストについての詳細な内容をずいずいと読み進めていて、途中「ん?」と目に留まり、そこからどうもコンテストの内容について、ひとつ疑問に思う点が出てきてしまいました。


 詳しくは第8回カクヨムWeb小説コンテスト特設ページを読んでいただけたらと思いますが、私の頭の中を整理するため、コンテストの応募内容について少しだけ以下にさらっとまとめていきたいと思います。その後、疑問に思った点をちょちょいと書こうと思います。「内容はわかってるよ!」という方は、コンテスト内容の記述につきましてはささっとスルーでお願いいたします。



【第8回カクヨムWeb小説コンテスト】


●開催スケジュール

応募受付期間:2022年12月1日(木)~2023年1月31日(火)

読者選考期間:2022年12月1日(木)~2023年2月7日(火)

中間選考結果発表:2023年3月頃

最終選考結果発表:2023年5月頃


●応募方法

1.カクヨムに会員登録し作品を公開する

2.参加したいコンテスト・部門を選ぶ(12月1日からエントリー可)

3.応募締切1/31までに本文が10万文字に到達している(短編賞は1万文字以内で完結)


●募集部門

1.異世界ファンタジー部門

2.現代ファンタジー部門

3.恋愛(ラブロマンス)部門

4.ラブコメ(ライトノベル)部門

5.ライト文芸部門

6.ホラー部門

7.エンタメ総合部門

8.カクヨムプロ作家部門


●賞・賞金

『大賞』(1~7までの各部門より1名)

正賞:記念品 副賞:賞金100万円(受賞作はKADOKAWAより出版予定)


『特別賞』(各部門若干名)

正賞:記念品(受賞作は推薦した編集者が担当しKADOKAWAより出版を目指す)


『ComicWalker漫画賞』(各部門若干名)

正賞:記念品(受賞作は推薦したコミック編集部が担当し、KADOKAWA選定作家により漫画作品としてコミカライズ後KADOKAWA媒体で発表)


『映画・映像化賞』(若干名)

正賞:記念品(受賞作は推薦した映像企画制作部門が担当となり映像作品として発表)

 ※映像・映像化賞に期待するテーマ

1.「ラブ×○○」ラブストーリー(○○にはお金、タイムリミット、近未来、密室……等々、既存ジャンルに捉われない要素)

2.「ホラー×○○」ホラー作品(○○にはお金、タイムリミット……以下略)


『カクヨムプロ作家部門関連賞』(対象部門の8より各1名)

正賞:記念品 副賞:100,000リワード

 ベストPV賞:コンテスト開催期間中PV数が最も多い作品が対象

 読者開拓賞:コンテスト開催期間中外部からのアクセス数が最も多い作品が対象

 アップデート賞:コンテスト開催期間中エピソード投稿数が最も多い作品が対象

 サポーター賞:コンテスト開催期間中獲得したギフトが最も多い作者が対象

※特別賞・ComicWalker漫画賞・映画、映像化賞と同時受賞になる可能性有。



【同時開催・カクヨムWeb小説短編賞2022】

1万字以内の「エンタメ小説」と「令和の私小説」を募集。優秀作はコミカライズ&非売品の文庫化。


●募集部門

1.エンタメ短編小説部門:1万字以内で完結済の読む人の心を揺さぶるエンタメ作品

2.令和の私小説:以下の5つのテーマに基づいた1万字以内の「私小説」

 ①他人の知らない○○の世界

 ②己の過剰な偏愛

 ③人生を変えた衝撃の初体験

 ④誰にも信じてもらえない不思議な話

 ⑤墓場まで持っていくつもりの秘密


●賞金

「エンタメ短編小説」部門(若干名)

正賞:記念品 副賞:10万円(受賞作はKADOKAWAが選定した作家により漫画作品としてコミカライズ後「月刊コミックフラッパー」に掲載される予定。掲載号は賞品として進呈。受賞作品は短編特別賞と合わせて収録、非売品文庫として活字化し賞品として進呈)


「令和の私小説」部門(若干名)

正賞:記念品 副賞:10万円(受賞作は推薦した編集部が担当となってKADOKAWAが選定した作家により漫画作品として発表することを目指す。受賞作品は短編特別賞と合わせて収録、非売品の文庫として活字化し賞品として進呈)


「短編特別賞」(両部門若干名)

正賞:記念品 副賞:Amazonギフト券1万円分(受賞作は短編賞と合わせて収録、非売品の文庫として活字化し賞品として進呈)


「G’sこえけん特別賞」(エンタメ短編小説部門にて若干名)

正賞:記念品 副賞:Amazonギフト券1万円分(受賞作はG’sこえけんレーベルよりASMRもしくはオーディオドラマ化して販売することを目指す。受賞作品は短編特別賞と合わせて収録、非売品の文庫として活字化し賞品として進呈)



 以上。

※選考委員の記載は割愛させていただきます。詳しく知りたい方は第8回カクヨムWeb小説コンテスト特設ページをご覧いただけたらと思います。

 特設ページを見た時少しわかりづらいなと思ったので、自分がわかるように上記に書いてまとめてみました。


 で、各部門に必ずある正賞の記念品っていったいどんなんやろ……とか、ライト文芸とエンタメ総合部門の違いってなんやろうとか、短編小説部門の非売品文庫化って、果たして嬉しいもんなんやろうか……ていう疑問も書きながらいろいろ思ったわけなんですけども、それらを省いて最も疑問に思った点が、対象部門8の『カクヨムプロ作家部門』について……なんですよねえ。


 読者開拓賞の、コンテスト開催期間中外部からのアクセス数が最も多い作品が対象というのはまだ納得できる部分があり、わかります。サポーター賞も、獲得したギフト数が最も多い方に対する賞っていうのも、同じく納得できてわかるんですけども。


 以下の2つ。

・ベストPV賞:コンテスト開催期間中PV数が最も多い作品が対象

・アップデート賞:コンテスト開催期間中エピソード投稿数が最も多い作品が対象

 


 正直に申しますと、「……この2つって、賞いる?」と、思ってしまいました。


 まずこれって、なんで1話あたりの文字数についての記載が無いんでしょうか?

 記載が無いということは、文字数制限が無い。

 ということは、少ない文字数で何話も投稿した方が、断然有利になってくる賞ということですよね。

 1話につき1000文字しか書かない人と、1話につき10000文字書いている人では10倍の差がありますから、1話につき10000文字書く人より1000文字を10個に分けて小出しする人をこの賞は求めているということになりますよ。

 てことはやはり、1話あたりの文字数が少なく、こまめに毎日更新することが正義ということですか。いやー。そういうことでございますか。(あ、皆様そんなこと、とっくの昔に気づいておりましたか!)

 てかしかもこれもう賞を獲るのって絶対に! 確実に! 異世界ファンタジージャンル一択ですよ。異世界ファンタジー作品が獲るための賞ですね。


 そもそもPV数の多さって、その人が1話につき何文字書いているかとか、作品のジャンルによって全く土俵が違ってくるものではないでしょうか。PV数が最も多い作品と、エピソード投稿数が最も多い作品……。うーん。どうもなんかしっくりこない賞だなと感じてしまいました。

 確かにPV数が多いというのはすごいのはすごいんですけども、私はPV数はあくまで目安と考えている方で。それよりも、その作品の固定読者の数の方を重要視した方がいいのでは、と思うんですよねえ。

 1話あたりの文字数が少ないのはむしろ、少ないからこそ区切ってさくさくと読みやすいというのがありますから全然良いと思っています。でも1話あたり5000字とか10000字でもめちゃくちゃ面白いと思った作品が、過去にいくつもありました。なのでPV数だけの判断っていうのは、やっぱりなんだか疑問に思うし、どうにももったいなく感じてしまうんですよねえ。

 まあ1話あたりの文字数が多いものに関しては、何回かに分けて読めばその分PV数も加算されますけども。大勢の人の目に留まることを考えると、やはり細かく区切ってこまめに更新がいいんだろうな……と、今回の対象部門8のコンテスト内容を見て感じましたねえ。でもそうなってくると、良作は埋もれてしまう気がしちゃいます。やはり、『良作よりも需要の高い作品を』ってことでございますかね。そりゃそうか。


 対象部門8に関しては、上位ランキングにいる作品が断然有利ですね。上位ランキングに君臨している方のための賞、といった感じです。すでに人気の作品は売れる可能性大ですし、広告表示PV数とかも上位の方ですと段違いだと思いますから当然でしょうね。それだけの高額な賞金をKADOKAWAさんは出すわけですので、広告費等の貢献度的なことも考慮して、このような形の賞を考えられたのかなと思いました。


 と、コンテスト内容を見てそんな風に思ってしまったという、私の個人的な意見・感想でございました。ほかにもちょこちょこ疑問に思った点がありましたが、まあ取り上げることでもないかと思いましたので、とりあえずここまでにします。さらっと読み流していただけたらと思います。



 12月1日から応募開始ということで。来年の1月31日までに10万字以上の作品、または1万字以内のテーマに沿った短編ができそうな方はどしどし応募して、挑戦していってほしいなと思いました。(全くKADOKAWAさんと無関係な素人がなぜか宣伝笑)でも、こういうコンテストが無いとやっぱり、張り合い無いですもんねえ。コンテストは作品を作ってる方にとってはありがたいし、楽しいですよね。私もまあ、気軽に応募しようかなと思います。


 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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