スターを取ったマリオになる
ご覧いただきまして誠にありがとうございます。
此度、こちらのエッセイ【小説を読んでもらうには】が驚くほど多くの皆様の目に留まり、2022年7月末から8月頭にかけてのジャンル別週間ランキングが最高2位、日間ランキングが最高1位、月間ランキング最高9位と、自分が思っていた以上に、たくさんの方々に読んでいただくことができました。ハート応援や星評価、嬉しいご意見やコメントなどの反応も、たくさんいただくことができました。感動いたしました。読んでくださった皆様、ハート・星評価をくださった皆様、本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
せっかくですので、投稿サイトで小説を投稿していくことについて、私なりの考えをまた少し、書いていこうかなと思います。今から書いていきますが、以下の内容はあくまで私一個人の意見ですので、これが全てと言っているわけではありませんので、その点だけご了承ください。
今このエッセイを読んでくださっている作者様の中で、作品が全然読まれない、PV数が全く増えない、フォロー数も応援数もコメントや星評価も全く無い、あるいはそんなに面白くないあの人の作品が、星もフォロー数もめちゃくちゃ多いのが納得できない、といったことで心をもやもやとざわつかせている状態にありましたら、もう悩む必要なんて一切無いということを、この場で真剣にお伝えしていきたいと思います。
創作活動中に、全く読まれないからという理由でモチベーションが下がってしまったりもやもやしてしまったときの参考に少しでもなっていただけたら、幸いです。
今回は大きく分けて、二つの質問をしてから、書いていこうと思います。
①伸びないと悩んでいる作品のジャンルは何ですか?
②最終的に、自分の書いた作品がどうなっていれば、自分の心が100%満足できますか?
以下に詳しく記述します。
①伸びないと悩んでいる作品のジャンルは何ですか?
皆様の作品のジャンルはなんでしょうか?
もっとわかりやすくいうと、作品のジャンルは『異世界転生ものまたは恋愛・ラブコメもの』か『それ以外』の、どちらに分類されますでしょうか。
自分が書いている作品のジャンルが『異世界ファンタジーや転生ものまたは恋愛・ラブコメもの』で、なかなか読まれないし伸びないという方は、もう競合が多過ぎて、完全に埋もれてしまっている状態にあるのだと思います。「なにをわかりきったことを書いているんだ」と思われる方もいるかもしれませんが、あえて書きました。きちんと文字に起こした上で、作品が本当に読まれていないのかを今一度見つめ直していただきたかったからです。
異世界転生ジャンルはあまりにも需要があり、その分作品数も多く溢れ返ってしまっています。そこに埋もれてしまって見つけられていないか、または溢れ返り過ぎて、一番しっくりくると思う作品を読み手が探しているその競争にたまたま負けてしまったのかもしれません。
作品数が半端無いですから、埋もれてしまって当然です。突出するためにはタイトルが目につくようわかりやすくしたり、第一話で読者を惹きつけるきらりと光る文章やキャラクターの確立、毎日正確な時間に投稿するなど様々な努力が必要でしょうが、それでもなかなかジャンル自体の数が多いので、流れの早いネット上で読み手の目にぱっと注目させるというのは難しいことだと思います。
ただ需要がありますので、興味を持ってくれる読者様は確率的に非常に多く、埋もれてしまわなければ、書いて更新し続けていれば、目に留めて読んでくださる方の割合が他ジャンルに比べて圧倒的に多いと思います。
読まれないな~とか評価されないな~と思っている自作品のジャンルが異世界転生ものやラブコメ・恋愛もの以外の方は、作品が面白くないから読まれていないのではなく、需要が無いジャンルだから、そのジャンルに興味が無い読者の目に留まっていないだけです。世間は異世界転生やラブコメ、恋愛からのちょっとえっちな展開を求めていますので、せっかく面白く素晴らしい作品であっても、異世界転生やラブコメものに比べれば、他ジャンルの作品になると爆発的に数字が増えることってなかなか難しいだろうなあと私は思います。
ただその分、ジャンル別の作品数も異世界転生ものに比べれば少ないですので、ランキング上位は比較的狙いやすいかなと思います。フォローやブクマが一気に増えて一気に減るとか、感情を大きく揺さぶられたりするようなことも起きにくいのではないかなと思います。
ここで考えてほしいのですが、自分の中で「読まれている」または「伸びている」と感じるのは、具体的にいったいどれくらいの数字のことを思っていらっしゃるでしょうか。
1日10PVで「読まれた」と思う方もいれば、100PVで「足りない」という方もいると思います。
フォローが1つ増えたり、星が1つ増えただけで万々歳の方もいれば、フォローが100になっても、星が500個になってもまだまだ足りないと焦る方もいます。
私は1日10PVで「めちゃくちゃ読まれた、やった……!」と思うタイプなんですが、10PVって、ネット上の常識から見れば少なすぎると思う人の方が多いでしょうね。……しかし、常識って?
他人の常識は自分にとって非常識です。絶対、ネットの情報を鵜呑みにしないようにした方がいいです。少し先出ししますが、どうなっていたら自分が一番満足するのか、自身の心に直接聞く。1PVってすごいですよ!結局、自分の心次第なのです。いかにポジティブにもっていくかです。前向きな人の方が絶対に得だし、運気も上がるし、何もかもうまくいきます。
そういえば、ネット小説を投稿している方で読者が少ない作家様のことを底辺作家って呼ぶみたいですが、いや……ちょっと待て、と。
全然、底辺じゃないですから!!(ばびーん!)※効果音
カクヨム内で、星が少なくてもPV数が少なくても「すごい。これはプロ以上や……!」と唸った作品、めっちゃくちゃいっぱいありますよ。この盆休み中、星評価50以下でそこまで読まれていなさそうだと思った作品もちょこちょこ読んでいましたが、内容を読むと本当に素晴らしい文章力や構成力に「プロかよ!」と驚きながら夢中で読みまくったものがいくつもありました。
逆に、ランキングがまあまあ上位の作品で「な、なにこの文章……これみんな良いと思って読んでおるんか?」といった作品も、ありましたね。私の感覚にはどうも合わなかったなあ。これは一個人の感想です。
どの世界でも数字が結果的にすべてだとは思いますが、だからといって必ずしも、数字が多いから最高ってわけではない。数字が少ないから最低ってわけでもない。読まれないから底辺だというわけでは、決して無いです。
いろんな意見があるかと思いますが、まずは自分の作品のジャンルが何かをしっかりと意識した上で、ではどれぐらいのPV数なら自分が「読まれた」と感じるのかを、改めて考えてみてほしいと思います。あと、常にポジティブでいるというのを意識してほしいです。ネット上に渦巻く変な言葉たちに、決して惑わされないでほしいって思います。
さらに掘り下げます。
②最終的に自分の書いた作品がどうなっていれば、自分の心が100%満足できますか?
上記でも少し触れましたが、作者の皆様は、自分の書いた作品が最終的にどうなっていれば、自分の心が100%満足できますでしょうか。
活動中に心がもやっとしたり陰の部分が出てきたり、負の感情が起こりそうになったとき、その感覚を打ち消すためには、生み出した作品が最終的にどうなっていたら自分の心が満たされるかというのを改めて考え、自分の心にしっかりと向き合ってみていただくといいかなと思います。自己に意識を集中させて、胸の奥にある根っこの深い部分に、自分はどうなったら満たされるか、問いかけてみる。その答えがブレていると、もやもやとした悩みがどんどん増幅していってしまうように思います。
そうして核心をつく答えに自分自身で気がついた時、きっと、この道を行けばいいんだという一本の光る道筋がはっきりと見えてくると思います。その道に気付いた時、
作品に対する、皆様の望みは何でしょうか。
例えば、たくさんの方に読まれるだけで満足なのでしょうか。評価や反応をもらえたら満足なのでしょうか。ランキング1位を獲得したら満足するでしょうか。あるいは、作品が書籍化になったら満足なのでしょうか。有名になって、売れっ子作家として印税生活を送る目標が達成できたときに、心が満ち足りるのでしょうか。
例えばランキング1位を取りたいなら、各投稿サイトの総合ランキングを見てその上位に君臨している作品を読んでみると、何かのヒントを見つけることができるかもしれません。カクヨムでもなろうでも他の投稿サイトでもすべて、異世界転生ものが総合ランキングの上位を独占しています。続いて恋愛ものやラブコメが人気という印象です。異世界ファンタジーの需要は、未だに衰えを知らぬ凄まじさを感じます。ジャンルが違うという方でも、ランキング上位や1位を狙うにはやはり、世間が今一番求めている異世界転生ものに注目していくことが、上位を狙う上でもしかすると気づかなかった新たな事実を発見したり、何か重要なヒントを得たりするようなことがあるかもしれません。
続いて、書籍化はどうでしょうか。書籍化したいのであれば、人気不人気に関わらず最低10万字以上、本一冊分の文字数の確保は必要かなと思います。書籍化したいなら、まずは10万字以上を目指す、を目標にして、それに向けてひたすら書き進めるか、10万字以上書けている方はシリーズものでしたら20万字、30万字と10万字ごとにやはりどんどん書き進めていく、あるいは新作を10万字目標で書いてみるなどするといいかなと思います。この『10万字以上』が最低ラインでできていれば、すべてとは言いませんが、少なくとも、本一冊を作るための土台はある程度できていることになるかなと思います。
以上の具体例を踏まえて、ではランキング1位を取りたいと思っている方は、なぜ1位を取りたいのでしょうか。書籍化したいと思っている方は、なぜ書籍化したいのでしょうか。
「自分の書いた作品が有名になってほしい」から?
「書籍化して印税生活を送りたい」のでしょうか?
自分が本当に望んでいることは、なんなのでしょうか。
ちなみに私の場合ですが、ジャンル別のランキング上位に上がってほしいなと思うことは正直ありますが、別に上がらなくても全然いいとも思っています。ランキングは上がったり下がったりして絶対安定するなんてことは結局ありません。そこで感情に左右されたり一喜一憂してしまうなら、むしろ上がらない方が健康的です。上がれば下がります。下がれば、上がります。
私の感覚ですが、この摂理を淡々と真摯に受け止められる器ができている方は、おそらくその作品はランキング上位に自然と食い込むか、じわじわと本当にその作品を愛してくれるコアなファンが増えます。ランキングに左右されず、私欲に流されることなく、自分の作品を純粋に自信を持って粛々とコンスタントに書き続けることができる、これこそが、ランキングで1位を取ることよりもはるかに大事なことのように私は思います。
(※ここからはさらに、私の本音が全開になります)
はっきりと断言できる、自分の作品がこうなったら心が満たされるという明確な目標が、私の中にあります。
それは、『今書いている作品を、完結させること』です。
「なんだ、そんなこと」と思われる方もいるかもしれません。すでに完結した作品があるという方は何とも思わないかもしれませんが、私から見たら本当に尊敬します。羨ましい。ひとつの物語を書き上げるって、めちゃくちゃすごいことです。
この軸が根底にあるので、正直もう評価されなくても、誰にも読まれなくなっても構いません。というか物語を書いた時点で、誰にも読まれないなんてことはありません。読んでいます。一番最初に、書いた本人である作者が、作品を読んでいます。書き続ける限り、書いて更新し続ける限り、その作品は誰かの目に必ず留まります。すると、1PV増えます。いいねが増えます。星は増えません。と思ったら、突然星がついたりします。
その繰り返しです。そうして物語は続いてゆきます。
もう数字を気にしたり、他の方の作品のことを気にしたりしません。星がたくさんついていても面白くない、読めないと思う作品は結構あります。逆に星が少なくても、プロ顔負けの面白い作品がたくさんあります。
もう、比べません。数字を気にしていたら本当に限がありません。気にする前に書いたら良い。「あの人の作品は全然面白くないのに、なんでこんなに人気になるのか」と負の回路にはまってしまったら、思考を止めて、自作品に集中したら良いです。
ちなみに、人気だからといって必ずしも作者様が満足しているかといったら、意外とそうでもない気がします。
前述した①でも書きましたが、例えば、「前日が1000PVだったのに今日100PVしか無かった」と落ち込んだり、星評価が毎回3つでいつも評価が高いのに、たまに星が1つや2つで評価されてしまうと「なんで」とヒステリックになったり。全ての方がそうだとは言いませんが、星が1つってめちゃくちゃ価値があるのに、星3つに慣れてしまうと星1つってなぜか評価が低く感じてしまって、逆に怒りに変わったり感情を揺さぶられたりするという方がおそらく少なくないと私は思います。
人気になってもやっぱり数字に踊らされ、一喜一憂して疲弊する。人気になって多くの方に読まれるようになっても、感情に左右されてしまったら、悩みの種は尽きないように思います。
もう私は、PV数やフォロー数、ハートや星評価が増えなくても、むしろ減ってしまっても、全然気にしません。書きます。勝手に手が動きます。頭の中で思い描いていることを全て文章に変換しろと、沸き立つ衝動が常に心の奥を急き立ててきます。ランキングが上位じゃなくても全く問題ありません。書籍化なんてならなくても全然構いません。
私の自作品に対する願いはただ一つ、しっかりと納得のいく形でこの長い物語を完結させる、それが達成できたとき、自分が心から満足できることを確信しています。作品を完結させる。最後の結末を書ききって終わらせる。これが、私の胸の中にある本質的な真の望みです。
以上が小説を投稿する際の私なりの考え方になります。
後半はほとんど私の胸の内を晒すだけの文章となってしまいましたが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。スターを取ったマリオになって、一直線にゴールへ突き進んでいこうと思います。このエッセイで少しでも前向きになってくれた方がいたらいいなと思います。皆様もスターを取ったマリオになって、何にも惑わされることなく、無敵状態のまま、ゴールに向かって突き進んでいってほしいと、心から願っています。
こちらのエッセイ、不定期になるとは思いますが、またちょこちょこと書いていこうかなと思っております。次もまたお会いできたら、嬉しいです。
それでは、読んでいただきましてありがとうございました。
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