ヒロト31
ヒロトは電気店の仕事に慣れて、客に製品のセールスも出来るようになって来た。
ある日、老夫婦がパソコンを買いに来て、高級品を買おうとした。
用途を問うと、孫とテレビ電話をするのに使うたい、それに年賀状なども作りたいとのことだった。
その程度しか使わないなら、ハイスペックの高級品は勿体ない。それで、もっと安い普及タイプの物を勧めて、夫婦はそれを購入した。
しかし、後で正社員に呼ばれた。客が高いものを買おうとしているのに、わざわざ安いものを勧めてどういうつもりか、店の利益を第一に考えなければならない、そう注意された。
デートする機会があった時に、麻衣にその話をした。
「そう、そんなことがあったのね。でも、ヒロ君は間違えていない。お客様のことを第一に思って行動したのだから。一時的な利益は減るかも知らないけれど、長い目で見れば客の信用を得て、その人が常連客になって、結局は店の利益に繋がる。ヒロ君は良い営業マンになる素質があるよ」
彼女はそう励ましてくれた。
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