姉と兄より劣っていると親から判断され追い出されたので学園に転入したらハッピーになりました。
隴前
第1話 追い出された。以上!
俺は家から、親から追い出された。以上!
普通親が子を捨てるような行為はないと思っていた。
しかし俺には暗い夜が月に照らされて無駄に明るく感じてしまう。
まるで今から始まる
(バカか?俺は。そんなことはないとわかっているだろう?)
姉は学園の理事長を若きながら務めて兄は起業して大成功して大手の会社の社長をしている。
でも俺は違う。
親の言いなりになっていたのだ。
姉、兄は親を押し切り自分がしたいことをしていたので俺は親から教育されていた。
ロボットの如く指示に従っていただけ。
しかし親から劣っていると判断されてたった今、追い出されたのだ。
(姉のところにでも向かうとするか)
親は嫌いだが姉、兄は好きである。
スマホだって親からではなく姉が誕生日プレゼントしてもらって毎日と、まではいかないが心配してなのかメールが来ている。
そうして夜道を歩いていると地面から落ちた。
(え?え?)
ありえないことが起きた。アスファルトでできた地面から落ちたのだ。
落ちると暗くて一寸先すら見えない空間に居たのだ!
でも着地をしているようには感じておらずまるで浮いているようだ。
そう感じたのは一瞬でまた落ちる感覚に誘われてしまう。
(こんなの非現実じゃないか)
「いてっ」
尻と手が同時に地面に着く。
落下していたので声が出てしまう。
(ここはどこだ?)
パニックになるのではなく今の状況を確認することを優先させた。
起き上がり見渡すと、あたりは先ほどの景色と変わらない住宅街だ。
(ん?なにかおかしいな)
そして違和感をなぜ持ったかすぐに気づいてしまった。
静かすぎるのだ。
まるで俺が以外ここに人がいないような感じだ。
(感じではなく、いない。そう決まっているのだ!)
俺はスマホで連絡が着くか確かめてみると思った通りつながらない。
さすがになにもアクションを起こさないのは自分が帰れるのか心配になってくるので探索をすることにした。
(なにもない‥‥‥)
住宅街を探索したがなにも起きなかった。
しかしわかったことがある。
住宅街は途中で途切れていることに。
途切れているところを見ると砂漠なっており、改めてここが異常な空間であると実感してしまう。
(つまり俺は帰れないのでは?)
そんなことに気づいてしまった。
けれども帰りたいのだ。
親に追い出されて気を病むことなんてそもそもしていないのだ。
姉、兄が支えてくれたから。
ガァァ
(ん?今なにか音がした気がするが気のせいだろう)
ガァァァァ!
(いや、だんだん音が大きくなってきている、つまりなにか俺に近づいてきているということになる、しかし探索したときはそんなことはなかった。
つまり逃げよう)
俺は音が遠くなる方向へ走りだした。
絶対なにかあるだろうが身の危険を感じたのだ。逃げるに決まっている。
しかし音は走っていても近づいてきていることに気づいてしまう。
ガアアアアアア!!!!!
あまりにも
だから減速さずに後ろを向くと‥‥‥‥‥‥奇妙な生き物が俺を追いかけていた。
奇妙と言うよりかは気持ち悪いの方がいいかもしれない。
巨大化しているカマキリを形をしているがところどころおかしい。鎌のところが黒いのだ。
カマキリは最短ルートで俺に来ているため家を黒い鎌で壊して向かってきている。
だからって怖じけずに走る。
もっとだもっと、早く走れ!!
死になくないのかアドレミンが分泌されたおかげでさらに気持ちが高ぶり必死に逃げようとしている。
しかしもちろん今の俺では限界があるのだ。
住宅街は見るも無残なことになっていて住宅街が途切れるところで俺は足が痛くなりスピードが落ちてしまう。
でももう少しなのだ。
俺は何周にもこの住宅街を走ったがカマキリは一つだけ壊していないのだ。
いや壊せないと言ったほうがいいな。鎌に当たったが壊れていない。
俺の読みではその家が帰る方法だと思っている。
さきほどから走るスピードは落ちて間に合わないのだ。
よくある最後の力はないのだ。
あと10m
ガアアアアアアアアアアアア!!!!!
爆音が近づいているのがわかる。
あと9m
ガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
爆音以外聞こえない。
走ろうにも足が痛くてうまいこと走れない。
残り8m
しかし俺は気づいた、いや感じた自分の死を。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます