第16話


俺はマヒロと我が家に帰宅して、

示し合わせた通り、「俺、彼女できた。

長年の幼馴染。やっぱり気が合って、一緒にいて落ち着くわ」


「そういう訳だから。

アイリ、おまえな、俺にベタベタするのは

いい加減、やめてくれ...」


アイリが紅い顔して鼻をすすりながら、

「嫌よ、私、認めないわ!

彼女が幼馴染ってのは素敵なことだとは思うけど!半分以上、男みたいなイケメン女子じゃないの!!」


「これじゃあ、まるでボーイズラブよ!!」



俺の予想はずばり当たっていた。

アイリに、マヒロを紹介したのだが、

BL呼ばわりされてしまった。


ふと、マヒロを見ると。


アイリの言葉をろくに気にしてないのか、

顔色ひとつ変えずに、

軽く微笑んでた。


もしかしたら。


イケメン女子という言葉が気に入ったのかもしれなかった。


と、俺は呑気に考えていたのだが。


マヒロの奴は、それ、

あとで分かったことだけど。


半分以上、男みたい!

という言葉を結構気にしていたらしいんだ。


それからアイリは、



「ちょっと、疲れたから

もう寝る!夕ご飯は食べない!」と

吐き捨てるようにいい、リビングから逃げるように階段を駆け上がって部屋に閉じこもってしまった。



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