h25.09.18. 呼々


 絶え間の無い痛みなら少しは馴染めばいいのに

 いつまでも鮮明な傷口が内側から這う

 現れぬ深さと、癒えては開く執拗さで以て。


 どれくらいの間、一人でいたのかと君が問う。

 此れまでのずっとと、此れからのずっとだと答える。

 君は悲しく笑ってくれる。ずっと傍に居てくれたのだよね


 共振と静謐。確かめる時間が髪を揺らして過ぎるとしても

 連弾と行間。無音の声を追う瞳の美しさを伝うだろう


 二つの世界に耳を澄ませ 両手を繋いだ少女は立って

 境界線のように呼ばれても その声を知る少女は歩く。



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