チート能力のせいで命狙われています

桜木龍斗

異世界転生

小説や漫画でよく見る異世界転生。


生まれたときから前世の記憶を有しているものと、何かの拍子に前世の記憶を取り戻すものこの二つで言ったら俺は後者の方だった。


そう。それはいつも通り俺の遊び相手の白猫と黒猫の二匹と遊んでいたときに木の根っこに足を引っかけ見事に転んだ。


それはもう見事だった。ゴンと頭の中にものすごい音がして星が見えた。


普段俺をバカにしている白猫と黒猫も心配するほどに見事なこけ方だった。

その拍子に前世の記憶を全て思い出したのだ。


全てといったのは何となく昔からこの世界にはないはずの知識が無意識に頭の中にあったから。


白猫と黒猫なんて言ってるけど8歳の俺と大きさが大して変わらいのもおかしいと俺は思っていたが周りには普通だといわれ、俺の育ての親が3メートルはあるだろうもふもふの白い犬なのもおかしいことには何となく気づいていた。

その違和感というものは前世の記憶のおかげで異世界に転生したせいだと見事にピースがはまったんだ。

どう考えても現代日本にこんなバカでかい犬も猫もいないし。

「ゴパ大丈夫?」

「ゴパ頭大丈夫?」

黒猫め、それだと俺の頭がおかしいみたいじゃないか。


「大丈夫」

「シルア様のところに行こう」

「ゴパの頭治してもらおう」


だから黒猫、それだと意味がおかしいからな!

まだくらくらする頭のせいで満足に突っ込むこともできない俺を白猫がその背にのせてチヅ、俺の育ての親のもとに運んでくれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る