寝室
天蓋付きのベッドに猫足の机と椅子、キャビネットなど女性的で可愛らしいインテリアで揃えられています。キャビネットやクローゼットには小物や衣類がきれいに整頓されて収められています。
ダリア : 「これは、王女様の寝室だったのでしょうかにゃ……?」
ゴーシュ : 「こういう部屋は苦手だな……」
エリカ : 「……にゃ」
GM : ここにある品々はすべて状態が良く、ドレスや細々としたアクセサリー等が、総額600Gで売れます。
ダリア : 状態維持をする魔法でもかかっているのでしょうか。センスマジックする程重要な情報ではないとは思いますが。
GM : そして、探索判定をする必要もなく、キャビネットから、王女の日記が出てきます。
マール : 先生、出番です。
エリカ : 出番ですね先生。
ダリア : 魔動機文明語でしょうか。
GM : ですね。きれいな魔導機文明語です。書斎の本棚に仕掛けがあること。そこから屋根裏部屋に行けることがわかります。
〈王女の日記〉
せめてこんな私に着いてきてくれたメイドたちの前では、毅然として振る舞わなくてはならない。だから、孤独も、悲しみも、すべてあの部屋に置いていこう。彼女がこっそり教えてくれた、秘密の屋根裏部屋に。
ダリア : 「これは……王女様の字かしにゃ。とても綺麗な文字と言葉遣い。……それから」と屋根裏部屋のことなど、書かれていることを説明していきます。
エリカ : 「……なるほどにゃ」
マール : 「おっし、屋根裏、いこうか」 ぽん、とアシュレイの肩をたたく。
ゴーシュ : 「孤独と悲しみと遺体がおいてあるのか。嫌な予感がするのう」
ダリア : 「それにしても、彼女がこっそり教えてくれた……? アシュレイちゃんの前世は、たしか男性でしたよね?」
GM : 「あう……」そこを突かれて、アシュレイはまたもじもじします。
エリカ : 「にゃ……」
ダリア : 「……もしかして、同居している間は女装して女性として振る舞っていた、とか?」 と、淡々と何でも無いことのように。
GM : 「あ、あのね……、前の国は男尊女卑がつよくてね、ほら、あのお茶、あったでしょ?」
マール : 「あ」
ダリア : 「ああ、なるほど、そのためのお茶でしたか。確かに王女様としても、その方が安心したでしょうしにゃぁ」
マール : 「アシュレイが、お茶で女になっていた、のかな」
GM : 「ち、違うにゃ! ひ、人前では、男として振る舞ってたのにゃ!」
エリカ : 「……クスッ」(と笑う)
マール : 「人前、では?」 にやり、とわらう。
GM : 「えーん! 王女様の前では素でいたのにゃ!」
ダリア : 「……あ、むしろそういうことですか? 本当は女性だけど、性別をお茶で変えて普段は男性として振る舞っていた、と」
GM : 「そうなのにゃ。王女様に『意気地なし!』って、怒られて……、全部話しちゃったのにゃ!」
ダリア : 「……あれ? でも、そうしたら……両思いだったのでは? アプローチされたくない人に『意気地無し』なんて言わないようにゃ……」
マール : 「……あんた、今はどうなん? 今でも、意気地はない?」
GM : 「ニャニャニャー!!」 アシュレイは王女のベッドに潜り込んで、逃亡を図った。
ゴーシュ : 「……いまたって相手死んでるんじゃ」
エリカ : 「……」
GM : 膨らんだお布団はピルピル震えているぞ。
ダリア : 「ああ、キルヒア様、どうか英知を……昆虫や動物でも同性愛行動が見られるという真理を世にあまねく知らしめたまえ……」
エリカ : 「……ニャ」(アシュレイの背中サスサスしておきます)
マール : 「ゴーくん、その通りだけどさあ。せめて、けじめはつけさせてやろうジャン」
ゴーシュ : 「まあまずはやることやってからでいーんじゃないの」
ダリア : ですね、これ以上寝室になにもないようなら、書斎から屋根裏、でしょうか。
エリカ : ですね。
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