第24話
私は、大人になって知ったのだ。
大人になって、やっとわかったのだ。
お父さんが頑張っていたこと。
社会人を知って、やっとわかった。
わかったのだ。
だから、私は感謝を伝えることにした。
これで、許してもらえるかわからないけれど、また、仲良くしてくれるのかわからないけれど。
喜んでくれるのか、わからないけれど……。
いつもぼろぼろのしか、使っていなかったから、靴下にしてみた。Lサイズなら履けるよね。
そうだ、お手紙も書こう、ありがとうって伝えよう。
直接は恥ずかしいから、宅配便で送ろうかな。
私からの荷物……、受け取ってくれるよね。
困っちゃうかな……。
一度も連絡を取ってないせいなのかな、なんでこんなに緊張しているんだろう。
馬鹿だなぁ、私。
私は手紙とプレゼントを箱に入れて、実家の住所で、スーパーの宅配センターから伝票を書き送った。日付は六月二十日の父の日に、届くように指定をして、勇気を出して渡した。
「開けたらどんな顔するんだろう」
「喜ぶよね、喜んでくれるよね」
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