第1話

朝日が差し込むとある一室 ―

体がやけに重いと思い眼を開けると

3人の美少女が俺のベッドですやすやと寝ていた。

「う~ん。主様だめだよ~、えへへ」

どんな夢を見ているのかわからんが、やけに落ち着かん。

「……」

こいつはこいつでなんて顔してるんだ。俺から見てもやばい。

「マスター,一緒に寝てくれ~」

今寝とるが。こいつは夢の中まで睡眠中なのか。心配になる。

しかし、いつまでもこのままなのは疲れるので3人のおでこににデコピンをおみまいする。

「いったーー!」

「……!」

「はっ、…う~ん…」

一人は頭をおさえ、一人はおでこをさすり、そしてもう一人は2度寝しようとするしまつだ。

だが、これで3人とも起きたようだ。

「なぜ俺のベッドにいる?」

そうすると3人は顔を見合わせ

「寂しかったからです」

「……」

「マスターと一緒に寝たかったからだ」

3人とも同じような理由でここに来たのか…。だが

「暑苦しいからやめろ。何のために自室とベッドを用意したと思ってる」

何度このやり取りをしたと思っている。そして決まってこいつらは…

「善処します」

「……」

「頑張ってみる」

そう、絶対にやらないとは明言しないのだ。最初のほうはどうにか頑張ってみたがそれすら馬鹿らしくなってきた。なので…

「…着替えてから朝食にするぞ」

スルーすることにした。

「はい」

(こくっ)

「わかった」

こうして俺の一日がスタートするのだ。

—————————————————

ちなみに俺の名前は黒煉だ。

で、俺のことを主と呼んでいるのがシリアだ。

こいつが3人の中で一番俺を敬っている。せんでいいけど…

そして、さっきからいとこともしゃべってないのがミルである。

こいつは訳あってしゃべることを基本的に禁止している。

そこについてはまたの機会にしよう。

最後にマスターと呼んでいるのがシュラだ。

こいつは男みたいな口調を使っている。直した方がいいと何回言ったことか…そして何回言われても直そうともしない。

まあとにかくこれが俺の‘‘家族‘‘だ。

—————————————————

そして着替え終わると階段を使い下へ降りる。

俺以外全員席についている。

「遅かったら先に食っていいといったはずだろ」

「いえ、主様より先に食べる従者などいてはいけません」

「なら主の注意を聞かない従者はどうだ?」

先ほどの件だ。

「あれだけは譲れないので」

あれのどこに譲れないポイントがあるのだか…

「まあいい。では朝食にしようか、いただきます。」

「「いただきます」」

「……」

今日も静かだな…。こんな日が続いてくれるといいんだが…。

「主様、これを」

朝食を食べ終わるとシリアが一枚の紙を差し出す

なんか俺の切なる願いがぶち壊れる予感がする…。

それに視線を向ける。

「これは…」


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