第9話 タバコ
思い出に生きる肖像が、午後の気怠い眠気と共に襲い掛かる。
二日半眠れなかった私は二重になった目元でボールペンで文章を書いている。
疲れ切ってはいるのだが書かずには居られない。
何故かと言えば作家になる事が夢だからだ。
タバコの銘柄は変えずに色を変えた。ゴールドから紫だ。
灰皿の中身を捨て、早く次の味を嗅ぎたい。タールは6ミリから1ミリに変えた。
健康に眠りたい、それだけが願いだ。ここ二日半眠れなくてパソコンもスマホも電源のコードから抜いた。
懸賞のプレゼントが届くまで、パソコンもスマホもお預けにする。
三日三晩眠れなかったらどうする。ここ二日で3キロ減って95キロだ。
あぁ早く眠りたいけど、タバコも吸いたい。残金マイナス7千円定額預金は20万程残っているが、クリスマスまで待たないと好きな本は買えない。
それにしても巻き爪が痛くてシャワー消毒くつ下の着替えばかりしている。
もうすぐ夏至を向かえるのに、梅雨はまだやって来てない。
ギックリ腰もやったし、顔の瘡蓋も一向に治らない。
コロナワクチンで騒ぐ日本だが三種混合ワクチンで水銀が使われた世代。
1984年組み37才になった今、コロナで未来はどうなるのだろうか?
せっかく眠れそうな昼下がり、遠くに草刈りのチェーンソーの千切れる音と鴉の鳴き声がうるさい。
もう一服してコーヒーを飲めば眠れるだろうか、懸賞はまだ郵便ポストの中だ。
またパソコンが使えるようになるのはいつになるのやら余力に暮れて今日も書く。
それにしても網戸から見える新緑が綺麗だ。莨を燻らせながら見る夢はどんなだろう。オッと灰が落ちそうだ。
ふらふらになって寝落ちした。幾らも眠ってない。就寝の時報だ。でも寝覚めはスッキリしている。
パソコンのタブレットを開いてしまった。心配でSNSはもうやらないぞ、固く決意したのに、また溺れそうだ。筆を取る手は止めない。喉がカラカラだが、体調は整った。
ここから何時間起きて次ねれるのだろう。ボヤッとした頭の中、ふらふらと考える。
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