第3話 清風

初春の朝に舞い落ちる


桜の花びら散りぬるを


菊と桜の国家花


人の死祀る似非国家


敗戦生き延び居る私


何をできるか考えも


自らの体傷つける


莨に散歩に読書かな


母さん助ける家事仕事


覚えて来たは四十前


まだまだ生きる父さんに


車の事は任せ切り


道路作った父さんに


連れて行かれた社員寮


静岡大阪名古屋だよ


生まれた場所は皆違う


三人兄姉(さんにんきょうだい)末弟(すえむすこ)


まだまだ我儘(ワガママ)ばかりとて


母さんと共に成長す


知らぬが仏の父さんの死を待つ春の


冷たい手


6才で死んでた幽霊かも知れぬ


余生は長き三十六(さんじゅうろく)


事故に遭ったは確かかな


未だに車は恐いです

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