TURN24:凡人の意地
(前回までのあらすじ!遊太がラスボスに敗北するという未来を知っている俺は、バッドエンドを回避すべく自らラスボスとデュエルを挑んだのであったが…)
「フッフッフ!我の手札には3枚の『蒼炎の銀竜』が存在する!蒼き炎で敵を焼き払え!蒼炎の銀竜!!」
フィールドが蒼い炎に包まれ…強靭な3体の銀竜が姿を現す!!
「ええ…いくら何でもその展開は…ご都合主義過ぎない…?」
タカシ
HP:3500 AC:3 手札:2枚
フィールド:
『沼地の支配者ゲロゲロック』 素材:残り2個
エクストラ タイプ:水 分類:爬虫類 攻撃力:1500 防御力:1800
『沼地の守護者ゲロゲガード』 素材:残り3個
エクストラ タイプ:水 分類:爬虫類 攻撃力:1000 防御力:2100
裏側カード:2枚
ザキダリ
HP:4000 AC:1 手札:1枚
フィールド:
『蒼炎の銀竜』×3
上級 タイプ:炎 分類:ドラゴン 攻撃力:3000 防御力:2500
「伝説のドラゴンが…一気に3体も…!」
「あいつじゃここまでか…」
「いや、まだだ!タカシはこの程度じゃ止まらない!!」
「…カウンターカード『落とし沼』を発動します」
銀竜たちのうち、一体は足元に現れた底なし沼に呑み込まれ、破壊される!
『落とし沼』 カウンターカード
相手が攻撃力2000以上のモンスターを召喚した時に発動できる。そのモンスターを破壊する。
「よっしゃ!落とし沼が決まった!!」
「なるほどね。カウンターカードは相手ターンに発動するのが基本だけど、条件さえ満たせば自分のターンにも発動はできる!」
「これで残り2体か…」
「天使の豊札を発動。3枚ドロー!」
AC:3→2 手札:1→4枚
『天使の豊札』 マジックカード
自分の手札が4枚になるように山札を引く。
(…よし、来た!)
「ヨブゲロゲを召喚。その効果でデッキからドロゲロゲを召喚。効果で1枚ドロー!」
AC:2→1
『ヨブゲロゲ』
下級 タイプ:水 分類:爬虫類 攻撃力:0 防御力:100
効果:このモンスターが場に出た時、自分の山札にある名前に『ゲロゲ』と付く下級モンスターを1体選び、召喚する。(このターン中にヨブゲロゲの効果を既に使っている場合、この効果は無効となる)
『ドロゲロゲ』
下級 タイプ:水 分類:爬虫類 攻撃力:0 防御力:100
効果:このモンスターが場に出た時、場に水タイプの爬虫類モンスターが2体以上いるなら、自分の山札から1枚ドローする。(このターン中にヨブゲロゲの効果を既に使っている場合、この効果は無効となる)
「2体でエクストラ召喚!来い!ウォーターサーファー!」
2体のカエルたちはデュエルガジェットに飛び込み…大波と共に液体の身体を持つ人型モンスターが姿を現す!
『ウォーターサーファー』
エクストラ タイプ:水 分類:アクア 攻撃力:100 防御力:1000
召喚条件:水タイプ下級モンスター×2
「ウォーターサーファー!俺とのデュエルでも使ったモンスターだ!」
「なるほどね!あのカードの効果なら!!」
「ウォーターサーファーの効果を発動します。召喚成功時に相手モンスターを1体選んで手札に戻す!」
波に乗ったウォーターサーファーは蒼炎の銀竜を押し流し、フィールドから退却させる!
「いくら攻撃力の高い蒼炎でも手札に戻させる効果までは防げないという訳か」
「これで残り1体!!」
「さらにマジックカード『ハイパーウェーブ』を発動します。ウォーターサーファーを墓地へ送り、蒼炎を手札に戻します」
ウォーターサーファーは波に乗って蒼炎の銀竜に突撃!渾身の一撃を喰らい、蒼炎の銀竜は退却する!
AC:1→0
『ハイパーウェーブ』 マジックカード
自分のフィールドの水タイプエクストラモンスターを1体選んで破壊する。その後、相手フィールドのエクストラモンスター以外のモンスターを1体選び、相手の手札に戻す。
「よし!3体目の蒼炎も手札に戻させた!!」
「これでフィールドはがら空きね!」
「ゲロゲロックの効果を発動、対象はマジック」
ゲロゲロックのギターから放たれる騒音がフィールドに響く。
「そしてバトル入ります。沼地の守護者ゲロゲガードでプレイヤーに攻撃!」
ゲロゲガードは盾を持ったままザキダリに体当たりを喰らわせる!
「ふん」
沼地の守護者ゲロゲガード 攻撃力:1000
ザキダリ HP:4000→3000
「沼地の支配者ゲロゲロックで直接攻撃!ブルブルフィスト!!」
ゲロゲロックの拳がザキダリに命中する。
「ほう…」
沼地の支配者ゲロゲロック 攻撃力:1500
ザキダリ HP:3000→1500
「やった!ザキダリのHPを一気に削った!
「上級モンスターが3体もいるあの状況を覆すとはな」
「これ…もしかしたら勝てるんじゃないのあいつ?」
「ターンエンドで」
「我のターン。ドロー」
タカシ
HP:3500 AC:0 手札:3枚
フィールド:
『沼地の支配者ゲロゲロック』 素材:残り1個
『沼地の守護者ゲロゲガード』 素材:残り3個
裏側カード:1枚
ザキダリ
HP:1500 AC:4 手札:4枚
「手札のドラゴブレインの効果発動。手札の効果を持たないモンスターを墓地へ送ることで、このモンスターは進化前が出ていない場合でも召喚できる。我は2枚の蒼炎を墓地へ送り、2体のドラゴブレインを召喚」
怪しげなローブを身に着けた2体の竜人が姿を現す。
「さらにドラゴブレインが召喚に成功した時、山札を1枚ドローする。我は2枚ドロー!」
「っ…」
(俺の場には裏側カード『スキルキャンセラー』があるが…あれは場のカードの効果発動宣言を封じるカード。手札で発動する効果や自動的に発動する効果は止められない…!)
ザキダリ AC:4→2 手札:4→0→2枚
『ドラゴブレイン』×2
中級 タイプ:闇 分類:ドラゴン 攻撃力:100 防御力:1500
「中級モンスターを進化前を出さずに召喚ですって!?」
「これで奴の場には闇タイプの中級ドラゴンが2体…来るぞ!」
「我はドラゴブレイン2体でエクストラゾーン展開!」
2体のドラゴブレインたちはデュエルガジェットに吸収され、死神のような姿のドラゴンへと姿を変える。
「闇よりいでよ!ドラゴファイス!!」
『ドラゴファイス』
エクストラ タイプ:闇 分類:ドラゴン 攻撃力:0 防御力:0
召喚条件:闇タイプ・ドラゴン・中級モンスター×2
「ドラゴファイス…なんだか不気味なドラゴンね…」
「お前がそれを言うか?」
「何よ?アタシのモンスターたちは皆かわいいわよ?」
「それよりもあのモンスター…一体どんな力を持っているんだ?」
「このモンスターが召喚に成功した時…」
「………」
「このカードは破壊される!!」
「!?」
「な!?」
「え!?」
現れたのと同時に崩れ去っていくドラゴファイス。しかし…
「ドラゴファイスは生贄となるのが仕事。ドラゴファイスが破壊された時、自分の墓地から効果を持たないドラゴンモンスターを3体まで選び召喚する!!」
「…!!」
「蘇れ!蒼炎の銀竜たちよ!!」
蒼炎の銀竜が地中より再びフィールドに現れる!!
「ただし、この効果で召喚したモンスターの攻撃力・防御力はこのターン終了時までゼロになる」
『蒼炎の銀竜』×3
上級 タイプ:炎 分類:ドラゴン 攻撃力:3000→0 防御力:2500→0
「せっかく倒した蒼炎が復活した!?」
「だがこのターンは攻撃力・防御力は共にゼロ…このターンは攻撃できない…」
「いや、ザキダリがそんな甘いことをするとは思えない…」
「…炎タイプの上級ドラゴンが3体…まさか!?」
「フッフッフ。貴様に神を見せてやろう…我は3体の蒼炎の銀竜でエクストラゾーンを展開!!」
3体の蒼炎の銀竜はデュエルガジェットに吸収され…フィールドは強大な炎に包まれる!
「…来るッ!!」
「見るがいい!これが強靭にして無敵!最強ドラゴンの究極進化系!刮目せよ!炎の神を冠する四天竜!蒼炎の混沌爆竜!!」
「ファオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
『
エクストラ タイプ:炎 分類:ドラゴン/ゴッド 攻撃力:4000 防御力:4000
召喚条件:炎タイプ・ドラゴン・上級モンスター×3
高熱の蒼炎を身にまといし三つ首の神竜。その巨体と高熱により、王の間の天井は崩れ去っていく。
「きゃっ!」
「愛良!!」
「春奈…!」
とっさに愛良を庇う遊太。そして大和は気絶している春奈を傷つけないように守る。
(くそっ…1ターン目といい魔法ロックに効果発動宣言まで封じてるにも関わらずさっきから都合よくロックを抜けられるカードばかり…!やっぱりこいつも遊太と同じ主人公補正持ちか…!いや、悪役補正って言った方がいいか?)
「フン、まさか凡人相手に神を拝ませることになるとはな」
(それはこっちのセリフだっつーの。2戦連続で神と戦うハメになるとは…だが!)
「1ターンに一度、エクストラ素材1枚を墓地に送ることで蒼炎の混沌爆竜の効果を発動!相手の手札とフィールドのカードを全て破壊する!!」
蒼炎の混沌爆竜は三つの首から炎を同時に放つ!!
「ボルメテオ・バースト・ブレス!!」
「…!!手札のエフェクトガードナーを墓地に送って効果します!このターン、俺のカードは相手の効果では破壊されません!!」
小さな精霊がタカシたちの前に現れ、バリアで炎による攻撃を防ぐ!
(あっぶねえ…神を使って来ると分かってたから入れてて良かったメタカード!!手札誘発握れてなかったら危うく消し炭にされるところだった…)
『エフェクトガードナー』
下級 タイプ:無 分類:天使 攻撃力:0 防御力:100
効果:この効果は相手がカードを破壊する効果を発動した時、手札またはフィールドのこのカードを墓地に送って発動できる。ターン終了時まで、自分の場と手札のカードは相手のカード効果では破壊されない。
「ほう。最強の破壊効果を持つ神の特殊能力をかわしたか。ならば力で叩きのめすのみ!!蒼炎の混沌爆竜で沼地の支配者ゲロゲロックを攻撃!!」
蒼炎の混沌爆竜は炎の爆風を放つ!!
「ゴッドブレイズ・バースト!!」
「エクストラ素材1枚を墓地に送って沼地の守護者ゲロゲガードの効果発動!!このターン、俺の場の水タイプモンスターは戦闘では破壊されない!!」
「だがダメージは受けてもらう!!」
攻撃の余波による爆風がタカシに襲いかかる!!
「あっつ!!ぐああああああああ!!」
蒼炎の混沌爆竜 攻撃力:4000
沼地の支配者ゲロゲロック 防御力:1800
タカシ HP:3500→1300
「タカシ!!大丈夫か!?」
「あ…ああ…うーん…大丈夫では無いかも…」
「確かにもうボロボロね…」
「だが驚いたな…」
「…神のカードを相手に、HPも…手札も…フィールドも…守り切っただと…?あの少年はオーラ無しの凡人が何故ここまで戦える…?まさか…弱肉強食のこの世界で…凡人が運命を覆す可能性もあるというのか…?いや…そんなはずは無い!!弱者は虐げられ、強者は全てを手に入れる、この世界の歪みはそう簡単に覆るはずが無いのだ…!!」
「………」
「我はこれでターンエンド!!貴様のような凡人が運命を変えられるというのなら!我が神を超えて勝利してみせろ…!!」
To be continued…
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