優しくない『嘘』

抹茶

恐怖の電話

――2012年4月1日の日曜日。


僕の名前は山田やまだ功太こうた、今年から小学校の最上級生だ。


今、家には僕しかいない。そんな時だった。


――――プルルルル。プルルルル。


家の電話が鳴った。画面には『母』と表示されていたので、僕は電話に出た。


「はい、もしもしお母さん?」


「あ、コウ君?ごめんね、お母さん警察に捕まっちゃった……」


お母さんの声は、とても暗かったので僕は焦ってしまった。


真理まりさんの息子さんですか?こちら東警察署の者ですが……」


「え、え、え、え、え、え、え、え、え?」


僕はあまりの出来事に混乱してしまった。


しかし、ここで気がつくべきだった。自分の父親が警察官であることを……。



――――その日の夜……。



「あはははは!コウ君ごめんねぇ。まさかそこまで信じちゃうなんて」


「ううう……」


僕は全てを知った時、色んな感情でぐちゃぐちゃになっていた。悲しい、嬉しい、腹立たしい、恥ずかしい等々。




――あれから9年も経った今では、いい笑い話だったりする。

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優しくない『嘘』 抹茶 @kurumisamabannzai

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