乙女ゲームの死神RIPer学園生活。我、処刑人だが大鎌でいじめだろうが切り伏せている少女はヒロインに姉様と呼ばれ王子にも愛されるがヒロインと王子が付き合ってほしい

藍空べるつ

第1話 出会い

はじめまして、


私の名前は、ロンダ・ベーカー


ベーカー家の娘です。


そんな私は現在、処刑台の上にいます。


大鎌を振り下げる。それだけ


15歳の私が持てるのは、私の体ほどのの大きさがあるとても大きな鎌


シャっと、刃を下し


ピッシュと、血が吹く


吹いた血の一部が黒い私のドレスにかかる


ドレスはもう血で赤黒く染まっている。


そして、ガリっと、首の骨が砕ける音が響き。


ふわっと、首が落ちる。


トロトロと血が垂れていく


血の濃い赤で処刑台の床木を鮮やかにする。


広場にいたやじ馬が「わぁ!」と、声を上げる。


はい、おしまい


これで処刑は終了。


私は、処刑人。


ベーカー家は、この国一番の処刑人一族です。


そのベーカー家の令嬢の私は、小さいころから処刑を経験していて


今日も一人の男を鎌で切った。


「よくやった。ロンダ」


「はい、お父様」


隣で私をほめているのはお父様です。


「さあ、かたずけをしましょう」


「ええ」


そう言うと、処理を始めた。


風が吹き、お父様の燕尾服は、なびいていました。





*********





「入学準備は大丈夫かい?」


お父様が質問してくる。


「ええ、問題ないです。」


「明日からか、本当に大丈夫か?」


「ええ、問題ないです」


改めましてこんにちは


ロンダ・ベーカーです。


15歳で処刑人をしています。


突然ですが、私には前世の記憶があります。


アンデェッシュ学園生活。


いわゆる乙女ゲームで庶民の女の子が王子様に求愛されるという王道ものです。


このゲームに前世の私はとてもはまっていました。


実際、学園やゲームに出てくる場所を知った時は、とても興奮しました。


そして、私は思いました。


学園に入るしかない。


とは言え、すこし問題がありました。


それは、私がゲームには存在しないことです。


やはりというべきか処刑人は乙女ゲームには不要なようです。


なので私は、ヒロインと同じ庶民の特別入学枠で入ることにしました。


特別入学枠は、一つじゃないのですがとても内容は難しいので毎年いないか、居ても一人くらいしかいません。


しかし、私は押しに会うためならがんばれます。


ものすごい努力をしました。


処刑の勉強の傍らかなりものすごい量の勉強をして過ごしました。


そして、とうとう入学することができたのです。


もちろんヒロインの子も入学することができました。


シナリオ通りです。


しかしここで一つ問題が生まれました。


私のお父様は伯爵ですが処刑伯です。


貴族は代々あの学園には入りますが私たち別です。


単純に言いましょう。


新たに叙位されたりして家が新たにできることはよくあります。


しかし、それでは国中貴族だらけになってしまいます。


では、なぜそうならないのか


それは簡単です。


つぶしているからです。


権力闘争に敗れて濡れ衣をかぶせられた貴族は一家もろとも処刑なんてよくあります。


さらに言えば国に納める上納金が足りなければ同じようになります。


もちろん、犯罪者も多く処刑しますが比率は5:5です。


さて、貴族の学校に行くということはもちろん将来同級生を処刑するかもしれません。


実際、私もお父様に学園を受験するときに将来同級生を殺せるか聞かれました。


私の答えはもちろんYES


それでようやく受験が認められた感じです。


まあ、それはともかく今は学園へ入学す準備を終わらせましょう




*********




次の日、


私は入学式に出かけました。


新入生あいさつで初めて生で見た王子、


ディアルガ王子の顔はゲームと同じイケメンをしていました。


ちなみにめちゃくちゃ浮いていました。


それはそうですよね。


将来自分を殺すかもしれない人物なんて


まあ、入学式も無事おわりクラスに入ってオリエンテーションが行われました。


私は、特別入学枠なのでヒロインと王子と同じクラスです。


Aクラス。


受験において、高い点数を確保した人間によるクラス。


とりあえず、ヒロインのカリーナは、とても可愛いです。


すると、もじもじとしながら、カリーナが近づいてきました。


「は...はじめましゅて、カリーナです。はぅ、噛んじゃった。よろしくお願いしますロンダさん」


と、あいさつしてきた。


誰とも話せなくて、同じ枠の私に話しかけてきたのだろうか


噛んでしまって、まるで小動物みたいで可愛い


「初めまして、カリーナちゃん、私のことはロンダでいいよ。これから一緒に頑張ろうね。」


そう言うと、まるで餌付けされたモルモットみたいに喜んでいる。


「はい、これからよろしくお願いします。」


「ええ、よろしく」


そう言うと、それからは、結構意気投合した。


「へえ、そうなんだ!そのリボンはあの店で買ったんだ。」


「そう。あの店ってちょっと背伸びしたら結構いいやつ届くから、いいよね」


「ホントそう。私もあの店よく使うんだよ」


「へえ、ロンダは、貴族だからもっといいところで買いに行ってるのかと思っていた。」


「処刑伯だからね。あんまり庶民と変わらないよ」


「そうなんだ!」


こんな感じにゲームでは語れなかったことなどいろいろ教えてくれて楽しかった。


そして、ある程度時間がたった。


私は、さっさと帰るつもりだったが彼女といるうちに結構長く一緒にいた。


すると一つ気づいた。


カリーナの髪が、少し乱れていたのだ。


「あら、ちょっと髪が乱れているようね。直してあげるわ」


そう言うと、彼女の後ろに回った。


スルッと髪をなでるように上から下へと流すと、


バッサとリボンを外した。


ッシャーと髪が落ちていく


リボンのつけていない金色の美しい彼女の髪を


まるで、アイロンビーズを作るときのように慎重にまとめていく


一本の長い髪するとそこをリボンを蝶結びにすると完成だ。


「どう、ですか?」


「すごく可愛いよ。カリーナちゃん」


「ホント?」


「ホ、ン、ト、」


すごく楽しい時間が続いた。


だが、いじめが始まったのはそれからすぐのことだった。



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