二月十九日 雨水(うすい)

 立春から十五日ほど数えた頃合い。

「太陽黄経が三三〇度になるとき」と定められているから、年度によって多少日付は前後する。季節の変わり目を示す言葉だ。


 徐々に気温が上がり始め、空から降ってくるのが雪から雨に変わり、草木が芽吹き始める頃。そろそろ春の準備の農耕作業を開始する季節。

 この時期発生する霧は、日中は春霞はるがすみと呼ばれ、夜間はおぼろと呼ばれたりする。


 この日から雛人形を飾り始めると良縁に恵まれると考える地域もあり、ひな祭りムードが高まってくる時節。


 実際は数日暖かい日が続くと急激に寒くなるサイクルを繰り返す——三寒四温の日々であり、折りからの春一番には十分留意する必要のある荒々しい季節の境目だ。

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