十月七日 アメリカで世界で初めてバーコードを開発して特許取りました

 昨今、物流、消費、在庫管理等々で欠かせない規格となったバーコード。

 縦縞模様が特徴的な一次元化されたデータの変換読み取りに特化したデジタル情報の塊は、進化を遂げて近年では二次元化したQRコード(株式会社デンソーが特許取得)にまで発展している。


 そんなバーコードをそもそも開発したのは、アメリカ合衆国の私立ドレクセル工科大学(本部所在地ペンシルベニア州フィラデルフィア)の学生たちだった。


 時を遡り昭和二十三年(一九四八年)、ある日、アメリカ国内の某スーパーマーケットチェーンを運営する、とある社長さんは日々の業務で抱える問題点に頭を悩ませていた。


「商品多すぎて在庫管理まじ無理。誰か何とかして」


 それを聞いた同大学に在籍していたバーナード・シルバーと友人ノーマン・ジョセフ・ウッドランドは考えた。

「商品情報を簡単に読み取れたらええやんな?」


 そこで、モールス信号を応用できないかと考えつき早速試行錯誤を繰り返す。(電気工学、理工学士は発想と着眼点が違うものだと感心する)

 これが元祖バーコードである。


 翌年、二人は早速特許の申請を行い、三年後の昭和二十七年(一九五二年)十月七日に晴れて米国内の特許が認められた。

 前出の社長さんも喜んで導入し、事業は一九七〇年ごろまで拡大し続けたそうだ。


 この一次元バーコードは日本規格ではJANジャンコード、ヨーロッパ規格ではEANイアンコードで概ね統一されていて、アメリカではUPCコード(食品業界SG1の定めた規格)が北米標準規格となっている。

 これらのバーコードはちゃんと互換性を持たせてあるから輸入品もするりとやり取りできるというわけだ。


 余談だが、世界で初めてバーコードを導入したアメリカで、初めてバーコードを通して購入された商品はフルーツガムだったらしい。

 ガムは現在、国立アメリカ歴史博物館に展示してあるという(食べてないのか!)

 実に、アメリカらしい消費行動だと思う……(食べてないのか……二回目)

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