七月十九日 二千円札発行記念日
日本の紙幣には、千円・二千円・五千円・一万円の四種類がある。
その中で、もはや半ば幻と化している紙幣がある。それが縦七六ミリ横幅一五四ミリ寸法のミレニアム紙幣——二千円札である。
二〇〇〇年の九州沖縄サミットが開催されるにあたりお目見えした、守礼門と源氏物語絵巻が施された薄ピンク色の新紙幣(当時)である。
サミットのテーマソングでもあった安室奈美恵の「ネバーエンド」はこんにちも有名であるが、その影でひっそりと存在を忘れ去られようとしているのが、二千円札である。
そもそも二千円札が登場したのは平成十二年(二〇〇〇年)七月十九日であり、わずか二十年そこそこしか経っていないのである。
鳴り物入りで投入された新紙幣であったが、二〇二〇年時点では既に流通がかなり制限されているようだ。
もちろん、銀行では今日も入出金、両替可能だが、巷の自販機や発券機では対応していないものも多い。(買い物だって当然できるが、出すと若い子などには不思議な顔をされるという不遇の二千円だ)。
学生時代のバイト代で入手したまま、私の手元にはピン札同然の二千円札が三〇枚程度、タンス預金というていで保管されている……さて、どうしたものか。
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