六月十四日 五輪旗できました

 本当なら TOKYO 2020 となるはずであった夏季オリンピックの二〇二一年東京開催までもが危ぶまれる昨今——オリンピックといえば五色の重なり合った輪がシンボルであるが、この五輪旗が制定されたのは大正三年(一九一四年)とされている。


 そして、一般にお披露目されたのは大正九年(一九二〇年)開催のアントワープ(ベルギー)オリンピックからであるそうだ。この大会では、第一次世界大戦敗戦国であった一部国家は出場資格がなかった。

 そしてWW1の激戦地となったベルギーは、このオリンピックのおかげで経済を大きく立て直している。

 因みに、このアントワープ大会では男子テニスの種目で日本人初のメダリストを輩出している。


 以後、アントワープから次の開催都市へと五輪旗は引き継がれることになったが、冷戦期真っ只中の開催となったモスクワ(ソ連)から次の開催都市であるロサンゼルス(アメリカ)へはオリジナル五輪旗は引き継がれていない。なので、昭和五十九年(一九八四年)ロサンゼルス大会ではレプリカが使用されたという。


 何だかんだと政治と時事が絡みに絡む近代オリンピックだが、まごうことなく選手ファーストの平和的かつ理想的な大会であってほしいものだ……と五色の輪を見ながら、改めて大会開催の意義に思い致す。

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