地雷女子との更生記
@neishin
第1話 地雷女子
私は泣いていた。そしたら彼がきた。私はお菓子を貰って、それがとてもおいしくて気づいたら泣き止んでた。次の日彼に聞いた。
「なんで指が無いの?」って、そしたら彼は「地雷を踏んだ。」って言ってた。私はその地雷って言葉がわからなかった。
私は大きくなった。彼にまた会った。片腕と片脚が失くなっていた。
「また、地雷?」
「うん、地雷。」
「嘘だよ。日本に地雷はないもん。」
「ううん。日本にたくさん地雷はいるよ。」
「だからって踏んでいいわけない。」
「泣いてるの?」
「目にゴミが入っただけ。泣いてない。それに私は泣けない。」
「どうして?」
「今度は何が失くなるの?腕?脚?それとも髪の毛?」
「わからない。」
「なら、泣けない。」
「で、でも、涙が。」
「泣いてない。あなたの腕も脚も髪の毛の一本だっていらない。」
「…。」
「他の娘にもそうしてるんでしょ。私はそうされないし、そうさせない。」
「……どうしたらいい?」
「なんのために片腕が残ってるの?」
「?」
「?じゃない。その手で私の背中を擦るだけでいいの。」
「ああ。わかったよ。」
私の背中に彼の手が触れた。擦っている手の指は何本か無かったけど温かかった。小さいけど大きな手。私はすぐに泣き止んだ。
彼がこうなってしまったのは私のせいだ。だから彼の間違いを直す。だって私は最初の地雷女子だから。
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