2年生編 第82話
ボーーー
景色が綺麗だなぁ。
この修学旅行を来た価値がこの景色だけでも十分ある。
この景色を持って帰りたいくらいだ。
それは無理だからせめて蛍だけでも余の水筒に入れて、ペットとして持って帰りたいものだ。
そしたら、妖精と蛍が入れ代わりになってしまうな。
…有りだな。
まぁそれは妖精がうるさいから辞めておくとしよう。
あいつ一回家を追い出した時女神の奴の所に行かずに野良猫と一緒に生活していたらしい。
あいつの順応力すごいな、一時期とはいえ、野良猫として生活していたのだな。
さて、身体も冷えてきたから部屋に戻るとするか。
部屋の近くに来たら大人の怒っている声が聞こえてきた。
部屋の中をそーっと覗くとクラスの奴らが正座をして教師の説教を受けていた。
「枕投げは禁止って言っただろ!ここの旅館の物が壊れたらどうするんだ!」
そうだよな、壊れてしまったら来年の奴らがここの旅館に泊まれなくなってしまうからな。
それにしてもさっきまで楽しい空気だったものが急に嫌な空気に変わるのってなんか嫌だよな。
…!
正座をしているクラスの奴と目が合ってしまった。
「先生!宇野くんも僕たちと枕投げをしていました!」
あの野郎!
お前がチクらなかったらバレなかったではないか!
「本当なのか?宇野」
まぁやっていたのは事実だし、余だけ怒られないのフェアではないな。
「ああ、余もやっていた」
余はクラスの奴らに加わり、余も正座をしながら教師の説教を聞く。
長かった…
こんなにも正座をしたのは初めてだ。
しびれた、足がしびれてしまった。
「とりゃ」
「あ゛あ゛あ゛」
クラスの奴が余の足を突いてきた。
「王!大丈夫ですか!」
「おい、やめろ!今しびれているのだ!」
「知ってる。だから突いてる」
この野郎!
よく見たらさっき教師にチクッていた奴ではないか。
「えいえい、えいえい、えいえい」
「おお」
余は逆立ちになって何とかかわしていく。
「しびれが治ったら覚えておけよ」
「じゃあ今は全力でそのしびれた足を攻撃させてもらう!」
何だよその口調は。
「じゃあ電気消すからな」
「「「「はーーい」」」」
やっと1日が終わった。
長かったなぁ。
さっき余の足を突いてきた奴は布団をぐるぐる巻きにしてボコボコにしてやった。
そいつは今気絶しているのか、気絶したかのように寝ているのかは分からない。
余に攻撃をするとこうなるから覚えておけよ。
余は寝るため目を閉じて今日の出来事を思い出す。
行きのバスは魔法少女どもの雰囲気が悪くてどうなると思ったが、金髪の犠牲で何とかなったり。
佐々木と立花の決着をつけるはずがなぜかボウリング大会になっていたり。
なぜか急に枕投げ大会になっていたり。
ここだけでしか観れない自然の景色を観たり、とりあえず濃い1日になったな。
明日も今日くらいになったら良いな。
いや、チューされたよな!?
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