2年生編 第14話
高宮千沙から友達の作る方法を教えてもらったが、やはり原因はあのプライドの高さらしい。
まぁ分かっていたことだがな、正直それ以外だったら嬉しかったのだが、現実は厳しいもので人は人を見下す奴が嫌いらしい。
もう諦めて動物でも飼ってそいつらを友達にすれば解決出来るから一応提案をしてはみる。
意外に良い提案だと思うのだがなぁ、人間よりかは何倍も可愛いからな。
あいつのことだから猫というよりかは犬の方が相性良さそうだから犬を飼わそう。
猫もプライドが高いらしいからな、プライドが高い同士だと相性が悪いと思うからな、最悪あの妖精を譲ってやるとするか。
あの妖精が余の家に馴染み始めたからな、一生は飼う気がないからさっさと他人に譲りたい。
***
「さぁ、考えてきたのでしょうね。私が友達が出来る方法をね」
「まずその喋り方をやめろ」
こういうところなんだろうな。
「さぁ早く言いなさいよ」
落ち着きのない奴だな、ずっとソワソワしている。
「人にばっか頼りやがって、自分の考えはないのかよ」
こう余の意見ばかり頼りにされると、本当にこいつは友達が欲しいのか?と思ってしまう。
「前も言ったじゃない!あんたに勝負に勝てばもしかしたら友達が出来ると思ってたって!」
あー、そうだったな、あのクソの案のせいで余が無理やり勝負させられたなぁ。
この案を最初に思い浮かぶ時点でこいつは友達の作り方を本当に知らないんだなと思う。
「悪かった、悪かった。あまりにお前がムカくつから」
「何でなのよ!」
「まぁそれは置いておいて」
「あぁ、置いておくのね」
「前も言ったがそのプライドの高さがお前が友達の出来ない理由だ」
「いえ、そんなはずがないわ」
即答で否定するなよ、逆にそこしかないだろ。
「いや、それが原因だ。もう認めてくれ」
「そんなはずがないわ!じゃあ何であんたに友達が出来るのよ!それはどう説明がつくのよ!」
「お前はムカつくからだ!」
「ど、どういうこと?」
「お前はプライドが高いくせに何も出来ないではないか!口だけのクソ人間が!」
やべ、勢いに任せて余の意見も言ってしまった。
余もストレスが溜まっていたからな、これぐらい言っても良いだろう。
「さ、流石に言い過ぎよ!私が口だけのクソ人間のはずがないでしょ!」
「まずそこから認めろよ、そこを認められたらお前は前に進むことが出来るのだ」
「うっ…」
「お前は口だけのクソ人間なのだ!」
「2回も言わないで良いじゃない」
「出来ないことをやれって言うのはもう無理だから、まず感謝の言葉を言えるか?」
もう流石に全部のスポーツを完璧にやれ、テストで全部100点とれ、態度に合った行動をとれ、とは言わない。
最低限のことはやってもらわないと困る。
「私を何だと思っているのよ!そんな簡単なこと出来るに決まってるじゃない!」
「じゃあ一回感謝の練習な、授業中にお前のペンが机から落ちて、余が拾いました。はい」
「ふんっ、やるじゃない。次はもっと早く拾いなさいよ」
あ、ダメだこいつ。
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