2年生編 プロローグ

 二年生になった。


 だから何だっていう話だ、ただ一年が過ぎただけだ。


 少しだけ時間が過ぎただけで何も変わらない、余の目的は地球を征服することである。


 二年生になったからと言って新しいことをする必要なんてない、続けることも大切なのだ。


 ということで、今日も余は魔法少女に勝負を挑む。


「また、負けるのに挑んできたのね、ナイトメア」


 背後から声が聞こえて余は声のする方向にゆっくり振り返る。


「今日こそ勝たせてもらうぞ、魔法少女!」


 なんだかんだあって敬語を使うのはもうやめた。


 敵なのに敬語を使うのなんかアホらしいからな、それにもう余を宇野だとは疑わないだろう。


「今日も勝つから!」


「また負けにきたの?」


「皆さん頑張りましょう!」


「フンッ、この私にかかればこんな奴簡単に倒せてみせるわ」


「み、み、み、皆さんのあ、あ、あ、足をひ、引っ張らないようにが、が、が、頑張ります」


 よし!今日こそ、地球を征服させてもらうぞ!






 ?


 あれ?人数多くないか?


 1、2、3



 …4?




 ……5!!


 え?え?え?桜井莉緒、高宮千沙、九重菫……、知らない奴が2人もいる。


「おい!ちょっと待て!人数増えてないか?」


「あ!知らなかったよね、イエローとブラックが新しく入ったの」


 さっき別に新しいことはしなくても良い、続けることも大切みたいなことを語っていたのに、魔法少女は思いっきり新しいことをしているではないか!


 ずっと3人でいてくれよ。


 ああ、これはまた面倒な二年生が始まりそうだ。

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