第117話
なんだかんだあって妖精を余の家で飼うことになってしまった。
ただ飼うのは何の問題はないのだが、あいつは本当に注文が多いのだ。
別に文句ではないのだ、注文ばかりしてくるのだ。
そういうことばかりしているから女神の奴に捨てられるのだ。
ああ、これなら犬の方が良かった、犬の方がまだ可愛いところがあるからな。
今のところ余の家になぜかある観葉植物より邪魔だ。
勢いだけで買ってしまったが、置く場所がなく、無理やり置いているのだが、それより妖精は下だ。
そんなことより、時間だ。
無人島には3週間くらいいたのだが、1日も経っていなかった。
それどころか、一分も経っていなかったらしい。
それにあのデカブツを倒したのは女神の奴ではなく、謎の剣士らしい。
謎の剣士は謎のところから出て来て、一瞬でデカブツを倒して、一瞬で謎のところに帰っていったらしい。
その後に余らが無人島から戻ってきたらしい。
いや、謎の剣士は何なのだ!デカブツを倒したということはメッカの味方ではないのだろうが、余の味方とは限らないからな。
まぁ、どんな奴が来ても余は大丈夫だろう。
余は考え過ぎてしまうことがあるからな、余は地球を征服するこだけを考えろ。
よし!じゃあとりあえず3週間ぶりに学校に行くか!
みんなにとってはいつもの学校かもしれないが、余にとっては3週間ぶりの学校になってしまうから少し気合いがいる。
「ちゃんと朝ごはん食べておけよ!」
「はいポヨ〜」
眠そうに返事しやがって。
もう我が家のようにくつろぎやがって、この野郎…。
***
実に3週間ぶりの学校だ、だが皆は普通に過ごしている。
そらそうだ、皆はたった1日しか経っていないのだからな。
「宇野く〜〜〜ん!」
桜井莉緒が余を見つけるなり、余に向かって走って来た。
「元気してた?ちゃんとご飯食べてた?寂しくなかった?」
まぁこいつにとっては3週間ぶりの学校で、3週間ぶりに余に会ったのだからテンションがおかしなことになっている。
「落ち着け。昨日今日で何をそんな騒いでいるのだ?」
みたいな感じで余は普通を演じる。
「そうだよね、おかしいよね」
「あ、宇野だ」
次は高宮千沙か、だが、こいつはそこまでテンションは高くはないようだな。
「おはよう」
普通に挨拶もしている。
「ああ」
「元気してた?」
「昨日も元気だっただろ?」
「そうだよね」
「ああ」
だが、距離が近い。
「なんか近くないか?」
「こ、これくらい普通だから」
絶対にそんなことはない。
「少し離れろ」
「そっちが離れてよ」
「なぜ余が離れなくてはならないのだ」
お前が近づいてきた側だろ。
「宇野さ〜〜〜〜ん!」
「ブエッ!?」
九重菫の奴が余にタックルをかましてきやがった。
「とてもとてもとても会いたかったです」
「分かったからどけ」
「いえ、今日はこれで過ごします」
「やめろ、バカ」
はぁ〜、最悪の1日の始まりだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ということで1年生編は終わりです。
次回からは2年生編を始めます。
番外編で初詣やバレンタインをあげるかもしれないです。
物語ももう少しで終わりになります。
これからも応援よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます