番外編
体育祭が終わって少し肌寒くなってきて長袖を着出してくる季節になった。
私は今、誰もいない教室で一人でいた。
私は一人で窓の外を眺めて心を落ち着かせようとしていた。
最近バレー部で三年生が引退した。
私はスタメンで出場していたのに特に活躍できずに三年生の高校バレーは終わった。
本当に悔しかった、三年生を差し置いて私が出たのにあの有様だったから悔いが残ってしまう。
三年生の皆さんには本当に申し訳なかった、色々お世話になって、最後の方は仲良くなったから余計に。
三年生の晴れ舞台に泥を塗ってしまった、この思いが日に日に強くなる。
それなのに次の副キャプテンに私が選ばれてしまった。
私は一年生で、上にはまだ二年生がいるのに。
荷が重い、私じゃ務まるはずがない。
先輩と仲良くなってきて分かったけど、あまりダメ出しをしたくない。
先輩に嫌われたくないっていう気持ちがある証拠だ。
中学じゃこんな気持ち出てこなかったのに。
まだ三年生の気持ちが消えたわけじゃないのに、副キャプテンの責任も負わないといけないのはまだ私にはキツイ。
私にはそれだけじゃなくて、魔法少女のこともある。
日に日に敵も強くなってくるし、このままだったらまた魔法が出せなくなってしまってまた足を引っ張っちゃう。
もう、部活辞めよっかなぁ。
こんな辛いなら部活辞めるのも良いかもね。
魔法少女は地球の運命がかかってるから無理だけど、部活は辞めても何も起こらない。
でも、学校生活も部活も楽しくて、その日常を続けれるようにって思いながら怪人化と戦ってるから魔法少女も頑張れてる。
も〜どうしよう。
私は机に突っ伏した。
やばい、辛い、泣きそう、いや、泣いてる。
ガラガラッ
「そこで何をしているのだ」
大量のプリントを持った宇野が教室に入ってきた。
泣いているのをバレたくない私はすぐに涙を拭き、宇野の方を向く。
「なんもない」
「はぁ〜、余は仕事があるのだ。別の場所でやった方が良いか?」
こいつが気を使ってるってことは泣いてるのバレたの?
やばっ、恥ずっ。
「別に、あんたなんかいてもいなくても一緒だから」
最低だ、こんな言い方なんかしなくても良いのに。
ただの八つ当たり、自分のことが上手くいかないからって宇野に当たるなんて最低過ぎる。
「はぁ?いてもいなくても一緒だと?」
あんな言い方したら宇野が怒るの知っているのに。
元々好かれていないのにさらに嫌われちゃう。
「一緒ならいてやるよ」
へ?
いるの?
宇野は私の隣の席に座り、作業を始める。
あまりにも意外なことだったから驚きが隠せない。
宇野なら怒ると思ったんだけどなぁ。
意外だなぁ。
あれ?
また涙が出てきちゃった。
嬉しかった、宇野がいてくれて、一人だったらどうしようもなかった。
ありがとう。
隣にいる宇野の顔を見て確信した、私は宇野が
好き。
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