ストーンダンジョン 瀕死パーティーと有名パーティー
仲仁へび(旧:離久)
第1話
上級冒険者となったイークスは、同じパーティーの仲間であるリクシィやサゴン、サフィニスなどとダンジョンに入っては、攻略をすすめていた。
手際は良く、進行度も上々。最奥にたどり着くのも時間の問題かと思われていた。
しかし、ダンジョンの最深部にいる時、そこにブラッドルビーというパーティーがやってきた。
「ちょっと俺達の相手をしてくんねぇかな。調子こいてる有名パーティーちゃん達よぉ」
ブラッドルビーは非公式のパーティーで、危険視されている組織だ。
元は健全なパーティーだったが、戦闘中の人間にモンスターをなすりつけたり、アイテムをうばったりして他のパーティーに迷惑をかけたため、正式な組織として活動する事ができなくなってしまったのだ。
そんなブラッドルビーは、ダンジョンの深層でイークス達が倒したモンスターを横取りしようとしてきた。
大人数のパーティ戦になったため、イークスは初めてのことに混乱してしまう。
「これがパーティー戦! 何が起こってるのか全然分からない」
自分以外の人を気にかけたり、周りの状況を気にしながら戦わなければならない事に四苦八苦した。
しかし、そこをレッドブロンズというパーティーに助けられる。
「提案があります。私達と手を組みませんか?」
話しかけてきたのは、弓士のカシャという女性。
彼等は、かつてブラッドルビーに襲撃されたパーティーだった。
それで、メンバーが極端に少なくなったため、周りからは瀕死パーティーなどと呼ばれている。
ブラッドルビーに復讐したい、と述べるレッドブロンズのカシャ。
ブラッドルビーに目をつけられたイークス達は、遠からず彼らのパーティーと再びやり合う事になるはずだった。
その時のことを考えると戦力はあった方が良い。
という事で、アレキサンドライトはレッドブロンズを吸収することにしたのだった。
レッドブロンズは、弱小パーティーだった。
だが、器用に他のパーティーと連携して、ダンジョン攻略を進めている者達だった。
そのため集団戦闘のノウハウがあった。
「大勢で戦う時は、役割分担を決めましょう。前衛と後衛など大まかな位置取りを決めておきます。そして、可能な限り有事の際にどう動くのかという打ち合わせを、事前にしておくと良いです」
アレキサンドライトの者達は、レッドブロンズの指導の元、めきめきと実力をつけていった。
そして、いよいよ最奥到達も近いという時に、その衝突が訪れた。
ブラッドルビーに襲撃されたのだ。
「ひゃっはーっ、獲物になる覚悟はできてるか!」
アレキサンドライトとレッドブロンズは打ち合わせ通りに、息を合わせて連携。これを撃退した。
その後、復讐を終えたレッドブロンズ達は、これからのことに悩むが、アレキサンドライトに勧誘されて正式なメンバーになった。
「私達の力が役に立つのね有れば、お力をお貸ししましょう」
「カシャさん達がいてくれると心強いよ。これからもよろしくね」
ストーンダンジョン 瀕死パーティーと有名パーティー 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032
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