3-5 殺伐、大迷宮!

 前略。とりあえず敵がいそうなエリア以外に行く場所がなくなったので、魔法で一掃できそうな方から倒していくことに。



 【エリア4・根の張った空洞】



GM:件の扉を開けて少し進むと、広い空間に出る。壁にはびっしりと太い木の根が這っており、そこを二羽の鳥が絡み合うように飛んでいる。鳥はキミ達を視認すると、即座に襲い掛かってきた!


 というわけで、ラッシュペッカー(サイレックオード-114ページ)との戦闘。魔物知識判定と先制判定はやすやすと成功し、例の魔法ぶっぱ作戦を決行に移す。GMとしてもここで時間を取りたくないので有難いものである。


GM:まあ、抵抗と攻撃は固定値でやるからねぇ。


ミヒャエル:よし、では先程と同様にスパークといこう。(ころころ)成功。


GM:よしよし。ダメージどうぞ。


ミヒャエル:一括で……12点。半壊といったところかね。これなら物理攻撃で倒せそうだ。オークを動かしてしまおうか。


GM:お、ゴーレムの出番かい。頑張って。


ミヒャエル:うむ。(ころころ)……む、避けられたな。仕方ない、ソルベに《かばうⅠ》を宣言してオークの手番を終えよう。


ゴッドフリード:じゃあ殴るか。ここまで減れば物理でもいけそうなんだが……げっ、避けられた。


GM:どうしたその出目……次、ホース君かな?


ゴッドフリード:だな、こっちだけでも……んー、ダメだ。避けられた。許せ……。


GM:雲行きが怪しくなってきたんじゃないかい……?


ソルベ:それじゃ、こっちから行くかな。確実に……《牽制攻撃Ⅰ》と【キャッツアイ】も使っちゃえ。(ころころ)命中。


GM:ダメージは……。


ソルベ:……8点、いまいち。


GM:防護点のぶんだけ残っちゃったか。仕方ないね。


ロラン:うーん、落としてもらえればよかったけど。作戦通り、HPが高い方に【ファイアボルト】。(ころころ)成功。9点のダメージ。


GM:こっちは倒れたね、よしよし。


 残り一体。キッカは(計画ではここで全部倒しておけるはずだったので)動いていなかったのだが、ターゲッティングもない以上やることがなくなったので前衛に出てホースをかばうことに。


GM:じゃあ手番貰うよ~。


GM : どれ行くかな、ころりころり。……オークに三回攻撃。達成値11を3回避けてね。


ミヒャエル:無理難題を押し付けるのはやめたまえ。……(ころころ)全撃命中。


GM:えっと、合計ダメージが……あ、オークくん耐えた。残り6点で生きてるね。


ミヒャエル:ふむ、壁としては及第点以上のようで何より。


GM:じゃあ手番返すね。


ミヒャエル:さすがに残り3点は物理攻撃で倒せる範囲だろう。頑張ってくれたまえ。


ソルベ:まあさっと倒しちゃおうか~。けんせ~い。……おっと出目が。


GM:(不安そうな顔)


ゴッドフリード:いや、さすがにもう当たらないってことはないだろ……当たった。ダメージ10点。


GM:OK、もう一匹も倒した。キミたちの勝利だよ。剥ぎ取りしていいからね。


キッカ:モンストラスロアの挿絵だと割とかわいいオークがもう穴だらけに……。


 というわけで、剥ぎ取りタイム。〈硬い嘴〉2つと〈風切り羽〉(100G/赤A)をゲット。


ミヒャエル:粗製カードチャンスだね。キッカくん、どうする?


キッカ:風切り羽、頂いても構いませんか?


ゴッドフリード:いいぜ。どうせ換金しても誤差だしな。


キッカ:ではありがたくマテリアルカードに。


GM:よしよし、じゃあ敵の気配はなくなった。一見するとこちらの道はこれで終わりみたいだ。奥は行き止まり。一応、ここを探索してみてもいいけどね。


キッカ : あら。


ソルベ:一応調べよう、一応ね。


ゴッドフリード:だな。リソースの消費も少ないし、ボス戦前に探索は終わらせておくのがいいんじゃないか?


 探索判定。ゴッドフリードがピンゾロを出すも、ロランが安定の固定値と出目でしっかり高達成値を叩きだしていく。さすがエルフである。


GM:ロランが壁に這っている木の根を剥してみると、壁の色が不自然に変化していることに気づく。


ロラン:ふぅん? これは。


GM:壁を叩いた時の音も妙に軽い。何か武器でも振るってみるといいんじゃないかな。


ロラン:腕っぷし担当、出番だよ。


GM:一応、命中判定だけ振ろうか。


ゴッドフリード:任せろ。メイスで全力攻撃……期待値。


ゴッドフリード:「ソイヤーッ!!」


ロラン:「……ああ、仕事が早くて助かるね」


GM:ぱきぃん、という音と共に壁が破れる。どうやら岩壁に見せかけた木の扉か何かだったようだ。先に狭い通路がある。


ゴッドフリード:「隠し扉か」


ソルベ:「どうする、進んでみる?」


キッカ:「……どうしましょうか?」


ミヒャエル:「こちらに行くか冷気の出所を探るか……」


ロラン:「ま、当たれるだけ当たるのも手だけれど……任せるよ」


ゴッドフリード:「んー……こっちの先を見てみてから決める、か?」


ミヒャエル:「うむ。冷気の方は奥にディノスがいるのではないかと睨んでいるが……それは最優先ではないからね。消耗を考えれば先にこちらを見るべきだろう」


キッカ:「なるほど」


ゴッドフリード:「だな。じゃあコッチから先に行こう」


GM:そういうことになった。



 【エリア7・隠された坑道】



GM:キミたちが奥に進むと、先は行き止まりになっていた。だが、付近の壁が明らかに普通の岩と異なっている。見識判定とかしてみるといいと思うよ。


 全員で見識判定。皆、出目が良いか固定値があるかで高い達成値を叩きだす。まさか最低値でも9とは思わなかったが。


GM:えっと……全員(7以上)わかる。おそらく、これは〈カーリーヴェリクォーツ〉だ。質がいいものかどうかまでは分からないが、これを持ち帰れば依頼……サブクエストの一つは達成できるだろう。


ソルベ:つまり、掘れ?


キッカ:「なるほど、これが」


GM/セレン:「〈カーリーヴェリクォーツ〉。質によって値段はまちまちだけど、希少な鉱石だよ。土産物屋あたりで見たことがあるんじゃないかな」


ミヒャエル:「ピッケルを持ってくるべきだったかな?」


GM:一気に掘ると危ないし質を損なう可能性があるので、場所を記録したうえで一部だけ持って帰れば大丈夫だよ。


ソルベ:「どうしよう、あとで採掘用道具でも持ってくる?」


キッカ:「……場所を探して、安全を確保して、専門家に掘ってもらうって感じでしょうか」


GM/セレン:「そうだね、ここまでの敵は倒しきったからしばらくは大丈夫だと思う」


ゴッドフリード:「だな。……さて、ここが行き止まりってことは……」


GM:じゃあ、行きますか? 冷気の先。


キッカ:行きましょう。取り巻きがいなければ良いんですけれど……。


ソルベ:不吉なこと言わないでほしいな~……。

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