第2話  LV2 扉を直そう

 ヴィオラはしばらく遠征がないらしい。今日は近隣の湖に素材の採集とレベル上げにいそしんでいる。


 フミヤはトーレムグレイグ街にある魔物料理屋『モンペロ』のシェフではある。


 『モンペロ』はとても人気店でトーレムグレイグでは有名な飲食店である。そして、忙しながらも週休二日制をきちんと厳守するホワイトな飲食店である。


 本日のフミヤは休日。


 フミヤはゴロゴロと床に寝転びながら家の扉を眺める。


「修繕しなくては……」

 

 フミヤは街へ繰り出し、ドアの部材とノコギリを雑貨屋で購入。素材屋で木材を購入した。


 料理人という事もあり手先は意外と器用なフミヤ。


「まずは穴の開いた箇所を補修して」


 トンカントンカン……


 軽快な音が辺りに響く。「そして ドリルで穴をあけて、レバーをつける……と」手際よく作業をこなすフミヤ。


「よし。」


 *フミヤはLVが上げった。

 *腕力が1上がった。

 *木工スキルを手に入れた。


 ツギハギが少し気になるが、初めてにしてはよくできたと満足気味なフミヤであった。


「ただいまーー。フミヤ!」

 

 家の中で扉の前に立つフミヤを知る由もなくヴィオラは扉を開けた。


 ドカーン‼


 轟音と共に扉は吹き飛んだび、それに巻き込まれたフミヤも飛ぶ。


 扉破損・一部壁破損。重傷者1名。


「ヴィ・・オラ・オカ・・エ・・リ。ガクッ……」


 *フミヤは息をしていない。


「フミヤーーーー!」


 *ヴィオラはメガヒールを唱えた。

 

 *しかし、フミヤは目を覚まさない。


「サマナーー」


 *ヴィオラはサマナーを唱えた。

 

 *フミヤは目を覚ました。


「おじいちゃんが手を振ってたよ」

「フミヤ目が覚めたのね、よかった」


 フミヤはヴィオラの頭をなでるのでながら「今度は少し静かに扉を開けようね」と、優しく言った。


「うん。ごめんね」


*フミヤはHP3上がった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

サマナー 気付け魔法(睡眠状態や気絶状態の回復時に使用する魔法)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る