色々あったけど、オレと倖せになりませんか?

うさと飴

第1話 プロローグ〜調子に乗っている頃のオレ〜


初めまして皆様。

最初に言っておきます。

オレの世界は、

魔物がいて、獣人がいて、精霊がいて、勇者がいて、聖女がいて、冒険者がいて、魔法があって、レベルアップがあって、スキルがあって…そんな世界です。


因みにオレは勇者じゃない。どこかしらで勇者が魔王関係はやってくれると思う。


オレはといえば世界樹という大木の澱んだ力を浄化する。

王道冒険譚は他に任せてそんな目的で旅をしております。


世界樹は世界に3本あり、その一つが今弱り枯れていっているらしい。

その枯れていっている原因は魔物などの出没によりマッソー…もとい魔素が濃くなり、バランスを取ろうと世界樹が魔素を取り込んでいっているからだ…と。いや、浄化していってるんだっけな?…所説あります。



オレはカインド、19才の剣士だ。

気ままに一人旅、風任せぇ~なスタートだった。

両親共に他界しての、野良育ちだ。小さい頃は小さかった。両親他界ののち食い扶持を得るために近くの食堂で働いた。ただ泣いててもしょうがない。お腹が空いたら働くしかない。身体が少し大きくなって、13歳でギルドに登録。ギルドの依頼をこなしてお金を稼ぎながら装備を整え。最初は恐々と魔物と戦ってきたけど、数年経てば倒すコツも覚えて。レベルも42に上がり、故郷から世界樹があるという森の近くの町まで旅してきた。道のりも順調だ。因みに剣士だけど、魔法も使える。光魔法も…ある。スキルは大っぴらにする必要はないので悪しからず。


ここまではテンプレートで語らせてくれ。


世界樹への旅は国に依頼されたわけでも、ギルドからの依頼でもない。物心ついた時からそう思って過ごしてきたからだ。何でなんだろうね?というわけでオレは世界樹を救う?べく何のしがらみもなく冒険をしている。




そんなオレにいつの間にか仲間が増えた。


エルフィ。

深緑色の良い装備を整えた銀髪ポニーテールの女の子15才。斥候。

ギルドの依頼で出会って…その後の旅にも同行してくれるという。幼い頃から冒険者になるべく格闘を学んできたんだってよ。すごーい!

短刀の扱いが上手い。

ややスレンダーだが、出るところは出ているの。可愛い。

あんまり調子こくと拳が飛んでくるから言わない。


「痛い!!」

モノローグだったはずなのに後頭部に拳が飛んできた。

エルフィさん…

「なんかバカにされてる気がした」




もう一人の仲間、テリ・フィールド

栗毛の短髪細マッチョ24才の聖職者だ。クリーム色の装備を付けて「いかにも聖職者」な感じだ。回復も使えて、重宝し…助かっています。


最初はテリとギルドの依頼で出会った。一度限りのパーティだったが、その後テリの紹介でエルフィとも出会っただ。テリはエルフィが冒険者に成るべく手助けをしてくれた縁があるそう。

そういやテリさんは、許嫁もいるっていうのに、何で冒険者して旅に出んのかね。


「何で?」

「拍が欲しいんですよ、結婚するのに…。僕だって旅に出るのは不本意です。しかし、旅に出て一回り成長して来いって言うんです…。帰りたい…クーに会いたい!!」

許嫁さんは、クーさんというらしい。溢れんばかりの愛情が素敵です。



そんな感じで3人で旅をすることになった。「一人でできるもん!!」なんて思っていたけど、仲間が増えて旅は喧嘩もあるけど楽しい。戦闘も旅も楽になっている。世界樹の森の魔物も強いのが段々と出てくるようになったりして、ほんとにありがたいです、はい。


そんなオレたちの冒険譚をお届けいたします。


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