居場所の呪い

本屋が空いていた

書籍も雑誌もたくさんあるのに

人だけいない

いやいや、この店だけだった

一駅先の駅ビルの本屋は人が溢れていて

あの本屋だけだ

確か、あそこの本屋はワンフロアで

それなりにマイナーな本もあって重宝して

できるだけソコで買っていたけど

ワンフロアはハーフになって

今や四つの店舗が入る小さな本屋に

このビルは死んだのだろうか

他の階の店のめまぐるしさ

来ては開店、来ては閉店

大手の企業だけ残ってる

この本屋もなくなるのか

うん、それがいい

ワンフロアでワタシが務めていた

別の本屋

その後釜だった今の本屋

奪われた感じでイヤだったから

早く潰れないかなあって

思ってる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る