第85話 フィールド案内人
名前:ヤスケ 初心者Lv27 種族:ミックスB+
筋力 68(+9) 体力 72 HP 320(+212)
器用 60(+4) 敏捷 71(+6) MP 246
知力 40 精神 37(+2) SP 216
幸運 22(+10)魅力 8 (+2) スタミナ**
職業(2):『新米冒険者』Lv27
武器(8):《乱撃》《撃ち上げ花火》《四段突き》《ブン回し》《貫通撃》
《白垂飛泉槍》《落とし突き》《Sバッシュ》
補正(5):《投擲威力20%up》《防御力10%up》《集中》《体力オバケ》
《範囲攻撃15%up》
冒険(6):『野生』『水中適正』2『地図形成』2『隠密』3『魔力温存』3『』
武器:弓矢10P《貫き矢》《貫通撃》
:短槍22P《落とし突き》《捻り突き》《二段突き》《四段突き》
《白垂飛泉槍》
:両手棍22P《ブン回し》《撃ち上げ花火》《Pハンマー》《乱撃》
《範囲攻撃15%up》
:盾12P《防御力10%up》《ブロッキング》《Sバッシュ》
:投擲6P《投擲威力20%up》
魔法:『闇』25P《Dタッチ》《バグB》《Bタッチ》《影纏い》
《Dジャッジ》《闇の腐蝕》
:『風』19P《風の茨》《風属性付与》《風疾く》《双翼撃》
:『光』16P《フラッシュ》《ライト》《ライトアロー》《ライトヒール》
:『水』28P《清き水》《水中呼吸》《Pヒール》《マナプール》《ヒール》
《アクアガード》《ポイズン》
:『炎』9P《キャノンB》《Bバーニング》
:『雷』8P《スパーク》《雷精召喚》
:『土』9P《ストーンウォール》《地駆けラット》
:『氷』8P《魔女の略奪》《アイスランス》
合成:『木工』3、1P
種族:『ミックスB+』(職業+1、幸運+4、器用+2、魅力-2、全耐性+20%up)
称号:『蝶舞』『猪突』『竜宮の遣い』『巨人討伐』『闇の口利き』
モネー:1、005、690
スキルP:50
***『新米冒険者』ヤスケ 装備一覧***
武器 :竜宮の短槍(12) 攻+15、精神+3
武器2:野蛮な大鎚(7) 攻+17、筋力+3
予備 :狩人の弓(10) 攻+12、命中率+35%up
盾 :野蛮な手甲(7) 防+8、筋力+3
頭 :竜宮の兜(10) 防+10、精神+3
上着 :飛竜のベスト(15) 防+15、耐風+25%up
鎧 :護衛の胸当て(6) 防+6、器用+2
下着 :野獣の下着(5) 防+3、敏捷+2
アクセ:野生の御守り(4) 防+2、筋力+6、敏捷+2
指輪1:清水の指輪(4) 耐毒30%up、ヒール効果20%up
指輪2:契約の指輪(-) 従者+3
腕 :霊亀の腕輪《硬化》(10) 防+10、時々攻撃反射
ベルト:狩人のベルト(8) 防+6、ポーチ×5
下肢 :疾風のズボン(8) 防+7、敏捷+2
靴 :蛙のブーツ(8) 防+6、水耐性+30%up
背中 :土蜘蛛のマント(9) 防+9、土魔法スキル+20%up
従者:妖精Lv1 幸運+6、魅力+4、精神-4
:仔竜Lv22《飛行》《尻尾撃》《ブレス》《噛み付き》《突進》
鞄:魔法の鞄(初心者用)+商人の鞄
アイテム:ポーション(大)×2、ポーション(中)×3、マナP×7、Sポ×7
:マナポ(中)×8、ポーションP×15、ハイポP×10、聖水×5
:万能薬×4、炎の神酒×3、闇の秘酒×3、目薬×3、闇の眼帯
:玉手箱《天翔雷鳴》飛竜の骨、金のメダル×19、探索のコンパス
:虹色の果実×12、魔石(小)×10、魔石(中)×4、魔石(大)、鯨の骨
:料理キット、冒険者セット、投擲セット、豹柄のマスク、風の牙
:魔除けの香炉、憩いの香木×2、時の狭間の香木×10《閃光斬》
:大猪の毛皮、逆巻きの風呂敷(6) 、還元の札×3、水と氷の香木
:幽霊の呼び水、水妖の呼び水、骨工ギルドの推薦状、魔力の核
:闇蝙蝠の牙『初級八属性魔術師』盗賊の呼び水『竜宮の遣い』
:旅人のマント《秋波斬り》白い甲羅《闇の断罪》天使のベール
:闇の隠者の呼び水、野蛮な大腿骨、盗技石×5、充魔の勾玉×7
:森狼の毛皮、奇妙な頭蓋骨、転換の札×3、鯨の髭×2、妖しの鞭
:『妖精使い』月の滴、木工ギルドの推薦状、竜玉石『猛獣遣い』
:海豹の呼び水、三色珊瑚、宝の地図×4『暗殺者』魔力の大骨
:ヒドラの鱗、宝飾の片手剣、戦闘メイド服×2『竜使い』『罠感知』
:ヒドラの生肉、飛竜の財宝、革製の鞍《爆炎武砕》破砕の短刀
:理力の杖、波紋のロッド、クールな下着、『盗賊』星の涙×2
:首領の大斧、妖しのピアス、首領の腕輪、賢者の杖、暗塊の杖
:破砕の指輪、海賊のマント《光臨爆讃》夜の呼び笛、忍び頭巾
:泣き寝入りの短剣、隠匿のズボン『窓際族』、裏切りのナイフ
:『資産家冒険家』『初級貯蓄家』冒険者の心得:初級×3
久々のステータス公開だが、やっぱり色々と突っ込みどころは満載な気が。例えばHPは、補正を合わせると優に500超え……早速セットした《体力オバケ》、凄いとしか言いようが無い。
武器スキルのスロットが増えたので、楯スキルの《Sバッシュ》を試しに入れてみた。これはスタン効果付きのの楯での殴り技らしい、ダメージは低いが相手の動きを止められる。
使い勝手はかなり良い感じ、手甲だと射程は短いけどね。
『竜宮の遣い』の自動補正の為に、水スキルが勝手に増えてしまって。今回28へと伸びたお陰で、めでたく7個目の魔法を取得した。
《ポイズン》と言う初級の弱体魔法で、敵を毒状態にする呪文だ。生物にしか効果は無く、MP消費は7と少ないが効果もそれなり。
長期戦とかには良いかも、その程度の呪文である。
他にも突っ込むべき事象だが、レベル27に上がった途端に『資産家冒険家』『初級貯蓄家』と2つの職カードが勝手に増えてしまった。
推測でしかないけど、恐らくお金とかスキルPを貯め込んでしまった為だろう。職の効果もお金とかスキルPの入手が、若干増える効果があるそうだ。
美味しい話だけど、若干だとあまり効果も無い気がする。
しかしスキルPが50とか、どうやって遣えば良いんだろうね? 複合スキル、今すぐ覚えちゃおうかなぁ……最近は冒険らしき冒険もしてないので、超欲しいとも思わないけど。
それよりせっかく街に辿り着いたのだし、合成スキルの方を伸ばしたくて仕方が無い。その内に時間が空けば、工房に足を運んでみたいと思っているけど。
まずは木工かな、それから錬金術も面白そうではある。
装備に関しては、砦のボス級とかが良装備を色々落としてくれたんだけど。生憎と現装備と交換もし難いので、鞄の肥やしになっている次第。
結果、マント位しか交換は出来ていないと言う……お陰で魅力値のマイナス補正は減ったけど、その程度である。腕装備も良いのがドロップしたが、交換すると《硬化》が使えなくなってしまう。
売るしかないかなぁ、大斧なんて凄い攻撃力なのにね?
レベルに関してはレベル20が限界かと思ってたけど、何故か問題なく27まで上がってしまっている。問題無い内は、琴音を待って初心冒険者のままでいるのは確定である。
もはや意地だ、常識なんて糞喰らえってなモノ。
さて、本格的な探索は初めての“スタートの街”オーレン周辺マップである。昨日はトリガーNMの戦闘がメインだったので、南の森の中しか歩けていない。
俺がお返しに奢る予定なのは、何処で取ったかすっかり忘れた『水妖の呼び水』に決めてあった。フィールドに出た瞬間それを二の字に渡すと、恐らく投入口は南の泉では無いかとの事。
それを含めて、今日進むルートを決めるらしい。
「ん~っ、それじゃあこのまま東の丘陵地帯を探索してから一旦西に抜けて、最後に昨日と同じく南の森に入ろうか? 戦闘を含めて2時間程度かな、あんまり遠くまでは案内出来ないけど。
それでいいか、八の字?」
「構わないよ、昨日に続いて済まないな……何かお礼しないとな、考えとくよ」
そんなの別にいいよと手を振る二の字、本当に良い奴だなぁ……最初は少し疑ったけど、こちらに話し掛けて来たのはお節介以外の何物でも無かったみたい。
こちらも琴音のロスで気が塞いでいた所、温かい親切に触れられて心が洗われて行く心地。バーチャ世界でも、助け合いの精神は根付いている様子。
素晴らしい事だ、俺も是非とも見習いたいよな。
PK連中に対しては、容赦はしないけどね。今日のフィールドだが、昨日と同じくそれ程には冒険者PTの姿を見掛けない。どの程度が標準か知らないが、街中に較べるとねぇ?
何と言うか、子供は外で遊べよと感じる親御さんみたいな心情である。子供の頃は、そんなのこっちの勝手だろとか思ってたけど。
定番を外されると、イラッと来る気持ちは何となく分かるなぁ。
それはともかく、俺たちは予定通りに東の門を出て、御座なりに造られた街道沿いに暫く進んだ。そのうち、左の山手沿いに段々畑が見えて来た。その上は共同墓地らしく、たくさんの墓石が並んでいる。
敷地の面積的には同じ位だろうか、二の字の話だと墓場の中央に地下古墳に入れる扉があるそうだ。そこがこの街の第1のダンジョン“地下古墳”との事、元サーバでは割と人気らしい。
ただし、入るにはチケットが必要で。
「なんだ、普通に入れないんだ……人気って、中で結構なお宝とか用意されてんの?」
「元サーバじゃ、最初のダンジョンの割に報酬が良いからって、チケット消費は激しいね。チケット制じゃないと、今の街並みに混雑するから、そこは仕方が無いかな?
ドロップは闇系の宝珠や装備が大当たり、骨素材やらコインやメダル系も結構出るな」
そうらしい、ただし限定サーバじゃどうなのかは未確認との正直な追加情報。それは当然だろう、ベテラン勢にしても元サーバとの差異の確認は最重要事項らしい。
こっちは関係無いけどね、元サーバの情報なんてほとんど知らないし。
そんな墓場を見上げつつ、近くを流れている川に架かっている橋を渡る。墓地の上は高い崖&森になっていて、それは北の山沿いにずっと連なっている感じ。
竹藪も散見しているようで、植生は始まりの森とはずいぶん違って見える。北は山脈が続いてるらしい、割と高い山々が壁のように並んでいて壮観だ。
二の字の説明だと、北側の山を総じてイレー山脈と言うそうだ。
そんな険しい山に至る道は見られなかったが、橋を渡ると道は二股に分かれていた。そのまま東へと真っ直ぐ続く道と、川沿いに南東に下って行く道だ。
東は丘陵地帯が広がっていて、コボルトやゴブリン、オークまで様々な獣人が集落をつくっているとの事。それらの獲物となる動物系のモンスターも、割と豊富らしい。
これらの集落を殲滅するクエが、時々掲示板に張り出されるそうなのだが。
「すっごい盛り上がるんだよな、集落を冒険者のグループで攻め落とすクエ! 30人以上の人数が必要だから、ホーム同士が結託して受けたりとかな!
こっちのサーバでもあるのかな、あるなら是非やりたいなぁ!」
「それじゃあ、この先はソロで行くのはちょっと危険?」
コボルト程度ならともかく、ゴブリンやまだ見ぬオークとやらは、集団で来られると怖いらしい。最低1パーティ推奨だと、二の字は注意勧告を忘れない。
一方の川沿いの道は、クエ依頼の消化くらいしか訪れる機会が無い場所だそうな。
そうは言っても、4時間縛りのサーバで観光は難しいよね。
この川沿いは、カニや魚などの水棲モンスターの宝庫らしい。釣りをする者も良く訪れるし、フィールドの隠れた人気スポットではあるモノの。
当然限定サーバでは、そんな趣味に走る冒険者は皆無のよう。
説明を聞きながら、釣りも良いなと俺の思考は逆回転を始める始末。4時間縛りなど知った事か、自分は楽しむためにゲームをやっているのだし。
田舎の爺ちゃんに仕込まれた技が、果たしてこのバーチャ世界で通用するのか否か。そんな内心の盛り上がりを無視して、二の字は今来た道を戻り始める。
どうやら東側の見どころは、全部見終わった様子。
ちなみに段々畑には、師匠の畑でも良く見たモグラや鴉、サルなどの害獣が出現するらしい。墓地の敵は定番のゴースト系、ただし出現は夜に限るそうな。
モンスターの数が多いので、ここでお互いの戦い方を見せ合おうとの提案が。なるほど、それはこちらの戦闘パターンを固めるのにも参考になるかも。
他の冒険者の戦いも見たかったし、ここはその誘いに乗ろうか。
二の字の専用武器は、斬属性の片手剣との事だし……どう使うのか、まぁファンタジー系の映画とかでは見慣れてはいる、定番の武器ではあるモノの。
実際見てみたら、ビックリするほど流麗である。喧嘩の達人自慢とは全く違う、流れるような強引さとでも言おうか……武器を薙ぎ、或いは突いて敵を屠るそのスピード感。
先日のNM戦では、こちらも戦闘中でよく観戦出来なかったけど。
まぁ普通に強い、と言うより
ダメージ管理が上手い気がするな、武器を上手に使ってクリティカルで強引に倒してる。それはつまり、相手の弱点を完璧に見切っていると言う事だ。
いやはや、いろんな戦い方があるんだなぁ。
そんな感じで、段々畑からこぼれ出て来た大猪を屠って見せた二の字であった。堂々としたその態度、なるほど腕に自信がある者特有のオーラを放っている。
そして今度は俺の番らしい、昨日の乱戦では良く見れなかったので改めて見たいとの事。そんな大層な腕前でも無いんだけどね、まぁ一方的に見るだけもアレなんで。
お披露目しましょう、俺と相棒のちょっと変わった狩りを。
そう、俺が見せるのは相棒と狩る楽しさである。変に気取らず普段の通りに、ただし気を付けるのは魔法を多用し過ぎない事だろうか。
別に手の内を見せないって訳でなく、8種類も魔法取ってコイツ阿呆か! と思われないための対策である。琴音にも若干、似たニュアンスで責められているので。
定番のちゃんとして攻撃で、俺の立場はボロボロである。
実際の戦闘は、普段通りにそこそこ順調に出来たと思う。観戦してた二の字も感心した素振り、一体どこにその要素があったかは不明だけど。
彼の話だと、このゲームでは従者と契約を結ぶパターンは幾つか存在するのだけれど。こんな序盤で、しかも低コストで維持出来るのは奇跡に近いらしい。
しかも2体だ……良かった、ファーもちゃんとカウントされてる。
俺自身の戦闘に関しては、可も無く不可も無いらしい。ごく普通の、魔法戦士の動きであるとの評価を頂いた。ただし、動きはクレバーだから進化の兆しはあると。
後半は、こちらの心情を慮ってのヨイショか何かだろうけれど。こちらの改善点は何となく分かった、こちらにとっては有意義な時間だったと思う。
感謝の言葉を述べつつ、俺達は再び移動コースへ。
「それにしても、八の字は初心者とは思えないな……動きは普通に良かったよ、何かスポーツか武芸をやってただろ?」
「いんや、中学も高校もクラブには入ってないよ……強いて言うなら、身近にヤンチャな幼馴染が多くて喧嘩を少々?」
「始まりの森のソロ探検で、従者やお宝系のアイテムも結構ゲットして来たんだろ? 何だろうな、冒険者的な嗅覚が鋭いのかな……」
「友達には、冒険者の適性があるって散々言われてるな……冒険者の適性って、何なんだろうね?」
お宝ゲットの最大の功労者は、実はファーさんである事はひた隠ししつつ。こっちの事情も少しずつ提供、幼馴染がPKに遭って復帰合流待ちだとか。
向こうはこの限定サーバ、実にホーム員10人以上での大規模参加を決め込んでいるらしい。それは凄いな、その中心である二の字がスタートで
この“ホーム”リーダー、一度始まりの森のNM戦で返り討ちに遭ったそうで。
1週間遅れでの参入の俺とほぼ同時期に、始まりの街に辿り着いたのはそう言う理由らしい。聞けばワイバーンに、一度後れを取ったそうで……なるほど、アレは確かに手強かった。
そんな
ちなみにこの街周辺のモンスターは、元サーバと違って初心者⇒初級レベルへ強化されているとの事。経験値もまぁまぁ美味しいし、強さも油断は決して出来ない感じ。
他にも色々と仕様が違うっぽい、2つの塔とか完全に意表を突かれたそうだ。他にもあるかもねと、探してみるのも楽しいかも的な二の字の発言に。
こちらは何とも返せない、何しろ元サーバを知らないから。
ただし、毎日入場可能らしい塔には興味がある。時間を作って行ってみようかな、ソロだと厳しいかもだけど。二の字に一緒にと誘われたけど、仲間と合流するならそちらを優先して欲しい。
何しろ彼は、大集団のリーダーらしいので。
こちらは琴音の復帰まで、のんびりやって行くつもりである。などと考えていたら、景色は一転……廃墟のような、風化した街並みが見えて来た。
それが大きな街道沿いに、向こう側まで続いている。規模としてはそれ程大きな街では無かったのかも、人影も見当たらず寂しい場所ではある。
二の字の話では、元サーバでは有名なレベル上げポイントなのだそう。
今も冒険者の姿は、そこそこ見掛けている感じ。反対の東の丘陵地帯にはほとんどいなかったので、まぁ盛況と言えなくもない。
ここで見掛ける敵は、魔法の杖とか大蛇、コボルトの群れもいるし狐や大ムカデや、シャドウと言う闇系のモンスターも出現する。
魔法の杖とシャドウは、魔法生物なので対応注意との事。
このまま街道を西へまっすぐ進めば、砦があって中間の街へと向かえるらしい。それから北へと向かう道も存在して、こちらも良く使われるとの事。
北は鉱山と、イレー山脈のひとつマウリ山があるみたいだ。そこまで行くのも時間が掛かるので、概要だけちょろっと廃墟前で教えて貰った次第。
ここからでも、確かに山脈の登り口は僅かに窺える。
「鉱山はコボルトの巣だから、あんまり近づかない方が良いな。でもこの街の第2のダンジョンの“廃鉱山”があるから、結構利用する頻度は高かったかも。
マウリ山の登山口は、主にミッションとか鞄クエでお世話になるんだけど。砦は普通に、次の街に進むためのワープ関所だから重要拠点ではあるかな。
北はその位だな、鉱山向こうの山脈は入ったら遭難必至だし」
そうらしい、そっちは直接足を運ぶ機会が巡って来るかは不明だな。そもそもミッションって何だろう、後で琴音にでも聞いてみるかな。
パーティ戦闘と言うのも、ちょこっとだけ見学させて貰った。見掛けたのは6人パーティで、前衛と後衛がきっちり別れてシステム的に敵を屠っている。
二の字によると、この『ミクブラ』では典型的な型らしい。
つまりは、前衛は楯役と武器アタッカー役がいて、後衛は回復薬&支援役と魔法or遠距離アタッカーがいる形がポピュラーだと。ふむふむ、俺はどの役目だろう?
楯の使用感覚がイマイチだし、武器アタッカーかなぁ。でも有り余るHPを活かして、楯役も出来そうな……それを言うと、弓矢アタッカーも可能である。
つまりは何でも可だな、これも琴音と相談案件だ。
――何でも出来るって悩ましい、ってか琴音と早くPTを組みたいモノだ。
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