第5話 ストーカー?
どうしたものでょうか?
一条君を助けたくても、これ、どうしたらいいのでしょう?
僕の執筆している小説のなかで、キャラが勝手に話しだし動きだした?挙げ句に、暴行事件発生ですよ!警察沙汰ですよ!救急搬送ものですよ!
僕は、この場で出来ることがあるのでしょうか?
いったい何処に連絡をすれば良いのか!誰か教えて下さい!と切に願う、桜 吹雪です。
ごり押しで強硬突破の軌道修正案を行使した結果が、この有り様なのですが…………。
一条君も確かに心配なのですけど、今は捨て置きます。
懸念されていた事象(キャラが勝手に話し出す)が見事に起こって、予想だにしなかった暴行事件?にまで発展した訳ですけど、これ、このまま軌道修正できると思います?
最初にキャラが勝手に話し出す事件から凡そ一週間、僕の『筆活』は中断しておりその間、脳は思考することを止め労働ストライキ。
出来たことといえば、鳴を呼んで鳴のでることをやってもらったという事だけで、自分で何かを解決する能力など僕には無いのだと再確認することができた、いうのがこの約一週間で僕の出来たことです。
今の僕の心境は意外にも冷静で沈着かどうかは微妙な感じですが、不思議と凪いでいるように感じます。
事前にそれなりの覚悟をしていたのも有ったし、改めて起こった目前の事象に対して実感がないというか、認めてはいるけど納得がいっていない?というか。
やはり冷静ではないのかも知れませんね。
支離滅裂でちぐはぐです。
ただ、本当に、ぎゃあぎゃあと喚き散らかすような状態では無いのですよ。
モニター越しに僕が書いた部分と勝手に話し出した部分を見比べてみます。
というか、皆さんも一緒に見て下さいよ。
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じっと、或いはぼんやりとモニターを眺めているのですが、変化無しなんですよねぇ。
あれ以降まったく話し掛けて来ないです。
おそらくですけど、梨々香のセリフは僕に向けて発信していると思うんです。
一応、文面上で一条君が倒された後のセリフのことですよ。
う~~~~ん……
う~~~~ん……
うん?
ちょっと気にかかること発見です! 大佐殿!
あくまで仮説ですけどね。
皆さんの意見も参考にさせて頂きたいのですが、ここからは少し自力でいってみようかな、と。
えっと、セリフから読み取れることなのですが、先の話しと重複しますけど、梨々香は僕に向けて『語りかけている』を前提にして……、『アカウント乗っ取り』の犯人がいたとして……、なぜもっとセリフを書き込んでこないのでしょう?
なぜ、もっと荒らさないのでょう?
『筆活』を中断を余儀なくされて一週間、詐欺的被害もフィッシングも、銀行口座の悪用なんかも、何も被害がないのですよ。
まあ、今のところは、なのかも知れませんが……
兎にも角にも、そんな中での発見なのですが、僕が文字をタイピングすると『乗っ取り犯』が現れるのではないか?ということ。
なんなんですかねぇ、デイトレーダーみたいに僕が執筆するまでモニターの前にずっと貼り付いてるんですかね!?
そうでなければ、この如何にも嫌がらせな駆け引き的現象は有り得ないでしょう。
もはやストーキング犯でもあるんですね、ヤツは!
僕のこと好き過ぎかよ!
厭だよ!
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……………………
こんなときに浅ましい僕ですが、仮説の立証をするにはストーリーを進めるほかない訳で、そのストーリーは既に崩壊した、ということで宜しかったでしょうか?崩壊とご一緒に壊滅の方は如何ですか?
まずいです!ストーリーと一緒に僕の脳内もバグってきたかもしれません。
僕の精神崩壊がヤツの真の狙いなのか!
半分おふざけでは有るものの、全くない話しでもないんだよなあ。
犯人が『暇過ぎ人』で、僕に対する嫌がらせに命を懸けていた場合、有り得るでしょう?
かなりの低確率ですが、僕の執筆しているストーリーの崩壊を目論む気味の悪いストーカー『ストーリーストーカー』略して『ストーカー』は、次に僕が執筆を再開したら返事がくるのだろうか?
どんな犯人の種類だろうが、僕が次にしなければならない事は、何かしらの文字をタイピングする、という事だけです。
僕に出来ることは、それぐいしかないのですから。
今日はまだ土曜日の二十一時過ぎ、明日も丸一日休みなので時間はたっぷりあります。
さあ、皆さんにも是非、お付き合い願いますよ。
それでは……、
検証開始!!
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