【短編】異世界の麻薬王ーコルテスー
MrR
俺の名はコルテス。異世界でも麻薬王をやっている。
Side コルテス
褐色肌で黒髪。
中年を終えようかとぐらいの年齢の外国人にして麻薬王コルテスは異世界の暮らしを満喫していた。
召喚特典のチートで授かった銃器で次々と王国内でシマを広げ、悪がつく行為は片っあの端から行った。
暴力、恐喝、賄賂、放火、死体遺棄。
女性は不細工ならぶっ殺し、綺麗どころは子供だろうがなんだろうが片っ端からレ○プしたり、売り飛ばしたりして臨時収入を得ていた。
そんなコルテスはあっと言う間にプール付きの屋敷を手に入れ、仲間と一緒に美少女と酒池肉林の楽園を築いていた。
下っ端の仕事は下っ端に任せ、コルテスも安泰――かと思われた。
☆
屋敷を留守にして町で女とよろしくやっていたら屋敷は焼き討ちに合っていた。
生き残りの部下から「国王のクソにやられた」と聞いたコルテスは――
「あのクソ国王!? 豚息子(王子)を満足させるためにどれだけ女をあてがったと思ってるんだ!? どれだけこの国に金を貢いでやったと思ってるんだ!? 楽には殺せねえ!! ジワジワといたぶって殺してくださいと泣き叫ぶまで徹底的に痛めつけてやる!!」
コルテスはすぐさま報復を決意。
成長したチート能力でアパッチ戦闘ヘリを呼び出し、王都に殴り込みを行う。
☆
「なんだあの乗り物は!?」
「空の守りはどうなってる!?」
「ギャアアアアアアアアアア!!」
コルテスのアパッチロングボウ軍用戦闘ヘリは次々と空を飛ぶペガサスとそれに跨がる騎手やら城壁の守りを任されている兵士達を機関銃やロケット、ミサイルでミンチにしていく。
戦闘ヘリから城の広間に降り立ったコルテスはフルオートの固定式タレットを配置し、迫り来る兵士を殺しながらミニガンを持って国王を追う。
☆
ミニガンやグレネードで次々と迫り来る兵士を殺害するコルテス。
国王がいる玉座に辿りついた。
玉座の周辺にはしっかりと親衛隊が守りについている。
「死ねコルテス!! テメェえのせいでこの国どころかこの世界はメチャクチャだ!!」
「豚息子はどうした!?」
「幽閉したわボケ!! 誰があんな馬鹿息子を国王にするか!!」
「そいつは同感だ!! じゃあ殺し合おうか!!」
そのやり取りを皮切りに魔法と銃弾、ときおりコルテスの火炎瓶が交差する。
戦いは激しさを増し、大魔法やらロケットランチャーまで飛び交い、中庭の広間に移っていく。
そして――
「ランス!! 裏切りやがったな!!」
「コルテス! 俺は勝ち組に乗るんだよ!」
などと異世界に来た初期の頃からよろしくやっていた異世界人のランスが裏切りやがるじゃありませんか。
とりあえず裏切りには血の制裁をしなければならない。
コルテスのチェーンソーとランスの剣がぶつかり合い、最終的にはコルテスのチェーンソーがランスを胴体の鎧からズタズタにした。
「おれは――おまえが――羨ましかった――」
「そうかい。ランス」
かろうじて生き延びていたランスの頭部に銃弾を叩き込む。
そして国王の後を追う。
国王は馬車で逃げようとするがコルテスは馬車をロケットランチャーで吹き飛ばし、そして再び一対一に。
「ここでワシ自らが直々にトドメを刺してくれるわコルテス!!」
「ははは!! お前の妻と娘の下に送ってやらぁ!!」
「コルテスぅうううううううううううううう!!」
実はコルテス、国王の娘を殺してました。
妻の女王はNTRしてから薬漬けにしてから売り飛ばし、最終的には薬の乱用で死亡。
娘の王女はなにを考えたのか仮面の姫騎士やって悪党を成敗していたので二次元ドリーム○ベル一本ぐらい作れそうな仕打ちをかましてから体全身を金箔に塗りたくって卑猥な衣装を着せてその辺の路上に捨て置いたのです。
こんな仕打ち受けたら誰だってマジギレする。
「はははは!! 恨むんなら俺をこの世界に放り込んだ神様とやらを恨むんだな!!」
そう言ってガスマスクを被り、辺りに毒ガスを充満させる。
「おのれ毒を――どこまで性根が腐ってやがる!?」
毒で急速に命が削られていく国王。
助けに駆けつけた兵士や騎士もパタパタと倒れていく。
「あの世で妻と娘と仲良くな!!」
そう言ってコルテスは国王の眉間に銃弾を撃ち込んだ。
☆
こうしてコルテスは国を滅ぼした。
その後の敵の軍隊を毒ガスで虐殺したり、大国を麻薬汚染して崩壊させたり、ちょっと手順を間違えてゾンビパンデミックを起こしたりもしましたがコルテスは幸せに生きましたとさ。
おしまい。
【短編】異世界の麻薬王ーコルテスー MrR @mrr
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