第13話 エピローグ
俺は妹が大好きだ。
家族という意味で愛している。
だがそんな俺でも妹が課金しているゲームを俺は知らない。
だがきっととても楽しいものなのだろう。
推しを引き当てる喜びというものは考えただけでも幸せだ。
妹がゲームばかりしているのもなんだか寂しいので、一緒に海に行ったり、ゲームしたり、料理を作ってもらったりした。
思えばいろいろなことがあったのだなぁと俺は振り返る。
そんな悠長なことを考えるほどアルバイトで疲れた今日。
妹が心配そうに俺の顔色をうかがう。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「いや、今日はちょっとやばそうだ」
「ん……お風呂いれたから、よかったら」
「おう、ありがとう」
妹が随分と気が利く。
俺はお言葉に甘えて、お風呂に入る。
そしてふぅと湯船に入り、声を出す。
すると、スク水姿の妹が背中を流してくれた。
裸を見られるのを別に俺は家族だから嫌じゃない。
だが妹の体の柔らかい部分がいろいろとあたっている。
俺は風呂上りに冷たい牛乳を飲む。
俺は自分の部屋に入ろうとする。
だが、そこには妹がいた。
「なんだ、サヤ、俺は今日眠いんだ。お小遣いならやるから」
俺はそういって一万円札を渡す。
だが妹はその一万円札を首を振って拒否した。
「お兄ちゃん……一緒に寝よ」
赤面した彼女の頬は赤く染まっている。
俺の心臓がバクバクと音を鳴らす。
普段着の彼女の抜群のプロポーションを見て、俺はいかんいかんと首を振る。
そして彼女はとどめと言わんばかりに、上目遣いで「…………ダメ?」と聞く。
俺の鼓動がさらに早くなり、口が渇く。
そして―――――――。
俺のベッドにある妹のスマホには課金ゲームの画面が表示されており、そのタイトルには重度のブラコンのタイトルが表示されていた。
FIN.
廃課金妹 ~ガチャのために彼女は何でもする~ ビートルズキン @beatleskin
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