サイコサスペンスホラーコメディと言う何だか訳の判らないシロモノ

神代 哲

プロローグ

 私は神父をしているが、それほど敬虔なクリスチャンでは無い。

 私は私の父が神父をしていたからそれを継いだに過ぎず、寧ろ神にすがる人間を『脆弱な心の持ち主』と軽蔑さえしている。

 遥々日本へ来たのもこの国の人間はあまり信仰心が強くないと聞いた為だが、それはどうやら私の思い違いらしい。

 私が懺悔室の掃除をサボって個室内で読書に耽っていると、今日も隣の部屋に信者らしき者が救いを求めてやって来た。

 私は渋々本を閉じ話を聞く事にする。

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