第16話


「まぁ考えられるのは美形になっているってことだろうか?それとも顔は変わらないけど他の人から魅力的に見えるってことだろうか?」


 魅力、というステータスの確認は鏡を見るか、他の人から反応を見るしかない。

 しかし、そのどちらも無理な状況にいるため確認の仕様がないのだ。


「まぁ帰ってから鏡でも見ればいいか」



 別にいますぐ知りたいものではないため、焦らなくてもいい。


 そう思うとステータスの表示をやめる。


「どうしようかな?このまま、この周りをもう一回歩くか?」


 このまま歩けば村などを発見できるかもしれないが、またオーガ見たいなモンスターが大量に出てきてしまえば流石に逃げ出すことすらも難しいだろう。


「まぁ、このまま一回、家に帰ったほうが安全だし帰るかな」


 そう思い、ナレーションに声をかけた。


「家まで帰りたいのですが…帰らせてもらっていいですか?」


 何故声をかけたと言うと、ナレーションに言えば、家まで帰れると思ったからだ。


 ナレーションが異世界までつれてきたなら家に帰ることも普通に考えたらできるだろう。

 


(わかりました。家まで移動します。しかし戦闘中はできないのでご理解していただけると幸いです。)


 そう言った瞬間、異世界に行った時と同じように全体が眩しくなっていく。


「帰るときも眩しくなるのは変わらないんだな」


 体は無重力になり目も無意識で瞑ってしまう。


 そして眩しさがなくなり体も重力を感じると

 目を開け周りを見渡す。


「帰ってこれたようだな…」


 周りは屋根裏の中、行った時の場所と同じようだ。


「まぁリビングに行くか」


 このまま屋根裏にいてられないと思い、リビングに向かう。


 リビングに着くとリビングに着いてある時計の時間を確認する。


「9時半か…まぁ体感時間的にはそれぐらいの時間のような気がするな」


 異世界の時間と現実世界の時間、時間の流れが全然違うといろいろと不便になるが、そこまで変わらないようだ。


 まぁ体感時間なだけで1時間ぐらい離れているかもしれないが5時間、6時間離れていることはないだろう。

























  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る