パニック障害を患った作者の手記になります。
高校三年生という、受験を控えた時期にパニック障害を発症してしまった作者。クラスにいられない。授業を受けられない。電車に乗れない。
パニック障害を発症した、または身近にそういう人がいる方なら分かるでしょうが、病について理解してもらうのが困難だったりします。
作者も、両親に理解してもらえたわけではなかったようです。
けれど全体に流れているのは、苦しみや悲壮感ではなく、優しく暖かい眼差し。過去の自分を受け入れ、前に進んでいるからなのでしょう。
パニック障害を抱えている人には、多分皆さん夢があると思います。絶望の先にある希望。希望が導く夢。その夢が叶いますように。ゴールに向かって進んでいけますように。
そんな幸せへの祈りがこめられた、感動で胸が熱くなる作品です。