我ら!恋し隊!

@Sora_1058

第1話『恋し隊へようこそ』

高校一年生になって一週間がたった。

私、いや私たち一年生は,,,,,

部活勧誘の先輩方に滅茶苦茶たかられていた。

「ねぇ、サッカーに興味ない?」

「手足長いしバレーボール部きなよ。」

「美術部どうですかー!」

さまざまな勧誘を切り抜けて私は中庭のベンチにジュースを飲みながら座っていた。

空になったので自販機横のゴミ箱に向かって投げたらちょうど通りかかった

菓子パンを食べている男子生徒のぶつかった。

カコン!

「あだ!」

そして菓子パンを落とす。

そしてバッと私の方を向き、

「お前なんてことしやがる!」

と、叫んできたので

「落としたパンごみ箱に捨てなさいよ。」

と、言ったら素直にパンを拾った。

しかも自販機横の奴に気づかなくてそのまま校舎の方に消えて行った。

いや素直かよwwwwww

すると目の前にカップルが通った。

初々しく照れながら手をつないでいる。

わたしに彼氏が出来てもあんな感じなのかなぁ。

まぁ、それよりも、

「「恋っていいなぁ。」」

「うおぉぉぉぉおおい!

 誰だ私とセリフ被せた奴―!」

バッと後ろを向く。

そりゃもう相手から見てもバッって擬音が飛び出すくらいの勢いで。

しかしそんなことどうでもよかった。

だってこの人すっごく美人なんだもん。

高い鼻。

ほのかにピンクがかった柔らかそうな唇。

まつ毛の長い大きな瞳。

長い脚に女性らしい体つき。

そして極めつけはとても長い綺麗な黒髪。

ポニーテールにしていているので拝見できる耳から首にかけてのラインが絶妙。

「どうかしたの?」

「いや!部活どうしようかなって!」

見とれていてとっさに口に出してしまった。

ボタンが白、二年生か,,,,,先輩じゃないか!

「ちょっとこっちおいで。」

そういって手を掴まれどこかへ引っ張られていく。

「ちょ!どこいくんですか!」

「部活探してるのよね?

 ちょっとうちの部活に来てくれない?」

来てくれない?って、思いっきり引っ張られて拒否権が無いのだが?

そうして旧校舎の奥の方へ連れて行かれた。

「さ、入って入って。」

ぐいぐいと扉の前に押される。

そして扉を開けると、

「ようこそ!我が部活!恋し隊へ!」

などと喚く変人がいたのでそっと扉を閉めた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

我ら!恋し隊! @Sora_1058

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ